ポートマフィア編
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中也が人知れず思いのほか重かった大嫌いな相棒の愛にドン引きしている間、その日もいつもと変わらずなまえは働いていた。
「お待たせしました。激辛カレーです!」
「あぁ、すまんな。」
いつものようにバイトをしているとカレーを食べに織田作さんが遊びに来てくれたので店長に休憩に入ることを伝え、織田作さんの向かいに座る。
「ここのカレーはいつも通り美味いな。」
「うちのカレー結構辛いのに、嬉々として食べれる織田作さんは流石ですね。」
「そうか。」と返事をしながらカレーを食べる織田作さんに「今日は何をしたんですか?」と弾む心を抑えながら聞く。
「いつも通りだ。猫探しに夫婦喧嘩の仲裁、それに不発弾の処理。それくらいだな。」
「今日も凄いですね!特に不発弾の処理。よく死にませんでしたね。」
「あぁ、死ななくてよかった。」
ポートマフィアの最下級構成員はそんなことするのか、と少しだけ感心する。
昔からポートマフィアは残虐非道の限りを尽くし、夜の横浜を仕切る異能組織……と聞いていたので恐れたものだが、織田作さんは組織の下っ端として何でも屋のようなことをして、人は殺さないと聞き、織田作さんと話す時だけはその噂は忘れることにした。
「そういえば先日、織田作さんと一緒に来て、お菓子をくれたお客さん……」
「太宰のことか?」
「あ、多分そうです。その太宰さんに渡されたものが落し物だと知らずに贈り物だと勘違いして凄い恥ずかしかったんですよ!」
あれあれ、とここの席からでも見える落し物boxの中のハンドタオルを指差す。
「あのハンドタオルか?」
「そうです。只今持ち主捜索中です。」
あの後持ち主は一向に現れず、女性陣の中で“私が貰ってもいいよね……?”みたいな空気が漂い始め、また戦争が勃発しそうになっている。
怖いくらい私好みのハンドタオルなので戦争に参加しようかとも考えたが、気迫が違う。恐ろしすぎるので結局戦争には参加していない。
そう考えていると織田作さんが難しい顔をしているのに気付く。いや、何となくの雰囲気でだが……
「織田作さん?どうかしましたか?」
「いや、あのハンドタオル、確か太宰がなまえに贈ると十日ほど前から意気込んでいたものだった気がしてな。」
「へ、」と口から間抜けな声が出る。
「え、太宰ってのはお菓子をくれたあのお客さんで、なまえってのは私のことですか?」
「俺の知る限りではそうだな。」
「……いやいやいや、!あのお客さんのものだとしても私に贈るのは何かの間違いでしょ!」
「何でだ?」と首を傾げる織田作さんに一つずつじふの考えを整理するように話していく。
「だって落し物だと渡されたのはほんの2、3日前ですよ?織田作さんの話では十日ほど前から意気込んでいたと言っていましたが、あんな相手なんて選り取りみどりな美形がが私みたいな平凡な女になんの理由もなく贈り物なんて無いだろうし、贈るにしてももっとサラッと渡せそうじゃないですか?」
「なまえは十分綺麗だろう。」
織田作さんの少しズレた言葉に「ありがとうございます。」と返す。嫌味でもお世辞でもなくここまで普通の感想として言える人はそう居ないだろう。
いつも通りの織田作さんのペースに少しだけ冷静さを取り戻す。
「大体、あの人懐かない猫のように威嚇しまくるし、やっぱりその可能性はないですよね。」
「そうか。俺の考えすぎだったか。」と首を傾げながら言う織田作さん。いつの間にやら話している間に激辛カレーは食べ終わっていた。
「お会計しますか?」
「あぁ、頼む。」
「了解です!」と返事をしながらレジまで案内し、言い慣れた金額を言い、お金を受け取る。
「あぁ、それと……」
店員の挨拶である、「ありがとうございましたー。」を言おうとしたのだが、その前に織田作さんは何かを言い忘れたように振り返る。
「懐かない猫には大きな音を立てず、おやつや餌をあげるといいぞ。まだ慣れていない時に撫でる場合は頭や頬、顎の下や背中が一般的だ。」
一瞬何故いきなり猫の話?ときょとんとしたが、そういえば黒衣の男の事を懐かない猫と例えたような気がする。それにしても詳しいな。流石よく猫探しをしているだけある。
「ありがとうございます。また会う機会があれば参考にしますね。」
明らかに裏社会の人間であるあの人に会う機会があるかどうかはともかく、もし会えたなら参考にしようと笑って返した。
「お待たせしました。激辛カレーです!」
「あぁ、すまんな。」
いつものようにバイトをしているとカレーを食べに織田作さんが遊びに来てくれたので店長に休憩に入ることを伝え、織田作さんの向かいに座る。
「ここのカレーはいつも通り美味いな。」
「うちのカレー結構辛いのに、嬉々として食べれる織田作さんは流石ですね。」
「そうか。」と返事をしながらカレーを食べる織田作さんに「今日は何をしたんですか?」と弾む心を抑えながら聞く。
「いつも通りだ。猫探しに夫婦喧嘩の仲裁、それに不発弾の処理。それくらいだな。」
「今日も凄いですね!特に不発弾の処理。よく死にませんでしたね。」
「あぁ、死ななくてよかった。」
ポートマフィアの最下級構成員はそんなことするのか、と少しだけ感心する。
昔からポートマフィアは残虐非道の限りを尽くし、夜の横浜を仕切る異能組織……と聞いていたので恐れたものだが、織田作さんは組織の下っ端として何でも屋のようなことをして、人は殺さないと聞き、織田作さんと話す時だけはその噂は忘れることにした。
「そういえば先日、織田作さんと一緒に来て、お菓子をくれたお客さん……」
「太宰のことか?」
「あ、多分そうです。その太宰さんに渡されたものが落し物だと知らずに贈り物だと勘違いして凄い恥ずかしかったんですよ!」
あれあれ、とここの席からでも見える落し物boxの中のハンドタオルを指差す。
「あのハンドタオルか?」
「そうです。只今持ち主捜索中です。」
あの後持ち主は一向に現れず、女性陣の中で“私が貰ってもいいよね……?”みたいな空気が漂い始め、また戦争が勃発しそうになっている。
怖いくらい私好みのハンドタオルなので戦争に参加しようかとも考えたが、気迫が違う。恐ろしすぎるので結局戦争には参加していない。
そう考えていると織田作さんが難しい顔をしているのに気付く。いや、何となくの雰囲気でだが……
「織田作さん?どうかしましたか?」
「いや、あのハンドタオル、確か太宰がなまえに贈ると十日ほど前から意気込んでいたものだった気がしてな。」
「へ、」と口から間抜けな声が出る。
「え、太宰ってのはお菓子をくれたあのお客さんで、なまえってのは私のことですか?」
「俺の知る限りではそうだな。」
「……いやいやいや、!あのお客さんのものだとしても私に贈るのは何かの間違いでしょ!」
「何でだ?」と首を傾げる織田作さんに一つずつじふの考えを整理するように話していく。
「だって落し物だと渡されたのはほんの2、3日前ですよ?織田作さんの話では十日ほど前から意気込んでいたと言っていましたが、あんな相手なんて選り取りみどりな美形がが私みたいな平凡な女になんの理由もなく贈り物なんて無いだろうし、贈るにしてももっとサラッと渡せそうじゃないですか?」
「なまえは十分綺麗だろう。」
織田作さんの少しズレた言葉に「ありがとうございます。」と返す。嫌味でもお世辞でもなくここまで普通の感想として言える人はそう居ないだろう。
いつも通りの織田作さんのペースに少しだけ冷静さを取り戻す。
「大体、あの人懐かない猫のように威嚇しまくるし、やっぱりその可能性はないですよね。」
「そうか。俺の考えすぎだったか。」と首を傾げながら言う織田作さん。いつの間にやら話している間に激辛カレーは食べ終わっていた。
「お会計しますか?」
「あぁ、頼む。」
「了解です!」と返事をしながらレジまで案内し、言い慣れた金額を言い、お金を受け取る。
「あぁ、それと……」
店員の挨拶である、「ありがとうございましたー。」を言おうとしたのだが、その前に織田作さんは何かを言い忘れたように振り返る。
「懐かない猫には大きな音を立てず、おやつや餌をあげるといいぞ。まだ慣れていない時に撫でる場合は頭や頬、顎の下や背中が一般的だ。」
一瞬何故いきなり猫の話?ときょとんとしたが、そういえば黒衣の男の事を懐かない猫と例えたような気がする。それにしても詳しいな。流石よく猫探しをしているだけある。
「ありがとうございます。また会う機会があれば参考にしますね。」
明らかに裏社会の人間であるあの人に会う機会があるかどうかはともかく、もし会えたなら参考にしようと笑って返した。