【長編化 候補作品】中編 ヒロアカ 轟焦凍夢
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
【世界が注目した無個性ヒーローの卵 夢半ばで散る】
その日、新聞の一面を占領したのは、平野の訃報。
雄英高校のクラスメイトや教員、プロヒーロー、一般人、たくさんの人が葬儀、告別式に訪れた。
まだプロになっていないにも関わらず、ここまでの大きな葬儀になるなんて…
葬式でその人の人柄・仁徳が分かるって言うのは、こういう事なんだと知った。
雄英に入学するずっと前から、平野は人助けをしてきた。
だから知名度もあって、街の皆に慕われていた。
それを鼻に掛けないさっぱりした性格もあって、子供から大人まで人気者だった。
SNS上では平野の死を受け入れられないファンと、
平野の冥福を祈るファンとの間で言い争いがエスカレートして大炎上する事態にまでなった。
葬儀の日、誰も彼もが喪服に身を包んで、最後の別れを惜しむ…。
『………』
棺の中で眠る平野は、化粧をされて綺麗になってた。まるで寝ているみたいで、
声を掛ければ普通に起きるんじゃねぇかって思っちまう程に、綺麗だった。
『……平野、……っ』
最後に、何を言えば良いのか分からなかった。白い頬を撫でて、顔の近くに花を入れて、
最後に何か…何か言いたかったはずなのに、頭が真っ白になった。
声が、喉の奥で止まって…気を抜いたら泣いちまいそうで…。
奥歯を噛んで堪えるので精いっぱいで…。
頭の中で、平野の声をたくさん思い出す。
【まだだ…まだまだァァァァッ!!!!】
【個性の有る無いは、戦わない言い訳にはならないだろう?】
【救けを待ってる誰かがいるのに…足すくませて、立ち止まってる場合じゃないだろうが!!!】
【後で後悔したって遅いんだ…自分の思うようにやって、後は野となれ山となれだ】
【『無個性』って言うのは、『無能』って事じゃない。
何だって出来る。何にでもなれる。可能性が無限大って事だよ】
【血に捕らわれて、自分を見失って
…半分の力で一番になるなんて寝言言ってる半端モンに…私は負けない!!】
【確かに、親から受け継いだ力だろうけど…今は! どっちもッ 自分の力だろうが!!!!
なりたい自分をちゃんと見ろよッ!! 】
【父親を否定する為に、ここに来たのかッ!? 違うだろ!? ヒーローに、なりたいんじゃないのか!?】
【私は人生を賭けて証明するんだ。個性が無くても、誰かを救えるヒーローになれるって事を。
そうすれば、いつかきっと…】
いつだって、不敵に笑って勇敢なお前はいつからか、俺の、俺たちの目標になっていた。
平野が頑張ってるんだから俺だってって。そう思わせてくれた。
何度も限界を超えさせてくれた。強くなれたのは、平野がいたからだ。
だから何か言わないといけないのに…俺は何も言えなかった。
【今までありがとう】
【間に合わなくて悪かった】
【救えなくて悪かった】
どれも違う気がして、言えなかった。
その日、新聞の一面を占領したのは、平野の訃報。
雄英高校のクラスメイトや教員、プロヒーロー、一般人、たくさんの人が葬儀、告別式に訪れた。
まだプロになっていないにも関わらず、ここまでの大きな葬儀になるなんて…
葬式でその人の人柄・仁徳が分かるって言うのは、こういう事なんだと知った。
雄英に入学するずっと前から、平野は人助けをしてきた。
だから知名度もあって、街の皆に慕われていた。
それを鼻に掛けないさっぱりした性格もあって、子供から大人まで人気者だった。
SNS上では平野の死を受け入れられないファンと、
平野の冥福を祈るファンとの間で言い争いがエスカレートして大炎上する事態にまでなった。
葬儀の日、誰も彼もが喪服に身を包んで、最後の別れを惜しむ…。
『………』
棺の中で眠る平野は、化粧をされて綺麗になってた。まるで寝ているみたいで、
声を掛ければ普通に起きるんじゃねぇかって思っちまう程に、綺麗だった。
『……平野、……っ』
最後に、何を言えば良いのか分からなかった。白い頬を撫でて、顔の近くに花を入れて、
最後に何か…何か言いたかったはずなのに、頭が真っ白になった。
声が、喉の奥で止まって…気を抜いたら泣いちまいそうで…。
奥歯を噛んで堪えるので精いっぱいで…。
頭の中で、平野の声をたくさん思い出す。
【まだだ…まだまだァァァァッ!!!!】
【個性の有る無いは、戦わない言い訳にはならないだろう?】
【救けを待ってる誰かがいるのに…足すくませて、立ち止まってる場合じゃないだろうが!!!】
【後で後悔したって遅いんだ…自分の思うようにやって、後は野となれ山となれだ】
【『無個性』って言うのは、『無能』って事じゃない。
何だって出来る。何にでもなれる。可能性が無限大って事だよ】
【血に捕らわれて、自分を見失って
…半分の力で一番になるなんて寝言言ってる半端モンに…私は負けない!!】
【確かに、親から受け継いだ力だろうけど…今は! どっちもッ 自分の力だろうが!!!!
なりたい自分をちゃんと見ろよッ!! 】
【父親を否定する為に、ここに来たのかッ!? 違うだろ!? ヒーローに、なりたいんじゃないのか!?】
【私は人生を賭けて証明するんだ。個性が無くても、誰かを救えるヒーローになれるって事を。
そうすれば、いつかきっと…】
いつだって、不敵に笑って勇敢なお前はいつからか、俺の、俺たちの目標になっていた。
平野が頑張ってるんだから俺だってって。そう思わせてくれた。
何度も限界を超えさせてくれた。強くなれたのは、平野がいたからだ。
だから何か言わないといけないのに…俺は何も言えなかった。
【今までありがとう】
【間に合わなくて悪かった】
【救えなくて悪かった】
どれも違う気がして、言えなかった。