ポートマフィア編
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「へぇ……」
「おや、随分と反応が薄いのだね。驚かないのかい?」
いや、今現在めちゃくちゃ驚いてます。
あんなイケメンがただの学生である私にストーカー?何かの間違いでは?
「何かの間違いでは?」
「残念ながら、本当のことさ。」
まじか。
こういう時ってどういう反応するのが普通なんだろう?気味悪がる?軽蔑する?
様々なことを考えるがそれは少し違う気がした。友達認定してしまったからかな?
いや、そもそも世の中の女子というのはイケメンに弱いものだ。
恐らくストーカーだという太宰が並以下の顔面ならば気味悪られるかもしれないが、残念なことにあいつの顔は並以上、つまりイケメン。
女子はイケメンに弱いにプラスして先日の水族館デート(仮)が思いのほか楽しかったからきっと私も弱くなってしまっているのだろう。世の中の摂理ってやつだ。
悶々と考え続け、漸く答えを見つける頃には色々と論点がズレてしまった気がしなくもないが、白衣の男は考えを断ち切るように言った。
「君は随分と危機管理能力が低いねぇ。」
「え、そうですか?」
自分では結構ある方だと思っていたのだが……
教室で黒くてカサカサ動く人類の敵であるGの気配をいち早く察知し、逃げることができるし。
白衣の男は手に持っていたメスをまた引き出しの中に戻すと、「忠告しておこう。」と言う。
「太宰君が君に向ける感情は黒く狂気的なものだ。きっと君が自分の手に入らないことを悟れば次は誰の手にも渡らぬよう君を大事に閉じ込めるだろう。」
「気を付けなさい。」とわらう白衣の男はなんとなく太宰を思い出させた。
白衣の男の言葉は忠告というよりはまるで予言のように聞こえた。
私はいつか、太宰に殺される。
そんな言葉に。
「……」
「あぁ、すまないね。脅かしてしまったかい?」
場の空気が少しだけ凍り付く。
それはきっと、私が白衣の男の言葉の真意に気付いてしまっからだろう。
「森さん。」
そんな空気を壊したのはいつの間にか部屋に入ってきていた太宰だった。
コツコツと歩き、私を守るように白衣の男の前に立った太宰からは少しだけ血と硝煙の匂いがする。
今まで太宰がマフィアだ、という実感は無かったが、今、本当にマフィアなんだという実感が沸いた。
「おや、太宰君。随分遅かったねぇ。何かあったかい?」
「森さんがうんざりするほど面倒で退屈な仕事押し付けてきたせいでしょ。」
「太宰君はこうでもしないと仕事をサボるからねぇ。逢瀬もいいが、仕事もちゃんとしないとダメだよ?」
此方からでは太宰の顔は見えないが、イラっていう効果音が聞こえそうな雰囲気だった。
このまま争われては普通に怖いので太宰に声を掛ける。
「太宰。」
「……なまえ、怪我は?このおじさんに何かされてない?」
肩を掴んで少し前のめりに聞いてくる太宰。
ここまで積極的に話されたのは初めてな気がしてなんとなく、嬉しくなる。
後ろで「酷いなぁ。私の守備範囲は12歳以下だよ。」なんて声は聞いてない。というかあのおじさん、ロリコンだったのか……
「大丈夫だよ。太宰、心配してくれてありがとう。」
「……っ別に。元はといえば私の部下の失態だし。」
なんとなく、来てくれたことが嬉しくて笑ってお礼を言えばやはり顔は逸らされた。少し寂しいが、普通に話せるようになっただけでも進歩した、のかな?
「あ、それよりもそれについて聞きたいことあるんだけど聞いていい?」
「……うん。」
太宰は重い顔で頷く。
マフィアだってこと、知られたくない事だったのかな、なんて思いつつ質問をする。
「太宰は、マフィア……なんだよね?」
「……そうだよ。……軽蔑した?」
「いや?本人がそこにいたいと思うならそれでいいんじゃない?それより___」
「え、そこ軽く流すところなの?その事について聞かれるのかと思ってたんだけど……」
太宰は目をぱちくりさせながら言う。
「?なんで驚いてるの?」
「……君、マフィアが何か知ってるかい?」
「ここら一帯の夜を仕切っている闇の組織でしょ?少し前まで残虐行為を繰り返す非道な集団だったけど、首領が変わって落ち着いてきたって聞いてる。」
織田作さんからも話は聞いてるし、親や学校の先生からも色んな話を聞いてる。というか、こ
れほど大きくなった組織のことを知らない人はもうこのヨコハマにはいないと思うけど……
「そこまで知っていても君がポートマフィアを恐れないのは何故だい?私達は組織に利があるのならなんでもする殺人集団だ。」
白衣の男は当たり前のことを言う。
「なんでって、私だってマフィアは怖いですよ。」
マフィアは怖い。私はなんの力も持たない一般人で、簡単に殺される側の人間。
「けれど、太宰は怖くないです。」
「太宰君はポートマフィアの五大幹部候補であり、闇と血のブラックリストを築き上げてきた人間だよ?」
「そうですね。きっと彼は人を簡単に殺せる。私とは違う人間。」
それは初めて会った時から知っていた。
というよりもそんな気がしていた。
「だけど、過ごした時間は短いかもしれませんが、その時間の中で私は確かに太宰を信頼してもいいと思いました。だとしたら、私は自分のその感覚を信じるだけです。」
「信じている人を怖いとは思いませんよ。」なんて言えば白衣の男は目を丸くして笑いだした。
「良かったねぇ、太宰君。君の最愛の女性は思いのほか気丈のようだ。それに情熱的だねぇ。」
「は、はぁ!?そんなんじゃないし……!」
太宰は顔を膝に顔を埋めて座り込んでしまった。何事?
「あ、それで太宰に聞きたいんだけど……」
「何!?」
半ばやけくそに聞こえなくもないが、とりあえず知りたいものは知りたいので質問を続ける。
「太宰って私のストーカーなの?」
部屋の中に再び白衣の男の笑い声が響いた。
「おや、随分と反応が薄いのだね。驚かないのかい?」
いや、今現在めちゃくちゃ驚いてます。
あんなイケメンがただの学生である私にストーカー?何かの間違いでは?
「何かの間違いでは?」
「残念ながら、本当のことさ。」
まじか。
こういう時ってどういう反応するのが普通なんだろう?気味悪がる?軽蔑する?
様々なことを考えるがそれは少し違う気がした。友達認定してしまったからかな?
いや、そもそも世の中の女子というのはイケメンに弱いものだ。
恐らくストーカーだという太宰が並以下の顔面ならば気味悪られるかもしれないが、残念なことにあいつの顔は並以上、つまりイケメン。
女子はイケメンに弱いにプラスして先日の水族館デート(仮)が思いのほか楽しかったからきっと私も弱くなってしまっているのだろう。世の中の摂理ってやつだ。
悶々と考え続け、漸く答えを見つける頃には色々と論点がズレてしまった気がしなくもないが、白衣の男は考えを断ち切るように言った。
「君は随分と危機管理能力が低いねぇ。」
「え、そうですか?」
自分では結構ある方だと思っていたのだが……
教室で黒くてカサカサ動く人類の敵であるGの気配をいち早く察知し、逃げることができるし。
白衣の男は手に持っていたメスをまた引き出しの中に戻すと、「忠告しておこう。」と言う。
「太宰君が君に向ける感情は黒く狂気的なものだ。きっと君が自分の手に入らないことを悟れば次は誰の手にも渡らぬよう君を大事に閉じ込めるだろう。」
「気を付けなさい。」とわらう白衣の男はなんとなく太宰を思い出させた。
白衣の男の言葉は忠告というよりはまるで予言のように聞こえた。
私はいつか、太宰に殺される。
そんな言葉に。
「……」
「あぁ、すまないね。脅かしてしまったかい?」
場の空気が少しだけ凍り付く。
それはきっと、私が白衣の男の言葉の真意に気付いてしまっからだろう。
「森さん。」
そんな空気を壊したのはいつの間にか部屋に入ってきていた太宰だった。
コツコツと歩き、私を守るように白衣の男の前に立った太宰からは少しだけ血と硝煙の匂いがする。
今まで太宰がマフィアだ、という実感は無かったが、今、本当にマフィアなんだという実感が沸いた。
「おや、太宰君。随分遅かったねぇ。何かあったかい?」
「森さんがうんざりするほど面倒で退屈な仕事押し付けてきたせいでしょ。」
「太宰君はこうでもしないと仕事をサボるからねぇ。逢瀬もいいが、仕事もちゃんとしないとダメだよ?」
此方からでは太宰の顔は見えないが、イラっていう効果音が聞こえそうな雰囲気だった。
このまま争われては普通に怖いので太宰に声を掛ける。
「太宰。」
「……なまえ、怪我は?このおじさんに何かされてない?」
肩を掴んで少し前のめりに聞いてくる太宰。
ここまで積極的に話されたのは初めてな気がしてなんとなく、嬉しくなる。
後ろで「酷いなぁ。私の守備範囲は12歳以下だよ。」なんて声は聞いてない。というかあのおじさん、ロリコンだったのか……
「大丈夫だよ。太宰、心配してくれてありがとう。」
「……っ別に。元はといえば私の部下の失態だし。」
なんとなく、来てくれたことが嬉しくて笑ってお礼を言えばやはり顔は逸らされた。少し寂しいが、普通に話せるようになっただけでも進歩した、のかな?
「あ、それよりもそれについて聞きたいことあるんだけど聞いていい?」
「……うん。」
太宰は重い顔で頷く。
マフィアだってこと、知られたくない事だったのかな、なんて思いつつ質問をする。
「太宰は、マフィア……なんだよね?」
「……そうだよ。……軽蔑した?」
「いや?本人がそこにいたいと思うならそれでいいんじゃない?それより___」
「え、そこ軽く流すところなの?その事について聞かれるのかと思ってたんだけど……」
太宰は目をぱちくりさせながら言う。
「?なんで驚いてるの?」
「……君、マフィアが何か知ってるかい?」
「ここら一帯の夜を仕切っている闇の組織でしょ?少し前まで残虐行為を繰り返す非道な集団だったけど、首領が変わって落ち着いてきたって聞いてる。」
織田作さんからも話は聞いてるし、親や学校の先生からも色んな話を聞いてる。というか、こ
れほど大きくなった組織のことを知らない人はもうこのヨコハマにはいないと思うけど……
「そこまで知っていても君がポートマフィアを恐れないのは何故だい?私達は組織に利があるのならなんでもする殺人集団だ。」
白衣の男は当たり前のことを言う。
「なんでって、私だってマフィアは怖いですよ。」
マフィアは怖い。私はなんの力も持たない一般人で、簡単に殺される側の人間。
「けれど、太宰は怖くないです。」
「太宰君はポートマフィアの五大幹部候補であり、闇と血のブラックリストを築き上げてきた人間だよ?」
「そうですね。きっと彼は人を簡単に殺せる。私とは違う人間。」
それは初めて会った時から知っていた。
というよりもそんな気がしていた。
「だけど、過ごした時間は短いかもしれませんが、その時間の中で私は確かに太宰を信頼してもいいと思いました。だとしたら、私は自分のその感覚を信じるだけです。」
「信じている人を怖いとは思いませんよ。」なんて言えば白衣の男は目を丸くして笑いだした。
「良かったねぇ、太宰君。君の最愛の女性は思いのほか気丈のようだ。それに情熱的だねぇ。」
「は、はぁ!?そんなんじゃないし……!」
太宰は顔を膝に顔を埋めて座り込んでしまった。何事?
「あ、それで太宰に聞きたいんだけど……」
「何!?」
半ばやけくそに聞こえなくもないが、とりあえず知りたいものは知りたいので質問を続ける。
「太宰って私のストーカーなの?」
部屋の中に再び白衣の男の笑い声が響いた。