モノクロな日常からヘンテコな世界へ
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「………ぅん?」
目を覚ますと、消毒液の臭いが鼻を突いた。そして広がる白い天井と、機械の音。
(びょう、いん…?)
ぼんやりした意識がだんだんとハッキリして来て、尚は違和感に首を傾げた。
さっきまでは全く違う場所にいて、誰かと一緒にいた様な気がしたが、
どんな場所にいたのか、誰といたのか…全く思い出せない。
――ガチャ
「あら、意識が戻ったんですね。良かった! 今先生を呼びますね」
「………?」
看護師らしき女性が尚を見て微笑むと、すぐに退室して医師と思われる男性を連れて戻って来た。
「意識戻られて良かったです。ここが何処か分かりますか?」
医師に問われて、少し間を空けてから口を開く。
「病院、ですか…?」
「はい、ヨコハマの病院です」
「よこはま…?」
「そうです、貴女は市内の公園のベンチに横たわっていた所を発見されたんですよ。
公園にいたのは覚えてますか?」
「いえ…」
「…そうですか、じゃあちょっと検査や問診をしましょうか。
発見者の方達にも意識が戻ったとご連絡しておきますね」
「あの、発見者の方々って…?」
「ああ、警察の方とそのお知り合いの方達ですよ」
「そうですか」
のそっとベッドから起き上がった尚が頷くと、そのまま問診になった。
その日の夕方、連絡を受けて左馬刻と理鶯が病院に足を運んだ。
仕事で遅れた銃兎も合流して、最初に診察室に案内された。
「先生、ご連絡ありがとうございました。それで、彼女はどうですか?」
「ええ、それが…どうやら彼女は記憶障害があるようです」
「「「!」」」
「記憶、障害…」
「はい、目を覚ましてすぐに問診してみたんですが、彼女は自分の名前と年齢しか覚えていませんでした。
しかも、苗字は覚えておらず、家の所在も何処にあるのか、親族や血縁者も分からないようで…」
「そんな」
「マジかよ」
「それは、外傷による影響という事だろうか?」
理鶯の質問に医師は少し苦い顔をしてカルテを見る。
「確かに彼女の体には傷が多いのですが、頭部に目立った外傷は見当たりませんでした。
古傷はありましたが…恐らくは精神に耐え切れないストレスなどが原因かと思われます」
「一時的な障害なんでしょうか?」
「何とも言えません。一時的なものかも知れませんし…もしかしたらずっとこのままかも知れません」
「そう、ですか…」
「アイツはもう起きてんだよな?」
左馬刻が問うと、医師は看護師に病室へ三人を案内させた。
目を覚ますと、消毒液の臭いが鼻を突いた。そして広がる白い天井と、機械の音。
(びょう、いん…?)
ぼんやりした意識がだんだんとハッキリして来て、尚は違和感に首を傾げた。
さっきまでは全く違う場所にいて、誰かと一緒にいた様な気がしたが、
どんな場所にいたのか、誰といたのか…全く思い出せない。
――ガチャ
「あら、意識が戻ったんですね。良かった! 今先生を呼びますね」
「………?」
看護師らしき女性が尚を見て微笑むと、すぐに退室して医師と思われる男性を連れて戻って来た。
「意識戻られて良かったです。ここが何処か分かりますか?」
医師に問われて、少し間を空けてから口を開く。
「病院、ですか…?」
「はい、ヨコハマの病院です」
「よこはま…?」
「そうです、貴女は市内の公園のベンチに横たわっていた所を発見されたんですよ。
公園にいたのは覚えてますか?」
「いえ…」
「…そうですか、じゃあちょっと検査や問診をしましょうか。
発見者の方達にも意識が戻ったとご連絡しておきますね」
「あの、発見者の方々って…?」
「ああ、警察の方とそのお知り合いの方達ですよ」
「そうですか」
のそっとベッドから起き上がった尚が頷くと、そのまま問診になった。
その日の夕方、連絡を受けて左馬刻と理鶯が病院に足を運んだ。
仕事で遅れた銃兎も合流して、最初に診察室に案内された。
「先生、ご連絡ありがとうございました。それで、彼女はどうですか?」
「ええ、それが…どうやら彼女は記憶障害があるようです」
「「「!」」」
「記憶、障害…」
「はい、目を覚ましてすぐに問診してみたんですが、彼女は自分の名前と年齢しか覚えていませんでした。
しかも、苗字は覚えておらず、家の所在も何処にあるのか、親族や血縁者も分からないようで…」
「そんな」
「マジかよ」
「それは、外傷による影響という事だろうか?」
理鶯の質問に医師は少し苦い顔をしてカルテを見る。
「確かに彼女の体には傷が多いのですが、頭部に目立った外傷は見当たりませんでした。
古傷はありましたが…恐らくは精神に耐え切れないストレスなどが原因かと思われます」
「一時的な障害なんでしょうか?」
「何とも言えません。一時的なものかも知れませんし…もしかしたらずっとこのままかも知れません」
「そう、ですか…」
「アイツはもう起きてんだよな?」
左馬刻が問うと、医師は看護師に病室へ三人を案内させた。