彼方へ消えた 愛しい人…
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危篤状態のカンクロウの治療を開始するサクラ。
修業期間を経、一人前の医療忍者となったサクラは
皆が目を見張る鮮やかな手並みで完璧な処置を施していく。
初めこそ仇敵である木ノ葉に不信感を募らせていたチヨバアだが、
砂の危機に直弟子を遣わす綱手の心遣い、
またサクラの懸命な治療に心を打たれ、 時代の変化を知るのだった。
一命を取り留めたカンクロウは暁追跡への手掛かりを提供。
早速カカシは忍犬による追跡を開始された。
危暁のアジトを突き止めるパックン。
直ちに我愛羅奪還に発とうとするカカシ班とテマリだが、
テマリは里の上役により手薄になっている里の警備を命じられてしまう。
代わって名乗りをあげたのはチヨバアだった。
四人一組となったナルト達は暁のアジトを目指すが、
道すがらチヨバアより『尾獣』の話を聞き、衝撃を受けるナルトとサクラ。
一方、その頃パックンは砂へ向かう途中のガイ班の元に辿り付いていた。
現在最も暁のアジト近くにいるガイ班は、パックンの案内のもと
直接アジトを目指す。だがその動きは既に敵の知る所だった。
ナルト達が我愛羅の奪還に動き出した頃、尚はテマリと共にいた。
「くっそ!何で私が警備なんて!私だって我愛羅を…!」
「テマリちゃん…」
拳を握りしめるテマリの背中を、尚は優しく撫でる。
カンクロウに、尚の清泪石を飲ませようとしたが、
粉末にしたところでカンクロウ自身がものを飲み下すことも出来ないらしく
清泪石は使えなかった。
我愛羅の事も、カンクロウの事も心配で、
尚も十分に睡眠をとっていないせいか、目に薄く隈が出来ていた。
「尚、少し休め。ずっと寝てないんだろ?」
落ち着いたテマリが促すが、尚は首を横に振った。
「ありがとう…でも寝れないの。眠くならないの…」
「…じゃあ、眠くなったら休めよ?」
「うん…」
そう言って、テマリは警備に戻って行った。
一人部屋に残った尚の頭に浮かぶのは、我愛羅の姿ばかり…。
「我愛羅…」
ぽつりと呟くと、まるでそれが引き金だったかのように、
じわりと視界が歪み、やがて石になって膝に落ちて来た。
――カツンッ…と膝から床に桜色の石、清泪石がいくつも落ちていく。
「っ…があ、ら…!」
顔を手で覆って泣き崩れる。
(我愛羅は、私に何を言いたかったんだろう…?
こんなことになるんなら、あの時に言っておけば、
いや…それよりも早くに言っておくんだったっ
それで何が変わるわけじゃないかも知れないけど、それでも…っ!)
忍でもなければ医療忍術も使えない自分が、あまりにも無力で、
ただ涙を流すしか出来ないことが腹立たしい。
そして何より尚が恐れているのは、自分の心が、本能が
『もう我愛羅は帰って来ない』と感じている事だった…。
修業期間を経、一人前の医療忍者となったサクラは
皆が目を見張る鮮やかな手並みで完璧な処置を施していく。
初めこそ仇敵である木ノ葉に不信感を募らせていたチヨバアだが、
砂の危機に直弟子を遣わす綱手の心遣い、
またサクラの懸命な治療に心を打たれ、 時代の変化を知るのだった。
一命を取り留めたカンクロウは暁追跡への手掛かりを提供。
早速カカシは忍犬による追跡を開始された。
危暁のアジトを突き止めるパックン。
直ちに我愛羅奪還に発とうとするカカシ班とテマリだが、
テマリは里の上役により手薄になっている里の警備を命じられてしまう。
代わって名乗りをあげたのはチヨバアだった。
四人一組となったナルト達は暁のアジトを目指すが、
道すがらチヨバアより『尾獣』の話を聞き、衝撃を受けるナルトとサクラ。
一方、その頃パックンは砂へ向かう途中のガイ班の元に辿り付いていた。
現在最も暁のアジト近くにいるガイ班は、パックンの案内のもと
直接アジトを目指す。だがその動きは既に敵の知る所だった。
ナルト達が我愛羅の奪還に動き出した頃、尚はテマリと共にいた。
「くっそ!何で私が警備なんて!私だって我愛羅を…!」
「テマリちゃん…」
拳を握りしめるテマリの背中を、尚は優しく撫でる。
カンクロウに、尚の清泪石を飲ませようとしたが、
粉末にしたところでカンクロウ自身がものを飲み下すことも出来ないらしく
清泪石は使えなかった。
我愛羅の事も、カンクロウの事も心配で、
尚も十分に睡眠をとっていないせいか、目に薄く隈が出来ていた。
「尚、少し休め。ずっと寝てないんだろ?」
落ち着いたテマリが促すが、尚は首を横に振った。
「ありがとう…でも寝れないの。眠くならないの…」
「…じゃあ、眠くなったら休めよ?」
「うん…」
そう言って、テマリは警備に戻って行った。
一人部屋に残った尚の頭に浮かぶのは、我愛羅の姿ばかり…。
「我愛羅…」
ぽつりと呟くと、まるでそれが引き金だったかのように、
じわりと視界が歪み、やがて石になって膝に落ちて来た。
――カツンッ…と膝から床に桜色の石、清泪石がいくつも落ちていく。
「っ…があ、ら…!」
顔を手で覆って泣き崩れる。
(我愛羅は、私に何を言いたかったんだろう…?
こんなことになるんなら、あの時に言っておけば、
いや…それよりも早くに言っておくんだったっ
それで何が変わるわけじゃないかも知れないけど、それでも…っ!)
忍でもなければ医療忍術も使えない自分が、あまりにも無力で、
ただ涙を流すしか出来ないことが腹立たしい。
そして何より尚が恐れているのは、自分の心が、本能が
『もう我愛羅は帰って来ない』と感じている事だった…。