女教皇
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「こんばんは、初めまして夫人!あのね、あたしね、アーサー君とお話ししたいの。できる?」
「あらこんにちは、お嬢さん。もちろんできるわよ。ただ、その為には必要な手順を踏まないと」
「手順?」
「合言葉よ」
「合言葉?ごめんなさい夫人。あたし知らなくて。その、蛙チョコなら持ってるんだけど」
「蛙チョコ…!正解よ。入りなさい」
「ええ…いいのかなぁ」
合言葉って偶然いえたからいいとか、そういうのじゃないような。あたしはこんな偶然で人の寮に入るのが申し訳なくて、出入り口からできるだけ大きな声でアーサー君を呼んだ。
「ウッソ、リディア、なんでここに?」
「こんにちは、アーサー君!あのね、聞きたいことがあったから、それで来たの」
「いや、合言葉の方」
「あのね、たまたま当たったの」
「ええ…いいのかな」
「うーん…」
あたしたちはちょっとの間首を傾げあったけど、現に扉は開いてしまっているのだし、仕方がないねと頷きあった。
「で、なんでここにいるんだよ?リディア」
アーサー君が聞いた。あたしは本を取り出して、「この本誰のか知らない?」と聞いた。予想はしていたけど、アーサー君は首をかしげる。あたしは諦めて本をしまおうとするけど、それをアーサー君が止めた。貸すように言われて、あたしは頷いた。
「まってろよリディア、寮の奴らにきいてくるから!」
「本当?ありがとう!」
アーサー君は中へと走っていく。あたしはその間暇なので、なんとなく周りを見渡す。そんなあたしに、夫人が声をかけた。
「いつになったら閉めてくれるのかしら…?」
「あ、ごめんなさい夫人。今閉めるね」
「ううん…でもねぇ、またすぐにアーサー・ブライトが出てくるのよね?私って開きっぱなしも寒くて嫌だけど、開いたり閉まったりも煩わしくて嫌いなのよ」
「そうなの?なら、閉めっぱなしならどう?」
「それも寂しくて嫌ねえ。何事も程々が一番よ」
「程々かぁ」
あたしは程々に開いたり閉まったりをくりかえす自分を想像した。ううん、微妙。あたしにドアは向いてないみたい。リドル君ならどうだろう、と思ったけど、何回言っても開いてくれないリドル君がすぐに思い浮かんだ。私の方がまだドアの才能がありそうだ。
「おーい、リディア!分かったぜー!」
「本当?だあれ?」
アーサー君が素敵なニュースと一緒に戻って来たので、あたしは飛び上がる。アーサー君は爽やかな笑顔で教えてくれる。
「レイブンクローの奴だってさ。名前は誰も知らなかったけど、背の小さい、眼鏡の女の子だってよ」
「そっか、レイブンクローだったんだね。ありがとう」
そうと分かればさっそく行かないと。あたしは歩き出そうとして、アーサー君に呼び止められた。どうしたの?と聞くと、彼は「オレも一緒に行くよ」と微笑んだ。あたしは頷く。二人で行くならとても心強いと思った。
「あらこんにちは、お嬢さん。もちろんできるわよ。ただ、その為には必要な手順を踏まないと」
「手順?」
「合言葉よ」
「合言葉?ごめんなさい夫人。あたし知らなくて。その、蛙チョコなら持ってるんだけど」
「蛙チョコ…!正解よ。入りなさい」
「ええ…いいのかなぁ」
合言葉って偶然いえたからいいとか、そういうのじゃないような。あたしはこんな偶然で人の寮に入るのが申し訳なくて、出入り口からできるだけ大きな声でアーサー君を呼んだ。
「ウッソ、リディア、なんでここに?」
「こんにちは、アーサー君!あのね、聞きたいことがあったから、それで来たの」
「いや、合言葉の方」
「あのね、たまたま当たったの」
「ええ…いいのかな」
「うーん…」
あたしたちはちょっとの間首を傾げあったけど、現に扉は開いてしまっているのだし、仕方がないねと頷きあった。
「で、なんでここにいるんだよ?リディア」
アーサー君が聞いた。あたしは本を取り出して、「この本誰のか知らない?」と聞いた。予想はしていたけど、アーサー君は首をかしげる。あたしは諦めて本をしまおうとするけど、それをアーサー君が止めた。貸すように言われて、あたしは頷いた。
「まってろよリディア、寮の奴らにきいてくるから!」
「本当?ありがとう!」
アーサー君は中へと走っていく。あたしはその間暇なので、なんとなく周りを見渡す。そんなあたしに、夫人が声をかけた。
「いつになったら閉めてくれるのかしら…?」
「あ、ごめんなさい夫人。今閉めるね」
「ううん…でもねぇ、またすぐにアーサー・ブライトが出てくるのよね?私って開きっぱなしも寒くて嫌だけど、開いたり閉まったりも煩わしくて嫌いなのよ」
「そうなの?なら、閉めっぱなしならどう?」
「それも寂しくて嫌ねえ。何事も程々が一番よ」
「程々かぁ」
あたしは程々に開いたり閉まったりをくりかえす自分を想像した。ううん、微妙。あたしにドアは向いてないみたい。リドル君ならどうだろう、と思ったけど、何回言っても開いてくれないリドル君がすぐに思い浮かんだ。私の方がまだドアの才能がありそうだ。
「おーい、リディア!分かったぜー!」
「本当?だあれ?」
アーサー君が素敵なニュースと一緒に戻って来たので、あたしは飛び上がる。アーサー君は爽やかな笑顔で教えてくれる。
「レイブンクローの奴だってさ。名前は誰も知らなかったけど、背の小さい、眼鏡の女の子だってよ」
「そっか、レイブンクローだったんだね。ありがとう」
そうと分かればさっそく行かないと。あたしは歩き出そうとして、アーサー君に呼び止められた。どうしたの?と聞くと、彼は「オレも一緒に行くよ」と微笑んだ。あたしは頷く。二人で行くならとても心強いと思った。