青年・風影編 就任!五代目風影
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「我愛羅、それって…」
「尚の事か…?」
二人に我愛羅が頷く。するとテマリとカンクロウが言いにくそうに表情を曇らせた。
「我愛羅…こんなこと言いたくないが、尚が消息をたってから、
もう時間が経ち過ぎてる。もう12年も前だ、生きているかも…」
「生きている」
テマリの言葉を遮って、我愛羅が力強く言った。
「なんで言い切れるんだ?根拠があるのかよ?」
カンクロウが首を傾げると、我愛羅は首元からネックレスを取り出して見せた。
「それは…?」
「尚の清泪石だ」
『!?』
テマリもカンクロウも、尚の涙が石に変わることは知っていた。その種類と特性も。
だが、実際に見た事はなかった。我愛羅は清泪石をずっと肌身離さずに持っていたのだ。
誰にもその存在を知られないように、大切に隠し続けていた。
「尚が失踪する少し前に、誕生日のプレゼントの中にコレが隠してあった。
恐らく自分の身に起きる事を見越していたのだろう…」
我愛羅が清泪石を見詰める。
「あいつは言った、『縁』という誰かとの繋がりは、容易く消えたりはしないものだと、
時が経ち、また自分達を引き合わせてくれると、
成長したオレの姿を、楽しみしていると…」
『………』
切なげに清泪石をそっと握る我愛羅に、テマリたちは言葉が出なかった。
「オレはあの日、尚がいなくなった時に誓った。
『必ず見付けだす』と、やっとあいつを守ってやれる。
それだけの力はつけたつもりだ。あとは、探すだけだ…」
幼い頃から今までの長い時間、尚を想い続けた我愛羅の苦悩は、
悔しさは、歯痒さは…どれほどのものだったか、
誰よりもこの日を待ちわびていたのは、我愛羅自身だった。
あの時、お前を見上げていたオレは、もうお前と対等だ。
大きくて両手でしか包んでやれなかった手も、
今ではオレの方が大きいだろう。
オレを抱き締めてくれたお前を、今度はオレが抱き締めてやれる。
孤独の中で泣いていたオレを、何処にいてもお前は必ず見付けて、
『帰ろう』と手を差し伸べてくれた。
今度はオレが、お前を見付けだしてやる。手を差し出してやる。
お前がくれた、たくさんの『愛』がオレを今まで支えてくれたから…
もう、我愛羅を止める者はいなかった…。
テマリもカンクロウも、尚のことは気に掛けていた。
だが、もう何年も前に捜索が打ち切られ、心の何処かで諦めていた…。
「この石は、生み出した本人が生きている内は形を保つらしい、
もし尚もが死ぬか別の世界へ飛ばされたとしたら、
尚は『この世に無い者』となり、石は消滅するはず…
つまり、この石がまだここに在るということは、尚はこの世界の何処かで生きているということだ」
我愛羅の言葉に、テマリ、カンクロウ、バキの表情が引き締まる。
「早急に情報を集め、進展があり次第報告を!」
「はっ!」
シュンっとバキが消え、我愛羅は執務室の窓から晴れ渡る空を見上げた…。
「尚の事か…?」
二人に我愛羅が頷く。するとテマリとカンクロウが言いにくそうに表情を曇らせた。
「我愛羅…こんなこと言いたくないが、尚が消息をたってから、
もう時間が経ち過ぎてる。もう12年も前だ、生きているかも…」
「生きている」
テマリの言葉を遮って、我愛羅が力強く言った。
「なんで言い切れるんだ?根拠があるのかよ?」
カンクロウが首を傾げると、我愛羅は首元からネックレスを取り出して見せた。
「それは…?」
「尚の清泪石だ」
『!?』
テマリもカンクロウも、尚の涙が石に変わることは知っていた。その種類と特性も。
だが、実際に見た事はなかった。我愛羅は清泪石をずっと肌身離さずに持っていたのだ。
誰にもその存在を知られないように、大切に隠し続けていた。
「尚が失踪する少し前に、誕生日のプレゼントの中にコレが隠してあった。
恐らく自分の身に起きる事を見越していたのだろう…」
我愛羅が清泪石を見詰める。
「あいつは言った、『縁』という誰かとの繋がりは、容易く消えたりはしないものだと、
時が経ち、また自分達を引き合わせてくれると、
成長したオレの姿を、楽しみしていると…」
『………』
切なげに清泪石をそっと握る我愛羅に、テマリたちは言葉が出なかった。
「オレはあの日、尚がいなくなった時に誓った。
『必ず見付けだす』と、やっとあいつを守ってやれる。
それだけの力はつけたつもりだ。あとは、探すだけだ…」
幼い頃から今までの長い時間、尚を想い続けた我愛羅の苦悩は、
悔しさは、歯痒さは…どれほどのものだったか、
誰よりもこの日を待ちわびていたのは、我愛羅自身だった。
あの時、お前を見上げていたオレは、もうお前と対等だ。
大きくて両手でしか包んでやれなかった手も、
今ではオレの方が大きいだろう。
オレを抱き締めてくれたお前を、今度はオレが抱き締めてやれる。
孤独の中で泣いていたオレを、何処にいてもお前は必ず見付けて、
『帰ろう』と手を差し伸べてくれた。
今度はオレが、お前を見付けだしてやる。手を差し出してやる。
お前がくれた、たくさんの『愛』がオレを今まで支えてくれたから…
もう、我愛羅を止める者はいなかった…。
テマリもカンクロウも、尚のことは気に掛けていた。
だが、もう何年も前に捜索が打ち切られ、心の何処かで諦めていた…。
「この石は、生み出した本人が生きている内は形を保つらしい、
もし尚もが死ぬか別の世界へ飛ばされたとしたら、
尚は『この世に無い者』となり、石は消滅するはず…
つまり、この石がまだここに在るということは、尚はこの世界の何処かで生きているということだ」
我愛羅の言葉に、テマリ、カンクロウ、バキの表情が引き締まる。
「早急に情報を集め、進展があり次第報告を!」
「はっ!」
シュンっとバキが消え、我愛羅は執務室の窓から晴れ渡る空を見上げた…。