ポートマフィア編
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“ポートマフィアの悪魔と言われた冷酷無慈悲なあの太宰に春が来た。”
この噂でポートマフィア本部は持ち切りだった。そして勿論、
「えぇ?太宰。手前好きな女が出来たんだってな。」
それは太宰が最も毛嫌いする男、中原中也にもその噂は届いていた。
執務室のソファで寛いでいた太宰は思わず顔を顰める。
「うわっ、でた。悪いけどここには君が住むのに最適な湿気なんてないからさっさとジメジメとした岩の下にでも帰ったら?」
「手前、人を蛞蝓みたいに扱ってんじゃねぇよ!」
「うるさいな。私は今、君みたいな単細胞に構ってあげられるほど暇じゃないのだけど。」
太宰のその言葉に中也はいやらしい小馬鹿にした笑みを浮かべる。
「噂になってんぜ?太宰。手前が表社会で働いてる女に惚れたあげく、素直になれずにツンデレ発言かまし続けてるってな。」
「それ、どこ情報さ。発信源潰してくる。」
「首領情報だ。」
「……」
首領からの情報だと聞いて太宰は微妙な顔をする。
「ざまぁねぇな!しかも?話によると?プレゼントも渡せなかったみてぇじゃねぇか。」
上機嫌な中也に対し、太宰の機嫌は急激に下がっていく。
「仕方ないでしょ。あの子ってば、私を見ても全然黄色い悲鳴挙げないし、あっちから近寄っても来ないし。」
「ハッ。誰もが手前に群がるわけじゃねぇんだよ。」
「しかも、私がせっかく5時間掛けて選び抜いたハンドタオルも受け取らなかったんだよ!?せっかく好みまで調べて新しく作らせたというのに!やっぱり指輪の方が良かったかな?サイズももう調べてあるし。」
「……まて、お前らが会ったのはまだ数回って聞いたんだが?てか、どうやって好みやらサイズまで調べたんだよ。」
「まさか手前、ストーカー行為してんじゃねぇだろうな、」と疑いの目を向ける中也。その表情は若干引いている。
「私が調べて分からないことなんてある訳ないでしょ。第一、あの子には盗聴器も発信機も付けてるんだから今こうしている間でもあの子の一挙一動ハッキリとわかるよ。」
「……バッチリストーカー行為してんじゃねぇかッ!!」
中也は懇親の叫びをあげるが太宰の心にその叫びは通じず、「私達が今更軽犯罪如きで何を。」と言わんばかりの表情だった。
こいつ、予想以上に重い……
それが中也の心情だった。
今までどんな美女でも一夜限りの関係つー軽い愛はどこ行ったんだ、と思わずにはいられない。
「まてまてまてまて!手前らまだ恋人じゃねぇんだろ?盗聴器と発信機はやめとけ。いや、恋人だとしてもやめとけ。」
中也は裏社会で働く人間の割に常識人であり、良心的な人であった。それ故に太宰の重さの傍らを見てまだ会ったことも無いなまえを心配し、一応諫めはした。……したのだが……
「なんで?」
「なんでって、手前……」
太宰は何故悪いのか分からないように首を傾げる。
「私達マフィアだし、これくらい今更だろう?」
確かにそうだが!!
叫びたくなる衝動を中也は必死に抑え、太宰を何とかする方法を考える。
「あー、その、相手の奴に嫌われたくねぇだろ?」
いくら太宰といえど、好きな相手には嫌われたくないだろう。これで脅せば少しはマシになるはず、と考えて言ったはず、だった……。
しかし、物事というのはいつだって予想外なもので、
「もしそうなったら拉致って一生私から離れられなくするだけだからいいよ。」
帰ってきたのはもはや病んでいると言っても過言ではない程の言葉。目のハイライトも完全に消えている。傍から見れば太宰の愛は重くて薄昏い上に危険すぎるものだった。
言葉通り、もしなまえが太宰を拒んだりでもしたら本当に拉致って監禁するなり洗脳するなりするだろう。
「じゃ、私森さん潰してくるから。」
太宰は話は終わりだと言わんばかりに銃を持って立ち上がり、部屋から出ていく。
「あー、……知らね。」
相棒の思わぬ重さを見て一人部屋に残された中也は人知れず呟いた。
この噂でポートマフィア本部は持ち切りだった。そして勿論、
「えぇ?太宰。手前好きな女が出来たんだってな。」
それは太宰が最も毛嫌いする男、中原中也にもその噂は届いていた。
執務室のソファで寛いでいた太宰は思わず顔を顰める。
「うわっ、でた。悪いけどここには君が住むのに最適な湿気なんてないからさっさとジメジメとした岩の下にでも帰ったら?」
「手前、人を蛞蝓みたいに扱ってんじゃねぇよ!」
「うるさいな。私は今、君みたいな単細胞に構ってあげられるほど暇じゃないのだけど。」
太宰のその言葉に中也はいやらしい小馬鹿にした笑みを浮かべる。
「噂になってんぜ?太宰。手前が表社会で働いてる女に惚れたあげく、素直になれずにツンデレ発言かまし続けてるってな。」
「それ、どこ情報さ。発信源潰してくる。」
「首領情報だ。」
「……」
首領からの情報だと聞いて太宰は微妙な顔をする。
「ざまぁねぇな!しかも?話によると?プレゼントも渡せなかったみてぇじゃねぇか。」
上機嫌な中也に対し、太宰の機嫌は急激に下がっていく。
「仕方ないでしょ。あの子ってば、私を見ても全然黄色い悲鳴挙げないし、あっちから近寄っても来ないし。」
「ハッ。誰もが手前に群がるわけじゃねぇんだよ。」
「しかも、私がせっかく5時間掛けて選び抜いたハンドタオルも受け取らなかったんだよ!?せっかく好みまで調べて新しく作らせたというのに!やっぱり指輪の方が良かったかな?サイズももう調べてあるし。」
「……まて、お前らが会ったのはまだ数回って聞いたんだが?てか、どうやって好みやらサイズまで調べたんだよ。」
「まさか手前、ストーカー行為してんじゃねぇだろうな、」と疑いの目を向ける中也。その表情は若干引いている。
「私が調べて分からないことなんてある訳ないでしょ。第一、あの子には盗聴器も発信機も付けてるんだから今こうしている間でもあの子の一挙一動ハッキリとわかるよ。」
「……バッチリストーカー行為してんじゃねぇかッ!!」
中也は懇親の叫びをあげるが太宰の心にその叫びは通じず、「私達が今更軽犯罪如きで何を。」と言わんばかりの表情だった。
こいつ、予想以上に重い……
それが中也の心情だった。
今までどんな美女でも一夜限りの関係つー軽い愛はどこ行ったんだ、と思わずにはいられない。
「まてまてまてまて!手前らまだ恋人じゃねぇんだろ?盗聴器と発信機はやめとけ。いや、恋人だとしてもやめとけ。」
中也は裏社会で働く人間の割に常識人であり、良心的な人であった。それ故に太宰の重さの傍らを見てまだ会ったことも無いなまえを心配し、一応諫めはした。……したのだが……
「なんで?」
「なんでって、手前……」
太宰は何故悪いのか分からないように首を傾げる。
「私達マフィアだし、これくらい今更だろう?」
確かにそうだが!!
叫びたくなる衝動を中也は必死に抑え、太宰を何とかする方法を考える。
「あー、その、相手の奴に嫌われたくねぇだろ?」
いくら太宰といえど、好きな相手には嫌われたくないだろう。これで脅せば少しはマシになるはず、と考えて言ったはず、だった……。
しかし、物事というのはいつだって予想外なもので、
「もしそうなったら拉致って一生私から離れられなくするだけだからいいよ。」
帰ってきたのはもはや病んでいると言っても過言ではない程の言葉。目のハイライトも完全に消えている。傍から見れば太宰の愛は重くて薄昏い上に危険すぎるものだった。
言葉通り、もしなまえが太宰を拒んだりでもしたら本当に拉致って監禁するなり洗脳するなりするだろう。
「じゃ、私森さん潰してくるから。」
太宰は話は終わりだと言わんばかりに銃を持って立ち上がり、部屋から出ていく。
「あー、……知らね。」
相棒の思わぬ重さを見て一人部屋に残された中也は人知れず呟いた。