朝焼けの白月
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「マイク先生〜!」
「プレゼントマイク!深夜のラジオですけど!」
深夜から早朝までのラジオ放送明け
午後から勤務だったマイクは
リスナー、もとい
複数の生徒に囲まれてた
ラジオの話だったり
授業の話だったり
マイクにとってはよくある光景だ
「おい、マイク」
生徒たちに囲まれている中
よく知る声が自分の名を呼ぶ
「おー!イレイザーどうし ーーー」
仕事の話くらいでしか
声をかけてこない相澤が
わざわざ生徒に囲まれてる状態の
マイクに声をかけるなんて
滅多にない事だ
だからなんだか嬉しくて
ヴォイスを張り上げ振り向くも
抹消されるのもいつもの事
しかし
相澤の横にいる
その存在に気がついて
それ以上声を発せなかった
長年探し続けていた姿がそこにあったからだ
『今更どの面下げて… なんて思われないかな?』
鈴の音の様な澄んだ
懐かしい声が耳をくすぐる
相澤の隣に立つ彼女のそばまで
よろよろと近付き
その目の前にたつ
白月のような白銀の髪をさらりとゆらしながら
彼女はマイクを見あげた
震える手で
彼女の、
紡希の髪に触れる
すくい上げた髪はマイクの手の中から
滑り落ちていき
何も無くなったマイクの手を
紡希が両手で包み込む
「…ぃっ…生きて…」
『うん、ただいま
ひざし』
なんどその声で
もう一度
名前を呼ばれたいと想っただろうか
「紡希ーーー!」
なんど
もう一度
この名を呼びたいと願ったろう
『マイクのおかげで
1歩
踏み出せたよ
ありがとう』
〝声〟は届いていた
「うおぉおぉぉーー紡希!!」
抹消していても響き渡る
マイクの地声
抹消していなかったら
学校が半壊してたかもしれない
それでも
叫ばずにはいられない
おかえり
と
࿐⋆*
「え、マイク先生泣いてる?」
「誰、あれ?」
「どういうこと?」
相澤
「言わんこっちゃない……
だから俺が校長室連れてくるつったんだ」