朝焼けの白月
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「おはよう」
「おはようございます相澤先生」
いつもの訓練場へ行けば
既に準備運動を終わらせている
心操の姿があった
ヒーロー科は仮免取得のための
圧縮訓練があり学校へ登校しているが
普通科にとっては
今は夏休み期間中
けれどヒーロー科への
編入を希望している心操は
相澤指導の元
ほぼ毎日のようにこうして
個性強化と捕縛布の訓練を受けている
「すまんが心操
昼は校長に呼び出されてな
午後の授業が始まる前に
こっちに来れるかわからん
これは昼の特訓メニューな
放課後には顔を出す」
「分かりました」
「朝礼までまだ少し時間がある
昨日の続きやるぞ」
「はい!」
自身の捕縛布を外し
丸腰で構える相澤
捕縛布を手に
突っ込んでくる心操
心操が投げ飛ばす捕縛布を
全て軽くかわし
心操の背後をとる
「丸腰相手にここまで接近を許すな」
言うやいなや
心操の襟首をつかみ
後方へ放り投げる
そうやって対人訓練を
相澤の時間が許す限り続けた
「そろそろ時間だな」
相澤は時計を見て訓練を切り上げを提案
心操はすでに息きれ
地面に仰向けで転がっていた
「じゃあ俺は朝礼に行ってくる」
「はぃ…」
「訓練に精を出すのもいいが
学業の方も怠るなよ」
「分かってますっ…てば」
そこまで言って相澤は
自分の受け持つクラスの元へ向かっていった
その後ろ姿に
息の乱れは一切ない
「はぁ、はぁ…容赦ないな
………髭、剃ってたな…」
仰向けにころがっていると
ガサガサと音が
その音の発生源へ目をやる
「なんだまた来たのか」
現れたのはこの辺りに
住んでいるのだろう黒猫
頭を撫でてやると
嬉しそうにぐりぐりと
頭を押し付ける
「…可愛いな」
その名もない黒猫に癒されながら
持ってきた猫用のおやつを食べさせる
程よく肩の力も抜け
心身ともに体力が戻ってから
心操は再度自主トレに戻った