朝焼けの白月
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紡希の隣に麗日
向かいの椅子に緑谷と飯田が座り
瞳を輝かした緑谷がノートを手に
早速質問を投げかける
「えっと、じゃあまず!
紡希先生はどんな個性なんですか!?」
学年最強だったと聞かされた卯月紡希
そんな彼女の個性が何なのか
それが気になるのはごく自然なことだろう
『私の個性?消太達から聞いてない?』
飯田
「個性については何も」
緑谷
「必殺技の相談をしている時に
強かった、とだけ…」
『へぇ……じゃあ
私が授業に参加するまで“個性”については内緒だ』
人差し指を唇に当てて
いたずらっぽく笑う紡希先生
麗日
「あかん、なんか……ドキドキしてまう」
同性の麗日から見ても
見た目の儚さなのか
余裕のあるイタズラな笑みからなのか
ミッドナイトとは違う
妙な色っぽさがあった
紡希の内緒ポーズで
思わず頬を染める
そんな麗日の反応に
可愛いなぁ~と
紡希は麗日の頭を撫でる
そしてさらに赤くなる麗日
『ん〜ほっぺももちもち』
「せ、先生近いです……ぅぅ」
距離感を保てと相澤、山田からそれぞれ
忠告を受けたのも忘れ
紡希は思いおもいに麗日を愛で
撫で回す
飯田
「せっっ!
先生はサポートアイテムを頼みにこちらへ?」
『うん、急ごしらえだけどヒーロースーツもね
今度みんなの授業に参加する用に頼んでるんだ』
緑谷
「そうなんですね!ちなみに紡希先生の
ヒーロースーツはどんな性能を依頼してーー!」
『慌てなくても、もうじき
パワーローダーが試作品持ってきてくれるよ』
緑谷
「現役プロヒーローがオーダーしたスーツ
それの作成途中の段階を直接見れるだなんて……!
試着後の要望変更や実際に個性を使ってみての微調整……プロともなればヒーロースーツやアイテムのこだわりも一つ一つ丁寧且つーーーブツブツ」
『あはは、そんなに難しいことは考えてないよ
私、あまりこだわりは無いから』
麗日
「そういえば、紡希先生のヒーロー名って?」
『ないよ?
名乗ることもなかったし』
緑谷
「僕、実は昨日学校にいる紡希先生を見かけて
色んな本や雑誌とかテレビとかネットで……
紡希先生のこと調べたんですけど見つからなくて」
『そうなんだ!
頑張って調べてくれたんだね
けど、なんにも出てこなかったでしょ?
マスコミ苦手なんだ』
緑谷
「苦手というだけで何年も
避け続けられるものなのなのでしょうか…?」
同じようにマスコミを苦手とする
イレイザーヘッドでさえ
新聞の片隅に乗ることや
名前だけでもネットニュースに
上がることもあるというのに
卯月紡希に関しては
どれだけ遡ろうとも
何一つ
かすりもしなかった
いたずらっぽく笑う紡希先生は
どこか僕らを試しているかのようで
新しいおもちゃを見つけた子供のような
そんな無邪気な笑みにも見えた