私が代わろうその役目
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明彦さんが約束した通り、幾月理事長を交えて話を聞く機会が設けられた。影時間やシャドウ、ペルソナ、SEESの存在意義についてを知ることになった。そして彼らは、影時間に適性があり、難なくペルソナを召喚することができた私と理君に協力してほしいそうだ。
『いいですよ』
「ありがとう! 結城君だけじゃなく、雪村さんにも協力して貰えるなら鬼に金棒だね」
こんのたぬきじじい長々と黙って聞いてりゃ調子に乗りやがって、ここで仕留めてやろうか!……未来が変わると面倒になるから今の所は大人しくしといてやろう。
「それじゃ、今日はこれで解散! 詳しい活動内容は追って説明するよ」
ぽん、と手を打った理事長の合図で、解散となった。美鶴さんと明彦さんは幾月と今後のことを相談するらしく、作戦室に残るようだ。ゆかりちゃんに続いて、私と理君も部屋を後にする。
「よかったのか?」
『何が?』
4階から3階に下る階段の踊り場で、後ろを歩く理君が声をかけてきた。ゆかりちゃんの姿はもう見えない。部屋に戻ったのだろう。
「ずっと不満そうな顔で理事長睨んでたから。」
『あら、顔に出てたかな。』
「よく見ないとわからない程度には出てた。」
『そっか…。まあ不満が無い訳じゃ無いし、理事長に思う所が無い訳じゃ無い。』
「じゃあなんで。」
君を救うためなんて言えたら良かったのにな。今言ったって困惑させるだけだろうし、何で?って突っ込まれたら、こっちがなんて言えば良いのか困るし。
『自分の理想…と言うより幸せな未来のために、ちょっとくらいの犠牲は付き物かなって思って妥協した。』
「ふぅん」
『聞いといてふぅんですか…。理君は?どうでもいいで片付けてない?まあ受けちゃったからには頑張るしか無いんだけどね。』
「……。」
『まあ信念とか理由とか無くてもこれから見つけていっても遅く無いと思うよ。』
「そっか。そうだといいな。」
そのためのコミュですから。理君はこれから大忙しなのだ。
『そうだ!理君に言っときたいことがあった。』
「言っときたいこと?」
『私もベルベットルームのお客人らしい。ワイルドではないけど、もう一つペルソナ持ちらしいって事。』
「!…なんで僕に?」
『ベルベットルームって何らかの契約をした人しか行けないって言われたし。この寮に初めてきた時に一緒に契約書にサインしたからかな。』
「ああ、あれか。」
『まあ、私が出来ることはほぼ無いけど事情を知ってる人がいた方が安心しない?いつでも相談に乗るよ。』
「ああ…。」
理君がおもむろにポケットから淡く青く光る鍵…ベルベットルームの鍵を取り出した。
『鍵?』
「あ、やっぱこれ玲にも見えるんだ。」
『ん?ベルベットルームの鍵かそれ。そういや私は貰えなかったな、まあ用事ないけど。』
「そうなんだ、用事あったら一緒に行こう。」
『うん、コンゴトモヨロシク。』
「よろしく。」
これからリーダーになるのは決定だし、ゲームやってる時から思ってたんだよ。理君の仕事量多すぎやしないかと。言えないことも多くてさ、いやまあ仕方ないんだけどさー。だから、気軽に話せる相談役が居た方が良いと思ったわけですよ。心的ストレスから少しでも守れたらいいな。
