貴方の隣に在る為に…
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昨晩の事、尚は我愛羅から縦長のものを手渡された。
「護身用だ。用心するに越したことは無いからな…」
そう言いつつも、我愛羅もソレを持たせるのは気乗りしないらしく、顔が固い。
渡された物を受け取ると、ずっしりと重みを感じる。
全体が漆塗りで、鞘と柄の端と、それらが合わさる部分に銀の装飾が施された 品のある拵えの『小刀』だ。
鞘から抜いてみると、美しい刀身が眩しく光る。刃渡りは三十センチぐらいある。
「………」
忍以前に、尚は戦闘などしたことは無い。刀剣の扱いの心得など無い。
「使わないのが一番だ。
あくまでお守りだ、深く考えなくていい…オレとてお前にそんなものを持たせるのは不本意なんだ。
だが、最近不穏な噂が絶えないからな、一応持っておいてくれ」
「うん、ありがとう 我愛羅」
自分の身を案じて用意してくれた小刀。尚はソレをそっと胸に抱いた。
その日から、小刀を腰辺りに差して隠し持つ様にしていた。
尚は我愛羅の側にいると、思う事がある。
(私は、いつまで我愛羅に守ってもらうんだろう…)
愛しい人の隣に腰掛けて、その横顔を見ながら心に影が差す…。
『風影の妻』
ただでさえ狙われやすい立場の自分は、いざという時に何が出来るだろうか。
子供達を守る為に、盾になるか…二人を連れて逃げるぐらいしか術がない…。
我愛羅か誰かが駆けつけるまで、ただ逃げ惑うしかない…。
では、もし我愛羅が来なかったら?誰にも気付いてもらえなかったら?
自分も、子供達も、『死ぬ』…そして、変わり果てた自分達の姿を見たら、我愛羅は…。
想像するだけで恐ろしい。
(守ってもらってばっかりじゃダメ…私は我愛羅の、この人の妻。
そしてあの子達の母親。私も『守る立場』にならないと…!)
「どうした?」
我愛羅の声に、我に返りニコッと微笑む。
「ううん、明日の会談…久しぶりにナルト君達に会えるね」
「そうだな、今回は家族も一緒に来るそうだ」
「じゃあ、ヒナタちゃんやボルト君達も来るんだね。ウチに泊まってもらう?」
尚の申し出に、我愛羅が若干目を見開いた。
「…良いのか?」
「もちろん!守羅も愛花も喜ぶよ」
「そうか。なら明日、ナルトに伝えておく」
「お願いね」
覚悟を秘めて、尚は前々から考えていた事を、実行する事にした。
「護身用だ。用心するに越したことは無いからな…」
そう言いつつも、我愛羅もソレを持たせるのは気乗りしないらしく、顔が固い。
渡された物を受け取ると、ずっしりと重みを感じる。
全体が漆塗りで、鞘と柄の端と、それらが合わさる部分に銀の装飾が施された 品のある拵えの『小刀』だ。
鞘から抜いてみると、美しい刀身が眩しく光る。刃渡りは三十センチぐらいある。
「………」
忍以前に、尚は戦闘などしたことは無い。刀剣の扱いの心得など無い。
「使わないのが一番だ。
あくまでお守りだ、深く考えなくていい…オレとてお前にそんなものを持たせるのは不本意なんだ。
だが、最近不穏な噂が絶えないからな、一応持っておいてくれ」
「うん、ありがとう 我愛羅」
自分の身を案じて用意してくれた小刀。尚はソレをそっと胸に抱いた。
その日から、小刀を腰辺りに差して隠し持つ様にしていた。
尚は我愛羅の側にいると、思う事がある。
(私は、いつまで我愛羅に守ってもらうんだろう…)
愛しい人の隣に腰掛けて、その横顔を見ながら心に影が差す…。
『風影の妻』
ただでさえ狙われやすい立場の自分は、いざという時に何が出来るだろうか。
子供達を守る為に、盾になるか…二人を連れて逃げるぐらいしか術がない…。
我愛羅か誰かが駆けつけるまで、ただ逃げ惑うしかない…。
では、もし我愛羅が来なかったら?誰にも気付いてもらえなかったら?
自分も、子供達も、『死ぬ』…そして、変わり果てた自分達の姿を見たら、我愛羅は…。
想像するだけで恐ろしい。
(守ってもらってばっかりじゃダメ…私は我愛羅の、この人の妻。
そしてあの子達の母親。私も『守る立場』にならないと…!)
「どうした?」
我愛羅の声に、我に返りニコッと微笑む。
「ううん、明日の会談…久しぶりにナルト君達に会えるね」
「そうだな、今回は家族も一緒に来るそうだ」
「じゃあ、ヒナタちゃんやボルト君達も来るんだね。ウチに泊まってもらう?」
尚の申し出に、我愛羅が若干目を見開いた。
「…良いのか?」
「もちろん!守羅も愛花も喜ぶよ」
「そうか。なら明日、ナルトに伝えておく」
「お願いね」
覚悟を秘めて、尚は前々から考えていた事を、実行する事にした。