離れてても、貴方を想ってる…
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「守鶴…」
そっと守鶴の腹に、尚は両手と額をつける。まるで子犬が親に擦り寄るように…。
「我愛羅を、助けてあげて…」
「はっまたそれか…お前は二言目には我愛羅、我愛羅って、
何でオレ様があのガキの子守りしなきゃなんねぇんだ」
「中にいるアナタなら、我愛羅が何を思って、何に悩んでいるのか、
怒りも悲しみも、孤独も…分かるでしょう?」
「ああ、手に取るようにな…」
「だったら、二人は分かり合える。前にも言ったよね?アナタと我愛羅は同じ孤独の痛みを知ってるって…。
少しでも歩み寄ろうとしてあげて、でないとアナタも今までと何も変われないんだから…」
「………」
尚の小さな肩が震え、ぽつぽつと涙が水面に波紋を浮かべて行く。
そして水底へ沈むのは、清泪石。愛する者を想う時に流れる涙…。
「頼んだよ、守鶴…」
深い悲しみと寂しさを含んだ瞳で告げて、尚は去って行った。
「チッ誰があんなガキを…」
毒づきながら、守鶴は今日は気が乗らないと、我愛羅を乗っ取るのは止めて眠ることにした。
胸が締め付けられるのを感じながら…。
(ッなんでオレ様が、人間如きに『寂しい』なんて
思わなきゃなんねぇんだよ!!)
もう尚はここに来ない。その寂しさを忘れるように、守鶴は深い眠りにつくのだった。
刻一刻と別れの日は近づき、ついに当日。
我愛羅の誕生日の三日前。
「我ー愛ー羅!」
「尚?」
ひょこりと、いつもは寝ている遅い時間に尚が寝室にやって来た。
我愛羅は不思議に思ったが、夜中は一人で過ごしているので話し相手が出来て嬉しかった。
「どうしたの?」
「ちょっと我愛羅に渡したい物があるんだ」
「え?なになに?」
ぬいぐるみに囲まれて、二人でクッションに座る。
「我愛羅は、今度の誕生日で何歳になるの?」
「んーとね、五歳!」
ぱっと手で数を示す我愛羅の頭を撫でる。
「そう、もうお兄さんだね~」
「へへへ」
照れ笑いする我愛羅に、尚は背中に隠していたリボンのついた包みを差し出す。
「はい!少し早いけど、誕生日おめでとう!我愛羅!」
「わあ!ありがとうっ開けていい?」
「どうぞ?」
ワクワクしながら、丁寧にリボンを解いて包装を取っていく。
包みから出て来たのは、首に大きな赤いリボンが結ばれた、手作りのくまのぬいぐるみ。
「くまちゃんだ!可愛いっ!」
「気に入ってくれた?」
「うんっ尚が作ってくれたの?」
「ふふっそうだよ」
「尚すごーい!ふわふわ~」
よほど気に入ったのか、ぎゅーっと抱き締める我愛羅にほっとした。
その夜は、ずっと我愛羅といろんな話をして過ごした。
我愛羅が浅い眠りについた明け方、尚は我愛羅に膝枕をしながら頭を優しく撫でていた。
すると、背後に音も無く暗部の男が数名現れた。
「時間だ。身支度は済んでいるな?」
「はい…すいません、少し待っててもらえませんか?すぐに済みますから」
「急げ」
急かされながら、尚は眠る我愛羅の額にそっとキスを落とす。
(我愛羅、ごめんね。元気でね…)
起こさない様に我愛羅を下ろして、尚は暗部と共にその場を去った。
何も知らぬ我愛羅は、幸せそうに眠っている…。
プレゼントのぬいぐるみを、大事そうに抱えて…。
そっと守鶴の腹に、尚は両手と額をつける。まるで子犬が親に擦り寄るように…。
「我愛羅を、助けてあげて…」
「はっまたそれか…お前は二言目には我愛羅、我愛羅って、
何でオレ様があのガキの子守りしなきゃなんねぇんだ」
「中にいるアナタなら、我愛羅が何を思って、何に悩んでいるのか、
怒りも悲しみも、孤独も…分かるでしょう?」
「ああ、手に取るようにな…」
「だったら、二人は分かり合える。前にも言ったよね?アナタと我愛羅は同じ孤独の痛みを知ってるって…。
少しでも歩み寄ろうとしてあげて、でないとアナタも今までと何も変われないんだから…」
「………」
尚の小さな肩が震え、ぽつぽつと涙が水面に波紋を浮かべて行く。
そして水底へ沈むのは、清泪石。愛する者を想う時に流れる涙…。
「頼んだよ、守鶴…」
深い悲しみと寂しさを含んだ瞳で告げて、尚は去って行った。
「チッ誰があんなガキを…」
毒づきながら、守鶴は今日は気が乗らないと、我愛羅を乗っ取るのは止めて眠ることにした。
胸が締め付けられるのを感じながら…。
(ッなんでオレ様が、人間如きに『寂しい』なんて
思わなきゃなんねぇんだよ!!)
もう尚はここに来ない。その寂しさを忘れるように、守鶴は深い眠りにつくのだった。
刻一刻と別れの日は近づき、ついに当日。
我愛羅の誕生日の三日前。
「我ー愛ー羅!」
「尚?」
ひょこりと、いつもは寝ている遅い時間に尚が寝室にやって来た。
我愛羅は不思議に思ったが、夜中は一人で過ごしているので話し相手が出来て嬉しかった。
「どうしたの?」
「ちょっと我愛羅に渡したい物があるんだ」
「え?なになに?」
ぬいぐるみに囲まれて、二人でクッションに座る。
「我愛羅は、今度の誕生日で何歳になるの?」
「んーとね、五歳!」
ぱっと手で数を示す我愛羅の頭を撫でる。
「そう、もうお兄さんだね~」
「へへへ」
照れ笑いする我愛羅に、尚は背中に隠していたリボンのついた包みを差し出す。
「はい!少し早いけど、誕生日おめでとう!我愛羅!」
「わあ!ありがとうっ開けていい?」
「どうぞ?」
ワクワクしながら、丁寧にリボンを解いて包装を取っていく。
包みから出て来たのは、首に大きな赤いリボンが結ばれた、手作りのくまのぬいぐるみ。
「くまちゃんだ!可愛いっ!」
「気に入ってくれた?」
「うんっ尚が作ってくれたの?」
「ふふっそうだよ」
「尚すごーい!ふわふわ~」
よほど気に入ったのか、ぎゅーっと抱き締める我愛羅にほっとした。
その夜は、ずっと我愛羅といろんな話をして過ごした。
我愛羅が浅い眠りについた明け方、尚は我愛羅に膝枕をしながら頭を優しく撫でていた。
すると、背後に音も無く暗部の男が数名現れた。
「時間だ。身支度は済んでいるな?」
「はい…すいません、少し待っててもらえませんか?すぐに済みますから」
「急げ」
急かされながら、尚は眠る我愛羅の額にそっとキスを落とす。
(我愛羅、ごめんね。元気でね…)
起こさない様に我愛羅を下ろして、尚は暗部と共にその場を去った。
何も知らぬ我愛羅は、幸せそうに眠っている…。
プレゼントのぬいぐるみを、大事そうに抱えて…。