片翼の月
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半透明の羽をバタバタと羽ばたきながら
全速力なのだろう
息を上げながら逃げる
トンボ型のヴィランは
カラスを撒ききれず鬱陶しいそうに
逃げていた
それを夜羽は完全獣化したまま
背後から追い抜き
すれ違いざまにヴィランの持っていた荷物を
全てかすめ取る
「なっ鷲?!か、返せー!」
荷物を奪われヴィランは
夜羽を追いかける、が
追いかけっこは直ぐに決着が着く
「わーたーしーがー!はるか上空から!
カラスの軍勢と共にきたー!」
夜羽が盗品を奪い返したのとほぼ同時に
上空から派手に
現れたオールマイトは
一瞬にしてヴィランを行動不能に
『オールマイト!タイミングバッチリでした!』
小脇にヴィランを抱え
着地するオールマイトに
夜羽は獣化したまま声をかける
「おお、そのビックでキュートな鷲は
夜羽少女だね!」
『ご名答です』
「夜羽少女が荷物を取り返してくれたおかげで
私も遠慮なく拳を振るえた!くぅー!」
夜羽とオールマイト2人の連携により
一瞬でことは片付いた
奪い返した荷物をオールマイトに預け
夜羽は鷲の姿のままオールマイトの肩に留まる
「「オールマイト!!」」
こちらに走りよってくる
勝己と焦凍は
オールマイトに捕まったヴィランをみて
安堵したのか小さく息をつく
「やぁ爆豪少年!轟少年!
ここの前の事件現場を見て
いると思っていたよ!」
どうやら私達3人が救助活動をしていた場所は
2度目の事件現場だったらしく
1番初めの現場は夜羽達のいた場所よりも
揺れがさらに激しく被害が甚大だった為
ヒーローも警察も救急隊も人手を取られ
到着が遅れたそうだ
そんな話を聞きながら
ヴィランを警察に預け
オールマイトの指示の元
崩壊こそしていないものの
建物に取り残されたり
何か家財の下敷きになってしまった人
けが人の救助へ向かおうとした時
「オールマイト!インタビューお願い致します」
「こちらは指導されている雄英生徒ですか!」
「こちらに一言お願いします!雄英ではどのような教鞭を?」
「あれ、また君?ヘドロの時の」
「あ゙あ?」
ヴィランを警察に引渡した瞬間
待ってましたとばかりに
詰め寄る報道陣
オールマイトも焦凍と勝己も
ぐるっと囲まれ全然動けそうもない
これだから報道人は…
口をついて出そうになった言葉を飲み込み
代わりに
ピィーーーッ
オールマイトの肩から毛を逆立てて
群がる報道陣を威嚇、牽制する
驚いた報道陣は2、3歩後ずさり
そこにできた空間に夜羽は
獣化を解き人型に戻った
…ちなみに服は来ている。
『申し訳ありませんがまだ我々の
救助を待つ人たちがいます!
取材はその後でお願いします
オールマイト、ご指示を!』
「ふむ、夜羽少女ありがとう!
さぁいこう!」
人垣をかき分け夜羽と勝己、焦凍
そしてオールマイトはかけていく
一刻も早くヒーローの助けを必要とする
人達にその手を伸ばすために
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「獣化したのに服着てんだな」
『 ん?これはちゃんと獣化、人化に対応した
八咫警用の服だからね!
すっぽんぽんで空飛ぶ警察なんて嫌でしょ?
獣化できるようになった記念にじいちゃんがくれたの』
「ふぅん」
『ふふ…期待した?』
「撃ち落とすぞこのクソ鳥頭」
口悪く夜羽を追い抜く勝己
爆破音に隠れて聞こえた
心配して損した
という呟きは気のせいなのか
改めて聞き直すには
勝己はもう既に先へ先へと
飛んでいってしまった