朝焼けの白月
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ミッドナイト発案の飲み会がお開きになる前に
オールマイトの買ってきた
ケーキをみんなで食べることに
『こんな時間ですしオールマイトは
温かいお茶がいいですかね?』
「ありがとう紡希君
ちょうど入れようと思ってたところだったんだ」
キッチンの冷蔵庫からケーキを
取り出すオールマイトのそばでは
紡希がオールマイト用にお茶を用意していた
それぞれ用意したものを持って
リビングへ移動し
テーブルの上で広げた大きな箱には
ホールケーキではなく
色々な種類のケーキが沢山入っていた
「紡希君の好みが分からなくてね
それにみんなで食べるなら
色んな種類を……と思ってね
さぁ今日の主役からお好きなのをどうぞ」
『どれも美味しそうですね
悩んじゃいます』
色とりどりのケーキの中
紡希は小さな可愛らしい
ショートケーキを選んだ
手渡されたフォークで
ケーキをひとくち口に含む
とたんにパアと
紡希の顔が分かりやすくほころんだ
『これ、凄く美味しい
オールマイト』
「そのショートケーキは私のイチオシなんだ
お口にあってよかった」
紡希の笑顔に満足気に喜ぶオールマイト
紡希はもうひとすくい
ショートケーキをとり
そのフォークをそのまままオールマイトに差し出した
「え、私はいつでも食べれるからね
遠慮せずに食べて」
『オールマイトのいちおしなのに
あの中にひとつしか無かったので
中々買えないんじゃないですか?
私、少食なので一緒に食べてくれると助かります』
「ぅ……そうかい……?そう言われると」
助かります、と
その一言に押され
オールマイトは差し出されたショートケーキを
ぱくりと頂く
「うーん、やはりここのショートケーキは格別
………はっ!?
(相澤くんとマイクくんの視線が…痛いっ……!)」
ヒリヒリと背中を刺すような
2人の視線がオールマイトを襲い
思わず身じろいだ
『あ、もしかしてオールマイト傷が痛みます?
これ使ってください』
「え?あぁ、ありがとう」
紡希が差し出すクッションを受け取り
腰の下にひくオールマイト
『重心がズレていたので
庇ってるのかなって』
原因はそれだけではないが、
微々たる変化に気がつく洞察力に驚きながらも
横に座る紡希に不思議な心地良さと
懐かしさを感じていた
「……私はもしかしてどこかで君とあっているかな?」
ヒーロー活動、芸能界やマスコミ
多くの業種の人間と接点があるため
オールマイトならどこかで
すれ違っていてもなんらおかしくは無い
『…………』
「紡希君……?」
返事をしない紡希は
電源の抜けたロボットかなにかのように
カクンっと机に突っ伏していた
まるで子供のように
フォークを握りしめたまま眠ってしまっている
相澤
「どこかであったこと……なんて
ナンパの常套句みたいなこと
オールマイトさんでも言うんですね」
オール
「え?あぁいや、決してそんなつもりは……!」
あたふたと弁明しようとするオールマイトに構わず
相澤は机に突っ伏す紡希を抱き上げた
相澤
「寝かせてきます」
マイク
「俺も明日ラジオあるんでここらで
ミッドナイト、オールマイト
ごちそーさんです」
オールマイト
「あ、あぁ
残りのスイーツは冷蔵庫で冷やしておこう
沢山買ってきたから明日もみんなで食べてね」
13号
「あ、先輩たちおやすみなさい!」
相澤腕の中ですよすよと眠る紡希
握りしめていたフォークをマイクが優しく取り外し
3人は紡希の部屋へと
今日の飲み会会場と化したリビングを後にした