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「あっはっは!それで何も言えずに帰ってきたんですか?」
ヤダなあ、酷い。と口では嘆きつつも大笑いを止めない彼女に毒付いて座布団に腰掛ければ、彼女は踊るような足取りでビールを取りに行った。頼まれていた食材を届けに寄った、彼女の部屋での出来事だ。
「何かあるのかよ」
「無いですよう。ある訳ない」
「なら言える訳ないだろ…」
「そんなこと言う人にはビール無しですね」
彼女はカシュ、とプルトップを開けると、中身を平らげ始めた。
「おい、俺のだぞ」
「ふふ、残念。これは門倉さんからの差し入れなんですよう」
「門っち?!」
「イエス」
「お前…どんだけ人に貰ってるんだ…」
「軟禁されてることは皆知ってますからね。くれるくれる」
彼女は乾杯でもするようにビールを掲げる。
「羨ましい?」
「別に」
「でしょうね」
そう笑いながら彼女は俺の前の席に座り、ビールを煽る。
「…で?」
「ん?」
「本当に無いのか」
「ある訳ないじゃないですか。私ですよ?」
お前だからこそ、と言いかけて、それは流石にクサイと思い、やめる。その代わり「男余りだからな」と答えた。
「皆さん外の世界で選り取り見取りでしょ」
「外の女は馬鹿すぎる」
「うわ最低」
「何とでも言え」
「でも、それが答えですね。私じゃ皆さんには馬鹿すぎる」
彼女はけろっとした顔でそう言うと、ビールを飲み干して、「目蒲さんのも持ってきてあげます」と席を立つ。相変わらず酒に強い。
「お前は賢いだろ」
キッチンに引っ込んだ彼女に聞こえるか聞こえないかの声で言う。聞こえたようで、「珍しい。褒めてくれるなんて」と声が返ってきた。
「でも、残念ながらホントに賢くはないんですよ。表情から推測するのが上手いだけ」
持ってきたビールを差し出しながら、彼女は言う。見つめてくる瞳が何だか意味ありげに思えた。
表情から推測するのが上手い。
「そうか。告白するタイミングを作らせないのか」
「ふふ、ノーコメント」
そう悪戯っぽく笑う彼女は、確かに女だった。
ヤダなあ、酷い。と口では嘆きつつも大笑いを止めない彼女に毒付いて座布団に腰掛ければ、彼女は踊るような足取りでビールを取りに行った。頼まれていた食材を届けに寄った、彼女の部屋での出来事だ。
「何かあるのかよ」
「無いですよう。ある訳ない」
「なら言える訳ないだろ…」
「そんなこと言う人にはビール無しですね」
彼女はカシュ、とプルトップを開けると、中身を平らげ始めた。
「おい、俺のだぞ」
「ふふ、残念。これは門倉さんからの差し入れなんですよう」
「門っち?!」
「イエス」
「お前…どんだけ人に貰ってるんだ…」
「軟禁されてることは皆知ってますからね。くれるくれる」
彼女は乾杯でもするようにビールを掲げる。
「羨ましい?」
「別に」
「でしょうね」
そう笑いながら彼女は俺の前の席に座り、ビールを煽る。
「…で?」
「ん?」
「本当に無いのか」
「ある訳ないじゃないですか。私ですよ?」
お前だからこそ、と言いかけて、それは流石にクサイと思い、やめる。その代わり「男余りだからな」と答えた。
「皆さん外の世界で選り取り見取りでしょ」
「外の女は馬鹿すぎる」
「うわ最低」
「何とでも言え」
「でも、それが答えですね。私じゃ皆さんには馬鹿すぎる」
彼女はけろっとした顔でそう言うと、ビールを飲み干して、「目蒲さんのも持ってきてあげます」と席を立つ。相変わらず酒に強い。
「お前は賢いだろ」
キッチンに引っ込んだ彼女に聞こえるか聞こえないかの声で言う。聞こえたようで、「珍しい。褒めてくれるなんて」と声が返ってきた。
「でも、残念ながらホントに賢くはないんですよ。表情から推測するのが上手いだけ」
持ってきたビールを差し出しながら、彼女は言う。見つめてくる瞳が何だか意味ありげに思えた。
表情から推測するのが上手い。
「そうか。告白するタイミングを作らせないのか」
「ふふ、ノーコメント」
そう悪戯っぽく笑う彼女は、確かに女だった。