変化
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(それもこれも、我愛羅が急に…っ)
目覚めてからというもの、尚は我愛羅の成長に何より驚ていた。
幼い頃の印象が強いせいか、ふとした時の我愛羅の大人びた仕草や言動が新鮮すぎるのだ。
(この間まで、あんな…小さくて可愛くて、全体的にぷにぷにしてたのに!
今は背だって私より高いし、手だって大きくて少し骨ばってたし、
声もいつの間にか低くなってるし…っ)
「あー…っ」
両手で顔を覆ってその場にうずくまる。
(何考えてるの私!我愛羅にとって私は多分お母さんの代わりみたいな感じなんだから、
そこをはき違えたらダメなんだから!
それに年下の子に何緊張してるの!?これじゃあショタコンじゃないの!!)
「へ、ヘンに意識しないでおこう…忘れよう!」
すくっと立ち上がって、足早にその場から去る。
…その姿を窓の下から我愛羅が見ていたとは知らずに。
その日の夜。
我愛羅たちと夕飯を取り、尚は我愛羅が風呂に入っている間に洗い物を済ませ、
一人ソファーでくつろいでいた。
「ふう…」
何をするでもなく天井を見上げていると、
風呂から上がった我愛羅が部屋に入ってきた。
「上がったぞ」
「早かったね。ちゃんと温まった、の…?」
「ああ」
「―――!?」
振り返った尚から声にならない悲鳴が上がる。
我愛羅が肩にタオルを掛けて、
下にズボンを穿いただけの半裸姿で後ろに立っていたからだ。
(い、いつもそんな恰好で出て来ないじゃないっ!!)
「どうした?」
きょとんと首を傾げる我愛羅に、尚は思わず、
明後日の方向を向いてしまう。
湯上りのせいで普段よりへたった髪、
惜しげもなく晒される白い肌は細いが、程よく鍛えられていて、
自分とは違い傷一つない綺麗な体。
(うあああああっ意識しないって決めた矢先に何でこうなるの~!?)
「尚?」
「う、あ…な、何でもない。は、早く上着ないと風邪ひくよ?」
一向に自分の方を見ない尚に、
我愛羅は尚の前に回り込んで正面に立つと、
尚の視線がまた自分から逸らされた。
「…何故目を逸らす」
「いや…たまたまだよ」
「………」
今度は我愛羅が尚の方へ手を伸ばすと、
すっと尚は手を後ろに隠した。
「…何故距離を取ろうとする」
「え、いや…」
「それも偶然か?」
「う、あ…えと」
尚の視線が泳ぐ。
はっきりしない尚にむっとした我愛羅が近づくと、
尚は後ろに下がる。
「何故逃げる」
「だ、だって…」
「尚」
「いや…あのっわあ!?」
一瞬で尚の手を掴んで引き寄せる。簡単に我愛羅に捕まった。
「!?」
ぎゅうっと強く抱きしめられて固まっていると、肩に顔を埋めていた我愛羅が小さく言った。
「頼む、逃げないでくれ…」
「え?」
あまりに弱い声に、尚は驚いた。
「オレが何か、お前を怒らせるようなことをしたなら謝るから、だから…オレから逃げないでくれ」
「!」
自分が勝手に戸惑って混乱してとった行動は、どうやら我愛羅には、
『怒って避けている』ように写ったようだ。
そして、彼のトラウマも呼び覚ましたらしい。『自分から皆逃げていく』何度も味わったあの孤独と不安を…。
目覚めてからというもの、尚は我愛羅の成長に何より驚ていた。
幼い頃の印象が強いせいか、ふとした時の我愛羅の大人びた仕草や言動が新鮮すぎるのだ。
(この間まで、あんな…小さくて可愛くて、全体的にぷにぷにしてたのに!
今は背だって私より高いし、手だって大きくて少し骨ばってたし、
声もいつの間にか低くなってるし…っ)
「あー…っ」
両手で顔を覆ってその場にうずくまる。
(何考えてるの私!我愛羅にとって私は多分お母さんの代わりみたいな感じなんだから、
そこをはき違えたらダメなんだから!
それに年下の子に何緊張してるの!?これじゃあショタコンじゃないの!!)
「へ、ヘンに意識しないでおこう…忘れよう!」
すくっと立ち上がって、足早にその場から去る。
…その姿を窓の下から我愛羅が見ていたとは知らずに。
その日の夜。
我愛羅たちと夕飯を取り、尚は我愛羅が風呂に入っている間に洗い物を済ませ、
一人ソファーでくつろいでいた。
「ふう…」
何をするでもなく天井を見上げていると、
風呂から上がった我愛羅が部屋に入ってきた。
「上がったぞ」
「早かったね。ちゃんと温まった、の…?」
「ああ」
「―――!?」
振り返った尚から声にならない悲鳴が上がる。
我愛羅が肩にタオルを掛けて、
下にズボンを穿いただけの半裸姿で後ろに立っていたからだ。
(い、いつもそんな恰好で出て来ないじゃないっ!!)
「どうした?」
きょとんと首を傾げる我愛羅に、尚は思わず、
明後日の方向を向いてしまう。
湯上りのせいで普段よりへたった髪、
惜しげもなく晒される白い肌は細いが、程よく鍛えられていて、
自分とは違い傷一つない綺麗な体。
(うあああああっ意識しないって決めた矢先に何でこうなるの~!?)
「尚?」
「う、あ…な、何でもない。は、早く上着ないと風邪ひくよ?」
一向に自分の方を見ない尚に、
我愛羅は尚の前に回り込んで正面に立つと、
尚の視線がまた自分から逸らされた。
「…何故目を逸らす」
「いや…たまたまだよ」
「………」
今度は我愛羅が尚の方へ手を伸ばすと、
すっと尚は手を後ろに隠した。
「…何故距離を取ろうとする」
「え、いや…」
「それも偶然か?」
「う、あ…えと」
尚の視線が泳ぐ。
はっきりしない尚にむっとした我愛羅が近づくと、
尚は後ろに下がる。
「何故逃げる」
「だ、だって…」
「尚」
「いや…あのっわあ!?」
一瞬で尚の手を掴んで引き寄せる。簡単に我愛羅に捕まった。
「!?」
ぎゅうっと強く抱きしめられて固まっていると、肩に顔を埋めていた我愛羅が小さく言った。
「頼む、逃げないでくれ…」
「え?」
あまりに弱い声に、尚は驚いた。
「オレが何か、お前を怒らせるようなことをしたなら謝るから、だから…オレから逃げないでくれ」
「!」
自分が勝手に戸惑って混乱してとった行動は、どうやら我愛羅には、
『怒って避けている』ように写ったようだ。
そして、彼のトラウマも呼び覚ましたらしい。『自分から皆逃げていく』何度も味わったあの孤独と不安を…。