片翼の月
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朝
違和感を感じて目が覚める
目を開けると全面茶色に覆い尽くされていた
「あ゙?」
よく見ると茶色の翼が
覆いかぶさっていたのだとわかる
一瞬フリーズしたものの
昨日の鷲がのしかかっているのだと
早々に理解した
理解したが
自分の腕になにか
柔らかいものが当たっている
鳥とか動物のフワフワした感じではなく
ぷにぷにというかしっとりというか…
反対の手でゆっくり顔をおおっている
翼を退けて原因を見…て
「んっんな…!ぬなーにやってんだこの鳥頭ー」
『びゃっ!なななな?!』
鷲ではなく夜羽が
俺のベットで添い寝してやがった
しかも全裸
しかも俺を抱き枕にするようにして
しかも自分で入ってきたくせに
ココドコ!?と混乱している
「いいからなんか羽織れ!服着ろ!
出てけクソ痴女がー!」
「あ゙ーさからなに騒いどんじゃー!」
バァーン
と、大きな音を立てて
部屋へ怒鳴り込んできたのは爆豪母
その視線は
まだ服も着せれてなければ
布団もまともに羽織れてない
夜羽に注がれた
「な、か、かつき…ごっめんねー!
まだまだ2人でゆっくり寝てていいからね!
テレビの音今日は大きくしておくから!」
と意味不明なことを言い
ウィンクしながら出ていった
「こんのぉぉお!テメーのせいだ鳥頭!
とっとと服きて行くぞ!」
『あれ、かっちゃん…なんで私んちにいるの』
「ここは俺んちだ!寝ぼけてんな!」
べしっと頭をチョップし
衣装ケースから適当に
服を取り出して投げつける
「それでも着てリビングに来い!」
『へふんぅ』
投げつけられたティーシャツと長ズボン
『ちょ、かっちゃんこれ』
いい切る前に
バァンと勢いよく閉められたドア
『うぅん、どーしよコレ』
✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・*☽
「あれ、もう降りてきたの」
「せぇよ」
「ねぇねぇあの子誰?彼女?
いたなら言いなさいよコソコソしちゃっ…」
「ちっげぇよクソババァ」
「誰がくそババァだ!」
「いでっ…あいつの羽見えただろ!
昨日の鷲だよ!ちったァ考えろ」
「でも裸で抱き合ってたらねぇ」
「抱き合ってねぇ!…叩き出そうとしてたところだ
…あのクソ鳥頭がぁ…」
母の顔を見れば終始ニヤニヤしている
からかっているのは明白だ
『かっちゃーんー』
ドアの開く音と共に現れたのは
白のシャツを着て上のボタンをいくつも外し
オフショルダーの状態でしかも
下はかなり短めの短パンを履いた夜羽の姿
いわゆる彼シャツ状態
肩も鎖骨も丸見えの
「ぐぁっ若さの暴力!
勝己…あんたの趣味って…」
「おめぇ!ふつーのTシャツと長ズボン
渡しただろうが痴女が!」
『あっ、かっちゃん!ごめんね
さっきのシャツだとほら』
ぐるっと後ろに振り向き
『翼が出せなくて!服破いちゃうのも
悪いかなって思って調整しやすそうなボタンの服
借りちゃった!ズボンは、膝下出てないと落ち着かなくて…』
てへへ、と言いながら頭をかき
夜羽は爆豪母の前に1歩出る
『勝己くんのお母様ですね
私は月乃瀬夜羽です。昨日は鷲に獣化したまま
怪我を負っていた所を勝己くんに
助けていただきました。
危ない所を助けていただきありがとうございます』
いつものちゃらんぽらんな
おどけた様子ではなく至って真面目に
礼を言い深々と頭を下げる夜羽に
「可愛い!気に入った!勝己の嫁においで!」
「適当言ってんなババァ!」
切っていいから普通のシャツを着ろ
と言って再び部屋に押しこめ
背中部分を羽が出せるようくり抜いた
黒のシャツに着替えさせた
「遠慮なく食べて行ってね」
『わぁ!ありがとうございます!美味しそぉ!』
「っけ、食ったらとっとと帰れ」
『はは!ほうひようかな』
「食いながら喋るな!」
おいひ〜!と出された朝食を
食べながら悶絶していると
「そういえば昨日近くの動物病院に
連絡して予約しておいたけど…
人間の病院の方がいいのかしら?」
「けっ、んなもん唾つけときゃ治るだろ」
『えぇ〜?かっちゃん昨日は私だって
わかったから助けてくれたんじゃないのー?』
ほれほれ、と昨日治療してやった
翼の付け根を見せつけてくる
「分かるか!だいたいてめー
今まで街に来た事なかっただろこの鳥頭!」
そう吐き捨て
ご飯を一気にかき込むと
カバンを持って出てってしまった
「もお、勝己ったら…ごめんね夜羽ちゃん
あの子口が悪いの元からなんだけど受験が近いからか
最近余計にイライラしてるみたいなの」
『かっちゃん今年受験生なんだ!
あっ!私と同い年だからそりゃあそっか!
かっちゃんはどこを受けるんですか?』
「…あの子は雄英高校一択みたい」
『へぇ…雄英かぁ〜』
「夜羽ちゃん、おかわり食べる?」
『はぁい!いただきます!かっちゃんママ大好きぃ!』
「あらあら」
すっかり胃袋を捕まれ餌付けされてる
夜羽だった
ーーーーー
次はようやくかっちゃん以外のキャラが…!