片翼の月
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いないと分かっていても
望みを捨てきれねぇでいる
無駄に姿を探しちまう
だっせぇな…おい
⋆͛*͛ ͙͛✧*̣̩⋆̩☽⋆ィ⋆͛*͛ ͙͛✧*̣̩⋆̩☽⋆゜
〜雄英高等学校入学試験会場〜
力みすぎと極度の緊張で脚がガクブル
震えている出久が、上手く歩けずに入口付近で
突っ立ていたところを爆豪が見つけた
「(何やってんだアイツ…)」
転びそうになって女に助けられ
変な笑みを浮かべていた
イラッとしながらやつの所へ向かい
デクを引っつかむ
「おめぇ、今日あの鳥頭は見てねぇのか?」
「かっちゃん!おはよう!今日は一緒に頑張ろね!えっと夜羽ちゃん?もしかして雄英受けてるの?」
「知るか!見てねぇならいい!」
校門を見渡してもいない
もちろん試験会場にも
あの翼と髪色は目立つからもしいるなら
この広い会場からでも見つけられるだろう
それでも見つからない
プレゼントマイクの試験の説明も
イマイチ頭に入ってこねぇし
何故か隣に座った出久の野郎が
ずっとブツブツブツブツ言っていて
余計に苛立ちが募る
試験会場に案内され、試験が始まってからは
イライラをぶつけるように
仮装ヴィランを次々とぶっ潰していく
後日入試の合格通知が届いても
いまいち喜べねぇ
入学式の前に
森へ行こうかと思う時もあったが
あれ以来何となく行く気になれない
雄英に通い始めたらきっと
勉強に訓練、プロヒーローになるために
中学の時より自由に使える時間はなくなるのは目に見えている
あいつが自分から遊びに来るとも考えられない
入学初日にクラス割りの表を隅々まで確かめていくも
月乃瀬夜羽の名前は見つからない
ヒーロー科一般入試定員36名
推薦入学生4名きっちりあいつじゃない名前で埋まってる
サポート科や普通科、他も全部
実際自分のクラスに入る前に
隣のクラスも覗きに行ったがやはりいない
ここまでするとかおれはストーカーかって
女々しいやつだと自分で自分にイラつく
勝手に期待して、勝手に落ち込んでる
雄英にあいつが居ないのは最初から
分かってたことなのに
最初は期待なんてしてなかったのに
デクと夜羽の会話
入試前日の森から家への帰路での会話
もしかしたら… と
少しでも思ってしまってから
どんどん願望が広がっていく
「ちぃ」
しかもあのデクがどんな手を使ったのか
何故かここ、雄英高校に受かっている
デクがいんのになんであいつがいない
腹が立っていた
体力測定もあいつがいたらどんな記録か
どっちが勝っていたかなんて
どうでもいいことばかり考えちまう
挙句に無個性だったデクが
個性を使いやがるから
更に苛立ちは膨れていく
んで、あいつが個性使えるんだ
デクのくせにオレに隠し事か
イライラが募りに募ってデクに
詰めよろうとするも担任に停められる
あぁ、イライラする
雄英高校じゃなくて八咫烏高校へ
行けばよかったか?
いいや、俺はナンバーワンヒーローになる
それ以外の道はねぇ
なんべんもおなじ自問自答を繰り返す
記念すべき初ヒーロー基礎学も
あのデクを相手に負けた
ボロボロにして圧勝のはずだったのに
自分でも気づいていた
頭に血が登りすぎていることくらいは
でも自分じゃ抑えきれねぇ
どうやったら収まる?
今までどうやっておさえてた?
イライラとモヤモヤを抱えたまま
週末を迎えた
朝っぱらからキャッキャわらわらと
クラスメイト達が友好を深めようと
土曜か日曜に遊ばないかと話を盛り上げている
切「おい爆豪!お前も行こうぜ」
声掛けてきたのはクラスメイトの切島
もちろん興味無いのでガン無視
電「土曜か日曜どっちかでもいいからよ!
行こうぜ爆豪!」
緑「か、かっちゃん…みんなもこう言ってるし、ね!」
爆「あ゙ぁ?行かねーよなかよしこよし
したきゃ勝手にしやがれ!モブ共がァ」
芦「じゃあ日曜日は?轟も日曜日なら
大丈夫みたいだからさ!」
爆「ぬぁーんでこの俺があの半分野郎に
合わせなきゃなんねぇんだよ!」
緑「み、みんなごめんねかっちゃん今機嫌悪いみたい…
いつもはここまでじゃないんだけど…」
爆「ゔぉおいクソナード!
余計なこと言ってんじゃねーぞ!」
緑「ひぃいい…昔のかっちゃんに戻ってる…」
相「オラ席につけ」
担任が入ってきた瞬間
バラけてた生徒がみな瞬時に席に着く
「あ〜早速だがお前らに紹介する奴がいる」
誰かな誰かな?
転校生?
バカ、入学式からまだ1週間すら経ってねぇだろ
副担任の先生とか?
新任教師とかかな?
プロヒーローかも!
「あー、とりあえず入ってこい」
『はーい!』
聞き馴染みのある声
空を眺めてた顔を教壇にむけると
探してた翼が眼に映った
『八咫烏高校から無理やり転入生してきました月乃瀬夜羽です!みんなよろしくね』
先程まで眺めていた空と同じ空色の髪に
金の瞳が優しく笑った
上鳴「えぇ!せんせどうゆうこと!?」
芦「まさか1週間も経ってないのに転入生だなんて!」
相「はぁ…さっき月乃瀬が言ってたようにこれは雄英と八咫烏が無理やり推し進めた転入だ。こんなことは雄英始まって以来のイレギュラー中のイレギュラー…」
『八咫高にとってもイレギュラーです!』
元気に挙手する夜羽に
相澤先生はまた面倒そうにため息
相「理由は説明めんどうだから本人に後で聞け、相応の成績と実績もある。飯田は学級員としてとりあえず面倒見てやれ。机は空き教室から適当にもってこい。以上」
一気にまくし立てるように言い切ると
教室を出て行ってしまった担任
飯「学級委員長の飯田天哉だ!
よろしく月乃瀬くん!」
『よろしく〜夜羽って呼んでね〜』
飯「あぁ!よろしく!夜羽くん!」
飯田の差し出す右手を
夜羽は両手でキュッと握りしめ握手する
「おいてめぇ…」
これは一体どういうことだ!
つめよろうとした瞬間
パァっと笑顔でこちらに振り返る
『わぁ!ショートだ!久しぶり〜』
「…あぁ、久しぶりだな」
一瞬でもドキリとした自分が馬鹿だった
笑顔は自分ではない別の人間へ
向けられていた
半分野郎を睨みつけ
夜羽に詰め寄る
「てめぇご挨拶だな俺より先に半分野郎か?あ゙?」
『あ!かっちゃん!いっくんもよろしくね!』
「後回しにした挙句、俺とデクを
セットにするんじゃねぇ…!」
『いいじゃん幼なじみなんだから』
「幼なじみ関係ねぇだろ!」
「既に何人か知り合いがいるのだな…」
『うん!びっくり!途中からきたから、知り合いがいて良かったあ!あ、机取りに行かなきゃだよね!案内してもらっていいかな?』
「もちろんだとも!」
「っおいちょっと待て」
引き止めようとするも
夜羽は飯田とさっさっと出てしまった
「あんのやろぉ…」
「か、かっちゃん落ち着いてー」
彼女の登場で
明らかに動揺していた爆豪
いつもよりパニックな緑谷
無表情の轟
峰「有翼系美少女いい!」
芦「女子が一人増えたー!ちょー嬉しい」
麗「夜羽ちゃんも土日来てくれるかなー?」
切「お!後で誘ってみるか!」
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ようやく雄英までこぎつけました
体力測定とヒーロー基礎学は
ふっ飛ばしちゃいましたが
オリジナルストーリーでも入れれたらなと