秘めた想い
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我愛羅の心に、幼い頃に嫌と言うほど感じた痛みがはしる。
『皆が自分に背を向ける』『皆が自分から逃げていく』
独りぼっちの『孤独の痛み』が胸を締め付ける。
(オレは、何か嫌われるような事をしたのか?)
尚にだけは嫌われたくないと、心が叫ぶ。
無意識に語尾が荒くなる。
近付けば逃げる。いつものように笑顔で受け入れてくれない…。
「何故逃げる」
「だ、だって…」
「尚」
「いや…あのっわあ!?」
仮にも風影、そしてなにより忍である我愛羅は容易く尚の手を掴み、
細い体を腕に閉じ込めた。
「!?」
尚の体がびくりっと跳ねる。
我愛羅は逃がさないとばかりに力強く尚を抱き締める。
小さな、それでいて良い香りがする肩に顔を埋めて、我愛羅は声を絞り出す。
「頼む、逃げないでくれ…」
「え?」
「オレが何か、お前を怒らせるようなことをしたなら謝るから、
だから…オレから逃げないでくれ」
「!」
尚に嫌われたくない。離れたくない一心で言葉を紡ぐと、
ふっと尚の体から力が抜けた。
「ごめん…ごめんね我愛羅、怒ってるんじゃないの。
我愛羅は何も悪くないんだよ?」
尚の言葉に、我愛羅は少なからず安堵した。
嫌われているわけではないのだと。
しかし、なら何故自分を避けるのか。不服だった。
「じゃあ何故避けるんだ…」
思いのままに口にすると、また尚の歯切れが悪くなる。
「いや…その、ちょっと恥ずかしくなっちゃって…」
「?」
何を恥じることがあるのか、我愛羅はちらっと肩から微かに視線を向けると、
尚が早口に語り出した。
「だから、私は小さい頃の我愛羅が見慣れてるから、今の我愛羅と昔の我愛羅の違いというか…
男の子から男の人になりつつあるのを見ると何だか、どうすれば良いのか分からなくなっちゃって…
だから、ごめん。勝手に私がおかしくなってるだけだから、我愛羅は悪くないから気にしないで」
耳まで赤くする尚の言葉に、我愛羅は目を見開いた。
そしてさっきまで痛んでいた心が嘘のように晴れ渡って行くのを感じ、口元を緩めた。
「そうか」
尚を解放した我愛羅は上機嫌だ。
近い内に、尚にこの想いを打ち明けてみようと、我愛羅は密かに腹を括る。
尚が自分を『恋人』として受け入れてくれるのか、
不安はあるが…同じ位に可能性があることが分かった。
(必ず、振り向かせてやる)
未だ赤面する尚に、我愛羅は密かに微笑むのだった。
『皆が自分に背を向ける』『皆が自分から逃げていく』
独りぼっちの『孤独の痛み』が胸を締め付ける。
(オレは、何か嫌われるような事をしたのか?)
尚にだけは嫌われたくないと、心が叫ぶ。
無意識に語尾が荒くなる。
近付けば逃げる。いつものように笑顔で受け入れてくれない…。
「何故逃げる」
「だ、だって…」
「尚」
「いや…あのっわあ!?」
仮にも風影、そしてなにより忍である我愛羅は容易く尚の手を掴み、
細い体を腕に閉じ込めた。
「!?」
尚の体がびくりっと跳ねる。
我愛羅は逃がさないとばかりに力強く尚を抱き締める。
小さな、それでいて良い香りがする肩に顔を埋めて、我愛羅は声を絞り出す。
「頼む、逃げないでくれ…」
「え?」
「オレが何か、お前を怒らせるようなことをしたなら謝るから、
だから…オレから逃げないでくれ」
「!」
尚に嫌われたくない。離れたくない一心で言葉を紡ぐと、
ふっと尚の体から力が抜けた。
「ごめん…ごめんね我愛羅、怒ってるんじゃないの。
我愛羅は何も悪くないんだよ?」
尚の言葉に、我愛羅は少なからず安堵した。
嫌われているわけではないのだと。
しかし、なら何故自分を避けるのか。不服だった。
「じゃあ何故避けるんだ…」
思いのままに口にすると、また尚の歯切れが悪くなる。
「いや…その、ちょっと恥ずかしくなっちゃって…」
「?」
何を恥じることがあるのか、我愛羅はちらっと肩から微かに視線を向けると、
尚が早口に語り出した。
「だから、私は小さい頃の我愛羅が見慣れてるから、今の我愛羅と昔の我愛羅の違いというか…
男の子から男の人になりつつあるのを見ると何だか、どうすれば良いのか分からなくなっちゃって…
だから、ごめん。勝手に私がおかしくなってるだけだから、我愛羅は悪くないから気にしないで」
耳まで赤くする尚の言葉に、我愛羅は目を見開いた。
そしてさっきまで痛んでいた心が嘘のように晴れ渡って行くのを感じ、口元を緩めた。
「そうか」
尚を解放した我愛羅は上機嫌だ。
近い内に、尚にこの想いを打ち明けてみようと、我愛羅は密かに腹を括る。
尚が自分を『恋人』として受け入れてくれるのか、
不安はあるが…同じ位に可能性があることが分かった。
(必ず、振り向かせてやる)
未だ赤面する尚に、我愛羅は密かに微笑むのだった。