貴方の幸せが、私の幸せ…
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尚は泣き疲れていつの間にか眠っていたらしく、夢を見た。
広い草原に、ナルト達がいて、我愛羅が横たわっている。
我愛羅の顔はいつも以上に白く、血の気が無い。
…呼吸も、していないのが分かった。
尚は上空からその様子を見ていた。夢にしてはやけにリアルだ…。
声は聞こえないが、ナルトが泣いて、チヨバアに何か怒鳴っているようだった。
(なに?これ…夢?)
視線を落とすと、動かない我愛羅がいた。
(我愛羅…まさか、守鶴を…!?)
人柱力が尾獣を抜かれれば死ぬ。
昔…夜叉丸に教わったのを思い出して血の気が引く。
「っ!」
がばっと飛び起きると、嫌な汗が背中を伝って行く。ざわざわと心が落ち着かない。
「我愛羅…?」
まさか、そんなはずはない…。
あれはただの夢、悪い夢だと自分に言い聞かせるが、
まるでそれを否定するように、一向に落ち着かない心音。
得体の知れない恐怖に、全身が震えた。
じっとしていられない。尚の心がけたたましい警鐘を鳴らしたてていた。
本能が『我愛羅のもとに行け』と訴える。
尚はその場に座り、ぎゅっと両手を組む。まるで祈るように…。
昔、我愛羅が幼かった時、我愛羅の中にいる守鶴に会いに行ったことがあった。
『想いを実現させる』のが月巫女の一族なら、どこまで可能なのか分からないが、
尚は強く強く、想い、願う…。
(我愛羅、何処にいるの?我愛羅に、会いたい…っ!)
――コオオォォォッ!
「!?」
突然、周りに落ちていた清泪石が一斉に輝き、シュンッと尚と共に消えた。
――ドサッ
「うわっ!?」
次の瞬間、尚は広い草原に飛んでいた。
痛む腰を擦って立ち上がると、少し先にナルト達の姿が見えて、目を見開く。
「ここ、あの夢で見た場所?じゃあ、あの夢は…正夢」
そうだとしたら我愛羅は…。
視線の先に見える赤い髪に、悲しみが込み上げて来る…。
力が抜けそうになる体を必死に踏ん張って、ゆっくりと前へ進む。
「っ…何で、我愛羅が…我愛羅ばっかりが…こんなんで死んだんじゃ…っ」
「!」
近付いて行くと、ナルトの肩が震えていた。微かだが、声も聞き取れる。
拳を強く握って我愛羅の側へ行くナルト。
「風影だぞ!?…風影になったばっかじゃねぇか!」
「…冷静になれ、うずまきナルト」
取り乱すナルトに、チヨバアが静かに宥めるが、ナルトはそれを振り払うように怒鳴りつけた。
「うるせぇッ!!」
大粒の涙を流すナルトに、誰もが口を閉ざす。そして尚も、一瞬歩みが止まった。
「お前ら砂の忍がっ我愛羅の中に化け物なんか入れなきゃ
こんな事にはならなかったんだッ!!」
「!」
その言葉は、尚がずっと砂の里に住む全ての者に言ってやりたかった言葉。
(あの子が、うずまきナルト君…我愛羅の、初めての友達か)
前に、我愛羅が話していた。
自分と同じ人柱力で、自分と同じ痛みを知っているやつだと。
我愛羅と同じ境遇で育ちながら、全く違う生き方をしてきたやつだと。
我愛羅は嬉しそうに話していた。
強く、ナルトに憧れているのがその様子から分かった。
一度会ってみたいと思っていたが、実際ナルトを見て、納得した。
(我愛羅が憧れるわけだ…
あの子は、不器用なほどに真っ直ぐで、とても優しい子。
誰かのために一生懸命になれるからこそ、我愛羅はそこに惹かれたんだろうな…)
広い草原に、ナルト達がいて、我愛羅が横たわっている。
我愛羅の顔はいつも以上に白く、血の気が無い。
…呼吸も、していないのが分かった。
尚は上空からその様子を見ていた。夢にしてはやけにリアルだ…。
声は聞こえないが、ナルトが泣いて、チヨバアに何か怒鳴っているようだった。
(なに?これ…夢?)
視線を落とすと、動かない我愛羅がいた。
(我愛羅…まさか、守鶴を…!?)
人柱力が尾獣を抜かれれば死ぬ。
昔…夜叉丸に教わったのを思い出して血の気が引く。
「っ!」
がばっと飛び起きると、嫌な汗が背中を伝って行く。ざわざわと心が落ち着かない。
「我愛羅…?」
まさか、そんなはずはない…。
あれはただの夢、悪い夢だと自分に言い聞かせるが、
まるでそれを否定するように、一向に落ち着かない心音。
得体の知れない恐怖に、全身が震えた。
じっとしていられない。尚の心がけたたましい警鐘を鳴らしたてていた。
本能が『我愛羅のもとに行け』と訴える。
尚はその場に座り、ぎゅっと両手を組む。まるで祈るように…。
昔、我愛羅が幼かった時、我愛羅の中にいる守鶴に会いに行ったことがあった。
『想いを実現させる』のが月巫女の一族なら、どこまで可能なのか分からないが、
尚は強く強く、想い、願う…。
(我愛羅、何処にいるの?我愛羅に、会いたい…っ!)
――コオオォォォッ!
「!?」
突然、周りに落ちていた清泪石が一斉に輝き、シュンッと尚と共に消えた。
――ドサッ
「うわっ!?」
次の瞬間、尚は広い草原に飛んでいた。
痛む腰を擦って立ち上がると、少し先にナルト達の姿が見えて、目を見開く。
「ここ、あの夢で見た場所?じゃあ、あの夢は…正夢」
そうだとしたら我愛羅は…。
視線の先に見える赤い髪に、悲しみが込み上げて来る…。
力が抜けそうになる体を必死に踏ん張って、ゆっくりと前へ進む。
「っ…何で、我愛羅が…我愛羅ばっかりが…こんなんで死んだんじゃ…っ」
「!」
近付いて行くと、ナルトの肩が震えていた。微かだが、声も聞き取れる。
拳を強く握って我愛羅の側へ行くナルト。
「風影だぞ!?…風影になったばっかじゃねぇか!」
「…冷静になれ、うずまきナルト」
取り乱すナルトに、チヨバアが静かに宥めるが、ナルトはそれを振り払うように怒鳴りつけた。
「うるせぇッ!!」
大粒の涙を流すナルトに、誰もが口を閉ざす。そして尚も、一瞬歩みが止まった。
「お前ら砂の忍がっ我愛羅の中に化け物なんか入れなきゃ
こんな事にはならなかったんだッ!!」
「!」
その言葉は、尚がずっと砂の里に住む全ての者に言ってやりたかった言葉。
(あの子が、うずまきナルト君…我愛羅の、初めての友達か)
前に、我愛羅が話していた。
自分と同じ人柱力で、自分と同じ痛みを知っているやつだと。
我愛羅と同じ境遇で育ちながら、全く違う生き方をしてきたやつだと。
我愛羅は嬉しそうに話していた。
強く、ナルトに憧れているのがその様子から分かった。
一度会ってみたいと思っていたが、実際ナルトを見て、納得した。
(我愛羅が憧れるわけだ…
あの子は、不器用なほどに真っ直ぐで、とても優しい子。
誰かのために一生懸命になれるからこそ、我愛羅はそこに惹かれたんだろうな…)