「ばっはっは！土産を持ってきたぞ！さあ持て成せ！」
「おかえりなさいヰ近さん。何買ってくれたんですか？」
「ホレ開けてみろ！」

ヒョイと渡されたそれを彼女は受け取り、包みを丁寧に剥がした。

「うわ、バカラだ」
「その通り！何だあの味気ないガラスコップは！あんなものに炭酸をいれるな！実家か！」
「いやでも、こんないいもの貰えませんよ。これじゃ出される方もひょええってなりますよ」
「バカラでひょええってなる立会人などおらん！教員とは年収が違うのだ年収が！」
「ひどい！」

ヰ近立会人は憤慨する彼女を豪快に笑い飛ばした。そして、子ども扱いでわしゃわしゃと髪を乱すように頭を撫でる。

「頑張っておるでな、いいものを使え！」

彼女は髪型を崩されては敵わないと慌ててその手を払いつつも、嬉しそうに笑った。


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「な？貢がれてやがる」
「ヰ近立会人ですか…」
「ジジイじゃねえか」
「目蒲立会人、聞こえますよ」
「なぜ私が諭されねばならんのです。こんな父娘の話を俎上に載せて。諭されるべきはあちらでしょうが」
「まあ…」
「実際ねーから仕方がねえだろ。お前こそ何かねーのかよ」
「何か…ねえ」