我愛羅の姉、テマリがシカマルの家に嫁いでしばらく経った。

シカマル家と親戚となった我愛羅と尚と守羅は、木の葉に訪れる機会が増えた。

守羅が生まれて数か月後にテマリ夫婦も息子、シカダイを授かった。

その頃、木の葉は『出産ブーム』を迎えていて子供を授かる夫婦が急増していた。

我愛羅の友であるナルトも、ヒナタとの間に息子のボルトを儲けた。

家族ぐるみの付き合いが多くなり、木の葉に来ると、

守羅は従弟のシカダイやボルトと遊ぶのが楽しみらしい。

『こんにちわー』

この日も、守羅は両親と共に奈良家に遊びに来ていた。

「いらっしゃい！よく来たな！」

玄関でテマリがニカッと活発な笑顔で迎え入れる。

「疲れてませんか？」

居間に通されるとラフな格好のシカマルが三人を気遣う。

「ああ、大丈夫だ」

「ありがとう」

「そりゃあ良かった」

「シカマルおじちゃーん」

「ん？」

和やかに談笑していると、守羅がシカマルの袖を引っ張る。

「シカダイ、いないの？」

どうやら従弟と遊びたいらしい。

「ああ、シカダイならさっき起こしたから、もう下りて来るんじゃねぇかな？」

シカダイは朝に弱いらしく、放っておいたら昼まで寝ているとか…。

話していると、テマリが階段の下から声を張り上げた。

「こらッ！シカダイッいつまで寝てんだい！？
もう叔父さん達とっくに来てるよ！？早く下りてきなッ！！」

その後、少し経ってからシカダイが下りて来た。

「ふあああぁぁぁ…」

大きなあくびをしながら現れたシカダイに、守羅が駆け寄る。

「シカダイ！おはよう！」

「んあ、あーおはよ守羅…」

「おはようじゃないだろ！全く…叔父さん達にちゃんと挨拶しな！」

「我愛羅おじさん、尚おばさん、ちわーす」

「そうじゃないだろ！？　はあぁぁ…すまないな二人共、最近シカマルのマネばっかりしてて…」

「オレが悪いみたいな言い方やめろよ」

テマリが脱力して我愛羅達に向き直ると、

『すぐ親のマネをする年頃だよね』っと尚も我愛羅も笑っていた。

「とうさま！ボク、シカダイと遊んでくる！」

「あまり遠くに行くなよ？」

「遅くならないようにね」

「はーい！行こっシカダイ！」

「ん」

二人がパタパタと外に遊びに出掛け、その間、大人達は雑談したりとお茶会を楽しむのだった。