未来を信じる
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最近、尚は出掛ける時、帰って来た時、励ます時、慰める時、
いろんな時に我愛羅の額にキスを贈るようになった。
はじめは我愛羅が驚いて、首まで赤くなるぐらいに動揺していたが、もう慣れたようだ。
今日は我愛羅が気に入っている絵本を読み聞かせていた。
「――こうして、王子様とお姫様は末永く幸せに暮らしました。はいっめでたしめでたし!」
よくある『王子様とお姫様のお話』
読み終わった絵本の表紙を、我愛羅が瞳を輝かせて見詰める。
「ねぇ尚ー」
「ん?」
「しあわせって、どんな気持ち?」
子供は、たまに無意識に難しい質問をぶつけて来る…。
翡翠の瞳に見詰められながら、尚は答えを思案する。
「んー…胸の辺りが、あったかくなってすごく嬉しいくなる感じ…かな?」
実際、尚自身が人生の中で『幸福』を感じた時があまりないので、漠然としたことしか言えないが、
それでも我愛羅には伝わったらしい。
「そっか!じゃあボクは尚といるときがしあわせだなぁ」
「そうなの?」
尚の膝に座って、我愛羅が照れながら頷く。
「うん!だって尚といると、ここが痛くならないし、尚が笑ってくれたり
…ここに、き、きすしてくれたときは、ボクのここがすごくあったかくなるから!」
胸に手を当てながら笑う我愛羅に、尚は我愛羅を抱き締めて頬を寄せる。
「そう、だったら嬉しいな…」
(少しでも、貴方が寂しさを感じない時間が増えるなら…)
「えへへ…」
「おやおや、仲良しですね」
「あ、夜叉丸!」
買い出しから戻った夜叉丸が、じゃれ合う二人を見て微笑む。
「お帰りなさい」
「ただいま戻りました。すいません尚さん、夕飯の支度を手伝ってもらえますか?」
「はい」
二人がキッチンに行ったので、我愛羅は寝室のベットの上で仰向けになって、さっきの絵本を眺めていた。
(うーん…ボクは尚といるとしあわせ。それはウソじゃない…
けど、それなら夜叉丸といるときもボクはしあわせ?)
我愛羅にとって、夜叉丸も大切な人だ。自分を認めてくれた人…。
だが、明らかに尚と夜叉丸では何かが違う。夜叉丸ともずっと一緒にいたい。
尚とは、夜叉丸以上に…もっとずっと一緒にいたい…。
この違いはなんなのか、何を意味しているのか。幼い我愛羅は答えを見付けられずにいた。
いろんな時に我愛羅の額にキスを贈るようになった。
はじめは我愛羅が驚いて、首まで赤くなるぐらいに動揺していたが、もう慣れたようだ。
今日は我愛羅が気に入っている絵本を読み聞かせていた。
「――こうして、王子様とお姫様は末永く幸せに暮らしました。はいっめでたしめでたし!」
よくある『王子様とお姫様のお話』
読み終わった絵本の表紙を、我愛羅が瞳を輝かせて見詰める。
「ねぇ尚ー」
「ん?」
「しあわせって、どんな気持ち?」
子供は、たまに無意識に難しい質問をぶつけて来る…。
翡翠の瞳に見詰められながら、尚は答えを思案する。
「んー…胸の辺りが、あったかくなってすごく嬉しいくなる感じ…かな?」
実際、尚自身が人生の中で『幸福』を感じた時があまりないので、漠然としたことしか言えないが、
それでも我愛羅には伝わったらしい。
「そっか!じゃあボクは尚といるときがしあわせだなぁ」
「そうなの?」
尚の膝に座って、我愛羅が照れながら頷く。
「うん!だって尚といると、ここが痛くならないし、尚が笑ってくれたり
…ここに、き、きすしてくれたときは、ボクのここがすごくあったかくなるから!」
胸に手を当てながら笑う我愛羅に、尚は我愛羅を抱き締めて頬を寄せる。
「そう、だったら嬉しいな…」
(少しでも、貴方が寂しさを感じない時間が増えるなら…)
「えへへ…」
「おやおや、仲良しですね」
「あ、夜叉丸!」
買い出しから戻った夜叉丸が、じゃれ合う二人を見て微笑む。
「お帰りなさい」
「ただいま戻りました。すいません尚さん、夕飯の支度を手伝ってもらえますか?」
「はい」
二人がキッチンに行ったので、我愛羅は寝室のベットの上で仰向けになって、さっきの絵本を眺めていた。
(うーん…ボクは尚といるとしあわせ。それはウソじゃない…
けど、それなら夜叉丸といるときもボクはしあわせ?)
我愛羅にとって、夜叉丸も大切な人だ。自分を認めてくれた人…。
だが、明らかに尚と夜叉丸では何かが違う。夜叉丸ともずっと一緒にいたい。
尚とは、夜叉丸以上に…もっとずっと一緒にいたい…。
この違いはなんなのか、何を意味しているのか。幼い我愛羅は答えを見付けられずにいた。