片翼の月 弍
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オールマイトside
私が不甲斐ないせいで
生徒を傷つけてしまった
守り通さなくてはいけなかった
この身を呈してでも…
⋆。:゚・*☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・*☽:゚
緑谷少年と共に
保健室でリカバリーガールの治療を受け
少年はその日のうちに親御さんの
お迎えで帰って行った
私はと言うと
どっぷり日が沈んだ頃
無理をいってようやく保健室を出る許可が降りた
こんなにも長い時間
治療を受け、床に伏せていたのは
実に久しぶりだった
それだけ脳無との激闘が
体を蝕んでいたのだろう
そのままの足で
相澤先生と13号のお見舞いへ
2人とも命に別状はなく本当に良かった
そして最後に
保健室では対応しきれない怪我を負い
病院へ搬送された
夜羽少女の元へお見舞いに向かった
お医者様の話では出血多量に
臓器の損傷も激しく
数日は目覚めないだろうという
話だった
無理もない、ヴィランの攻撃は
夜羽少女の四肢を、翼を貫き
腹をも貫通していたのだから
今はもう無くなってしまった
胃のあたりをさする
もしも夜羽少女が私の様に…
嫌な考えが脳裏をよぎる
不甲斐なさに胸が押しつぶされる
いてもたってもいられず
薄暗い廊下を足早に歩き
少女の寝る病室へ向かった
たとえ言葉を交わす事は出来ずとも
ひと目でも少女に会いたかったのだ
病室の扉を開けるとそこには
消毒液の香りに薄暗い室内
ベッドに横たわる少女を月明かりが照らし…
『あ、オールマイト!ご無事でしたか』
「なんで起きてるのーーー!?」
『え、なんでって言われても…目が覚めたから…?』
眠っているはずの夜羽少女は
目覚めていて、しかも既に身体を起こしている
「コラコラ横になってなさい!
君、数日は目覚めないって診断されてたんだよ…?」
『そうだったんですね
昔から身体は丈夫だったので?』
「なぜ疑問形…って、そんなことより!」
身体を起こしていた少女を寝かしつけ
急いでナースコールを押し
医師を呼んでもらう
もちろんナースも医者も
少女の早い目覚めに目を丸くしていた
診察の様子を
病室の片隅に椅子を置いて
眺めていた
思えば、それなりに長い付き合いだった
八咫烏警察とも、少女とも
だから久々に雄英の入試試験で再開し
懐かしく思うと共に…
『わぁ!ヒーローって、ナンテカッコイイんだろ!
ステキ!ワタシモ雄英高校通にカヨイタイナ!』
あの大根演技には酷く困惑したものだった
そしてその後
校長室へと案内され
その意味深な行動の真意を聞くと共に
衝撃的な告白が待っているとは
夢にも思ってもいなかった