離れてても、貴方を想ってる…
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翌朝、我愛羅は夜叉丸から尚がいなくなった事を知って、部屋に閉じこもってしまった。
我愛羅には、真実を伏せて、夜中の内に何者かが尚を連れ去ったと伝えられた。
「我愛羅様、出て来てください…」
「うっひぐ…う、うぅ…!」
「………」
扉越しに聞こえる嗚咽に、夜叉丸は静かに扉の前から離れた。
我愛羅は昨日、自分が起きていれば尚を守ってやれたのにと自責の念にかられていた。
「うっ…う、ふぇええええっ尚~…」
(ずっと一緒にいるって言ったのにっ…昨日一緒にいたのに…!)
ぼろぼろと涙が溢れ、尚からもらったくまのぬいぐるみを、力一杯抱き締める。
「?」
ふと、くまの背中に開閉できるチャックを見付けてジィーっと開いて行くと、
中には折りたたまれた便箋と淡い桜色の石のついたネックレスが入っていた。
便箋を開くと、それは尚からの手紙だった…。
――我愛羅へ
これを読んでいる頃、私はあなたの側からいなくなっているんだろうね…。
でも、私は我愛羅のことが嫌いになったからいなくなったわけじゃないよ。それだけは信じて。
それに、たとえ姿が見えなくても 声が届かなくても 私はいつも我愛羅を想っています。
だから我愛羅、悲しくても、辛くても負けないで。
人には『縁』(えん)という不思議な繋がりがあるそうです。
私と我愛羅が出会ったのも何かの縁、その繋がりは簡単にはなくなったりしない強いもの。
またいつか、その縁が私たちをもう一度会わせてくれると、私は信じています。
だから今は、少しの間 お別れです。
一緒に入っていたネックレスに付いている石は、前に話した清泪石です。
次に会う時、立派に成長した我愛羅に会えるのを楽しみにしています。
ずっとずっと、大好きだよ。
尚より。
「う…ひぐっ…尚っ」
視界が歪む中、我愛羅は手紙を大切にくまの中に戻し、袖で涙を拭い、
決意のこもった瞳でネックレスを見詰める。
(尚…ボク、大きくなって強くなって、
ぜったいに尚を迎えに行くから!どこにいても、ぜったいに見つけてみせるからっだから待ってて!)
ネックレスを首にかけ、服の中に仕舞う。誰かに盗られないように。
そして誕生日当日、夜叉丸による我愛羅暗殺が決行され、未遂に終わったが…
我愛羅の最後の心の支えだった夜叉丸が、死の間際に語った
『母が名前に込めた意味』と『自分を愛していなかった』という言葉に、
我愛羅の心はついに支えを失い、砕け散った。
悲しみと絶望の中で、我愛羅は自らの額に『愛』の字を刻んだ。
その愛の字が彫られた場所は、偶然か必然か、尚がいつもキスをくれた場所…。
そして、その日を境に、我愛羅は『自分だけを愛する冷酷な修羅』として孤独の闇に堕ちていくのだった…。
我愛羅には、真実を伏せて、夜中の内に何者かが尚を連れ去ったと伝えられた。
「我愛羅様、出て来てください…」
「うっひぐ…う、うぅ…!」
「………」
扉越しに聞こえる嗚咽に、夜叉丸は静かに扉の前から離れた。
我愛羅は昨日、自分が起きていれば尚を守ってやれたのにと自責の念にかられていた。
「うっ…う、ふぇええええっ尚~…」
(ずっと一緒にいるって言ったのにっ…昨日一緒にいたのに…!)
ぼろぼろと涙が溢れ、尚からもらったくまのぬいぐるみを、力一杯抱き締める。
「?」
ふと、くまの背中に開閉できるチャックを見付けてジィーっと開いて行くと、
中には折りたたまれた便箋と淡い桜色の石のついたネックレスが入っていた。
便箋を開くと、それは尚からの手紙だった…。
――我愛羅へ
これを読んでいる頃、私はあなたの側からいなくなっているんだろうね…。
でも、私は我愛羅のことが嫌いになったからいなくなったわけじゃないよ。それだけは信じて。
それに、たとえ姿が見えなくても 声が届かなくても 私はいつも我愛羅を想っています。
だから我愛羅、悲しくても、辛くても負けないで。
人には『縁』(えん)という不思議な繋がりがあるそうです。
私と我愛羅が出会ったのも何かの縁、その繋がりは簡単にはなくなったりしない強いもの。
またいつか、その縁が私たちをもう一度会わせてくれると、私は信じています。
だから今は、少しの間 お別れです。
一緒に入っていたネックレスに付いている石は、前に話した清泪石です。
次に会う時、立派に成長した我愛羅に会えるのを楽しみにしています。
ずっとずっと、大好きだよ。
尚より。
「う…ひぐっ…尚っ」
視界が歪む中、我愛羅は手紙を大切にくまの中に戻し、袖で涙を拭い、
決意のこもった瞳でネックレスを見詰める。
(尚…ボク、大きくなって強くなって、
ぜったいに尚を迎えに行くから!どこにいても、ぜったいに見つけてみせるからっだから待ってて!)
ネックレスを首にかけ、服の中に仕舞う。誰かに盗られないように。
そして誕生日当日、夜叉丸による我愛羅暗殺が決行され、未遂に終わったが…
我愛羅の最後の心の支えだった夜叉丸が、死の間際に語った
『母が名前に込めた意味』と『自分を愛していなかった』という言葉に、
我愛羅の心はついに支えを失い、砕け散った。
悲しみと絶望の中で、我愛羅は自らの額に『愛』の字を刻んだ。
その愛の字が彫られた場所は、偶然か必然か、尚がいつもキスをくれた場所…。
そして、その日を境に、我愛羅は『自分だけを愛する冷酷な修羅』として孤独の闇に堕ちていくのだった…。
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