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「かわいいですよねえ」と、丁度閉まった事務室のドアを眺めながら彼女はへらりと笑う。滝はその言葉の対象を把握できず、聞き返した。
「え、目蒲さんですよう」
他に誰がいますか。と真面目な顔で言ってくる彼女にどうにも共感できなかった滝は、自分の眉間を人差し指と中指で押す。
「すまん、共感できねえ」
「えーだって、ずっとあんな、そわそわして。いじらしいと思いません?」
「そわそわしてたか?」
「してましたよう」
どう見てもいつもの仏頂面だったが、まあ、こいつと俺じゃ見えてるものの精度が違う。滝はそう自分を納得させ、「そうか、してたか」と同調した。
「あれ絶対、お夕飯のリクエストがあるんですよ」
「子どもかあいつは」
「ホントですよねー。かわいくないですか?」
あの図体で、あんなにも賢いのに、お夕飯のリクエストに恥じらっちゃうんですよ?
かわいい、かわいいと連呼する彼女を見ていると少し目蒲が可哀想に思え、滝は「お前から聞いてやりゃいいのに」と異を唱える。彼女は笑った。
「やってますよう。やってますけど、かわいいから時々意地悪したくなっちゃう」
でも申し訳なかったから、今日は目蒲さんの好物で固めようかな。そう微笑む彼女に滝は一言、「可愛くねえ女」と呟いた。
「え、目蒲さんですよう」
他に誰がいますか。と真面目な顔で言ってくる彼女にどうにも共感できなかった滝は、自分の眉間を人差し指と中指で押す。
「すまん、共感できねえ」
「えーだって、ずっとあんな、そわそわして。いじらしいと思いません?」
「そわそわしてたか?」
「してましたよう」
どう見てもいつもの仏頂面だったが、まあ、こいつと俺じゃ見えてるものの精度が違う。滝はそう自分を納得させ、「そうか、してたか」と同調した。
「あれ絶対、お夕飯のリクエストがあるんですよ」
「子どもかあいつは」
「ホントですよねー。かわいくないですか?」
あの図体で、あんなにも賢いのに、お夕飯のリクエストに恥じらっちゃうんですよ?
かわいい、かわいいと連呼する彼女を見ていると少し目蒲が可哀想に思え、滝は「お前から聞いてやりゃいいのに」と異を唱える。彼女は笑った。
「やってますよう。やってますけど、かわいいから時々意地悪したくなっちゃう」
でも申し訳なかったから、今日は目蒲さんの好物で固めようかな。そう微笑む彼女に滝は一言、「可愛くねえ女」と呟いた。