朝焼けの白月
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葉隠
「あ、マイク先生だ!」
マイク
「Heyリスナー!こんな時間まで教室に残ってたのか」
飯田
「今みんなで必殺技について
それぞれを客観的に見た
意見交換などをしていまして!」
芦戸
「寮が出来て、すぐに帰れるからって
思ったらこんな時間になっちゃってました」
マイク
「青春してんなガイス!いいねぇか
今年は1年も仮免受けるんだもんな!」
麗日
「そういえばマイク先生は相澤先生と
同期なんですよね?」
マイク
「おうよ!」
切島
「相澤先生って俺たちが知らないだけでなにか
必殺技持っているのかなって」
瀬呂
「ミッドナイトが〝今日日必殺技を持たないプロヒーローなど絶滅危惧種よ!〟って言ってたしな」
マイク
「まぁあいつはアンダーグラウンド系だからな
メディアも嫌いだし
目立つ技は必要ねーからな」
芦戸
「はいはい!マイク先生や相澤先生が
雄英生徒だった頃
周りの生徒たちはどんな
必殺技があったんですかー?」
緑谷
「あ、それ僕も聞いてみたかったんです
先生達やプロヒーローの必殺技は
もちろん色々調べてはいるんですけど
今の完成形に至るまでの工程や必殺技候補として検討されたーーー」
緑谷のブツブツブツ…がヒートアップする前に
麗日がマイクへ再度問いかける
麗日
「な、なにかアイディアがないかな〜とっ」
マイク
「OK!そうだなぁ俺らの頃…」
大仰に両手を振って
顎に手を当て考えるそぶりをみせる
マイク
「Ah〜俺らのクラス、いや学年には
不動のNO.1!
最強の生徒がいてな」
「「「おおぉ!」」」
最強の生徒と聞き
生徒たちの期待が高まる
マイク
「そいつぁー必殺技持ってなかったな!HAHAHA!」
ガックリと
期待を裏切られる生徒たち
マイク
「今思えば必殺技がなかったのは
イレイザーとそいつくらいか」
緑谷
「イレイザーヘッドやプレゼントマイクが
学生時代の最強…!
その人は今どこの事務所に!?
というかなんてヒーローネームですか?
もしかしたら知ってるプロヒーロー…
先生たちの年代で言うとーー」
マイク
「Ah…」
麗日
「マイク先生…?」
プレゼントマイクがいい淀み
視線を漂わせていると
教室の入口から聞こえるよく知った声
「お前らまだ居たのか」
「「「相澤先生!」」」
切島
「プレゼントマイクに必殺技の相談を…」
麗日
「それであの…」
プレゼントマイクの様子を受け
話の流れを伝えてもいいものかと
少しの間言い淀むが
相澤が訝しげに催促する
「なんだ?」
飯田
「相澤先生ともう1人、先生の学生時代に
学年最強だったという方が
必殺技は持っていなかったっという話を…」
「あぁ…卯月紡希の事か」
「「えぇ!?女子生徒!?」」
「あいつもメディア嫌いな奴だった
雄英生時代も極力カメラを避けていたから
学校に記録もほぼないだろうな
個性も隠密活動向きだったから尚更、な」
「っ……(過去形……?)」
「だった…って…」
「たとえ強い個性を持っていても……
ヒーローだろうが
あのオールマイトだってただの
1人の人間に過ぎない
憧れのヒーローや
周りの必殺技参考にするのも良いが
あくまで参考だけに留めておけよ
自分の身体と個性にあった
戦い方をするのが
あいつが必殺技なんか持たなくても
強かった所以だ
……さぁ、暗くなる前に寮へ帰れ」
「はい…」
もしかしたら辛い話を
相澤先生やマイク先生に
させてしまったのではないか
かける言葉も何も見つからないまま
生徒たちは寮への帰路につく
切島
「なぁ、この前の基礎学の時…
〝強い個性〟の話した時よ…
あの相澤先生があんな顔してたのは」
緑谷
「分からない…でも…
雄英高校を卒業してプロとして10数年
先生は僕たちには想像もできない経験を
沢山してきたんだと思う」
「………だよな」
肩を落としながら帰路につく生徒たちを
相澤とマイクは
教室から見下ろしていた
「おめぇが生徒たちの前で
紡希の名前出すとは思わなかったよ 」
「そうか?」
「お前、俺以外とアイツの話するの嫌がるだろ
…無理させちまったんじゃねーの」
「まぁ、思い出話して
感傷に浸りたいなんて思わない
それでも
おれは別にあいつの事を
忘れたいわけじゃないから」
「忘れちまうのは勿体ねぇよ」