女教皇
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レイブンクローの談話室は、とても整然としていて驚いた。あたしたちの談話室はもっと、わちゃわちゃしている。
「うわ、ハッフルパフとグリフィンドールのお客さんだ。解けたの?」
談話室で寛いでいた男の子が驚いた様子で声を掛けてくる。あたしは頷いて、その子に本の持ち主を探していることを伝えた。彼はなるほどなるほどと言いながら、寮の奥に入って行く。
「フツーに受け入れられてるな」
「他の人も、フツーに入ってくるのかな」
「それでいいのかレイブンクロー…」
「普通…他の寮の奴らは解けない…知恵と論理がない…」
アーサー君の呟きに答えたのは、階段を降りてきた小柄な女の子。あたしたちが探していた子だとすぐに分かった。
「あの本…見つけてくれたのね」
す、と彼女は手を伸ばす。あたしはその手を取った。あくしゅあくしゅ。二、三回揺さぶる。アーサー君が噴き出した。
「リディア、その子は本が欲しいんじゃないかな」
「へ?」
あたしは彼女の顔を見た。あまり表情がなくて、分かりにくい。でも、彼女はこころをちゃんと伝えてくれる。
「確かにそうだけど…これでいい。なくなったものは最後にはちゃんと出てきた。ちょっと意外なところから」
意外?あたしは首をかしげる。やっぱり彼女は無表情のまま、あたしの手をもう一度揺さぶった。あくしゅあくしゅ。
「こんにちは、ハッフルパフの優しさを持つ人、グリフィンドールの騎士道精神を持つ人。私はステラ・ラブグッド。会えて嬉しい」
「えと、あたしはリディア・ローリングです。よろしくね」
「オレはアーサー・ブライト。よろしく」
ステラはアーサー君とも握手をして、改めてあたしに手を差し出した。そこにポンと本を乗せる。
「ありがとう…この本はいい本。優しい人たちを運んでくれた」
そっと表紙をなでる姿が、記憶の中の姿となんとなく重なって、あたしはほっこりした気持ちになる。この子はこの本がとっても好きなんだなあ。
「あたし、あなたにその本を返せてよかった。とっても素敵な本だね」
「ええ、マグルの世界へ旅行に行った時に買ってもらった。作者の植物への愛がとてもよく表れている」
マグル!アーサー君が驚嘆の声を上げる。行ったことあるの?オレも行ってみたい!一気に騒がしくなるアーサー君に、ステラは短い言葉で、それでも丁寧に答えていく。
他の寮の友達が段々増えていく。あたしは嬉しくなって、今日はレナにお手紙を書こうと心に決めたのだった。
「うわ、ハッフルパフとグリフィンドールのお客さんだ。解けたの?」
談話室で寛いでいた男の子が驚いた様子で声を掛けてくる。あたしは頷いて、その子に本の持ち主を探していることを伝えた。彼はなるほどなるほどと言いながら、寮の奥に入って行く。
「フツーに受け入れられてるな」
「他の人も、フツーに入ってくるのかな」
「それでいいのかレイブンクロー…」
「普通…他の寮の奴らは解けない…知恵と論理がない…」
アーサー君の呟きに答えたのは、階段を降りてきた小柄な女の子。あたしたちが探していた子だとすぐに分かった。
「あの本…見つけてくれたのね」
す、と彼女は手を伸ばす。あたしはその手を取った。あくしゅあくしゅ。二、三回揺さぶる。アーサー君が噴き出した。
「リディア、その子は本が欲しいんじゃないかな」
「へ?」
あたしは彼女の顔を見た。あまり表情がなくて、分かりにくい。でも、彼女はこころをちゃんと伝えてくれる。
「確かにそうだけど…これでいい。なくなったものは最後にはちゃんと出てきた。ちょっと意外なところから」
意外?あたしは首をかしげる。やっぱり彼女は無表情のまま、あたしの手をもう一度揺さぶった。あくしゅあくしゅ。
「こんにちは、ハッフルパフの優しさを持つ人、グリフィンドールの騎士道精神を持つ人。私はステラ・ラブグッド。会えて嬉しい」
「えと、あたしはリディア・ローリングです。よろしくね」
「オレはアーサー・ブライト。よろしく」
ステラはアーサー君とも握手をして、改めてあたしに手を差し出した。そこにポンと本を乗せる。
「ありがとう…この本はいい本。優しい人たちを運んでくれた」
そっと表紙をなでる姿が、記憶の中の姿となんとなく重なって、あたしはほっこりした気持ちになる。この子はこの本がとっても好きなんだなあ。
「あたし、あなたにその本を返せてよかった。とっても素敵な本だね」
「ええ、マグルの世界へ旅行に行った時に買ってもらった。作者の植物への愛がとてもよく表れている」
マグル!アーサー君が驚嘆の声を上げる。行ったことあるの?オレも行ってみたい!一気に騒がしくなるアーサー君に、ステラは短い言葉で、それでも丁寧に答えていく。
他の寮の友達が段々増えていく。あたしは嬉しくなって、今日はレナにお手紙を書こうと心に決めたのだった。