秘めた想い
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尚と再会して3週間。順調に回復しつつある尚に、我愛羅は安心した。
(以前のように、笑顔も増えたな)
弱々しく笑うのが精一杯で、痛々しかったが今は昔によく見た、大好きな笑顔が戻りつつある。
――トクンッ
「………」
我愛羅は目を通していた書類を机に置いて、自分の胸に手を当てる。
トクン、トクン…と普段より心音が速い。
尚の姿を想う時、笑顔を思い浮かべた時、
名前を呼ばれた時、ふとした時に手が触れた時…。我愛羅の胸は高鳴る。
熱が集まった顔を見られないように、動揺を悟られないようにするのがいつも大変だ。
ギシッ…と背もたれに体重を掛け、俯く。
(何故こうも心が乱されるのか、その理由や意味が分からないほど、子供ではない…)
瞳を細め、我愛羅は幼い頃に想いを馳せた…。
(昔は…母様がいればこんな感じかと思ったことはあったが、それでも尚と母様は違う…)
幼い頃から、誰かとの繋がりを求め、何度も傷付け傷付けられて、更には唯一信じていた者を失って
遂に道を誤って、感情に任せて多くの命を奪って、
ナルトと出会い間違いを正し、再び他者と繋がるために努力して来た。
全ては『誰からも必要とされる存在になる』ため。
そして『尚に一人の男として認めてもらう』ためでもあった。
我愛羅は尚に対して自分が抱いている思いが『恋心』だと自覚していた。
実際に自覚したのは、風影を志した頃あたりだが、
その頃はやらなければならない事が山積みで、じっくりを心を整理する時間が無かったが、
いざ、年月が経ちいろんな事を経験し、実際に尚と再会した時、その想いは日に日に強くなった。
自覚したらしたで厄介だ。尚の言動がいつも以上に気に掛かる。
尚が自分以外の男と一言二言交わしているだけで、我愛羅の心にドロドロと嫉妬が湧き出して、
最近では兄のカンクロウにまで嫉妬する始末だ。
「はぁ…」
(末期…とでも言うのか、これほど重症だとは…テマリが『恋は盲目』だと言っていたが)
本当に尚のこととなると、何も見えない上に、考えられなくなるなんて
思ってもみなかった我愛羅は、自分自身に呆れて天井を仰ぎ、息を吐く。
更に問題なのは、尚が明らかに我愛羅を『男』として全く意識していない事だ。
これは色恋に疎い我愛羅でも分かった。
自分を『子供』もしくは『弟』のように思っている尚に、どう自分を『男』として意識させるか。
我愛羅は風影の仕事をこなしつつ、人知れず悩んでいた。
(以前のように、笑顔も増えたな)
弱々しく笑うのが精一杯で、痛々しかったが今は昔によく見た、大好きな笑顔が戻りつつある。
――トクンッ
「………」
我愛羅は目を通していた書類を机に置いて、自分の胸に手を当てる。
トクン、トクン…と普段より心音が速い。
尚の姿を想う時、笑顔を思い浮かべた時、
名前を呼ばれた時、ふとした時に手が触れた時…。我愛羅の胸は高鳴る。
熱が集まった顔を見られないように、動揺を悟られないようにするのがいつも大変だ。
ギシッ…と背もたれに体重を掛け、俯く。
(何故こうも心が乱されるのか、その理由や意味が分からないほど、子供ではない…)
瞳を細め、我愛羅は幼い頃に想いを馳せた…。
(昔は…母様がいればこんな感じかと思ったことはあったが、それでも尚と母様は違う…)
幼い頃から、誰かとの繋がりを求め、何度も傷付け傷付けられて、更には唯一信じていた者を失って
遂に道を誤って、感情に任せて多くの命を奪って、
ナルトと出会い間違いを正し、再び他者と繋がるために努力して来た。
全ては『誰からも必要とされる存在になる』ため。
そして『尚に一人の男として認めてもらう』ためでもあった。
我愛羅は尚に対して自分が抱いている思いが『恋心』だと自覚していた。
実際に自覚したのは、風影を志した頃あたりだが、
その頃はやらなければならない事が山積みで、じっくりを心を整理する時間が無かったが、
いざ、年月が経ちいろんな事を経験し、実際に尚と再会した時、その想いは日に日に強くなった。
自覚したらしたで厄介だ。尚の言動がいつも以上に気に掛かる。
尚が自分以外の男と一言二言交わしているだけで、我愛羅の心にドロドロと嫉妬が湧き出して、
最近では兄のカンクロウにまで嫉妬する始末だ。
「はぁ…」
(末期…とでも言うのか、これほど重症だとは…テマリが『恋は盲目』だと言っていたが)
本当に尚のこととなると、何も見えない上に、考えられなくなるなんて
思ってもみなかった我愛羅は、自分自身に呆れて天井を仰ぎ、息を吐く。
更に問題なのは、尚が明らかに我愛羅を『男』として全く意識していない事だ。
これは色恋に疎い我愛羅でも分かった。
自分を『子供』もしくは『弟』のように思っている尚に、どう自分を『男』として意識させるか。
我愛羅は風影の仕事をこなしつつ、人知れず悩んでいた。