過ぎ去るはエーデルワイス
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引きずり込まれた伏龍の部屋では、部屋の主が簀巻きになっていた。俺たちは暫し見つめあって、示し合わせたように言いあった。
「うるさい」
「笑うな」
「んん?!」
コンマと置かずに門倉立会人が疑問符をうかべたが、生憎俺たちは睨み合いで忙しいので対応しかねる。
「のうメカ、今おかしなかったか?」
「おかしかった」
「でもさっき弥鱈立会人、なんでもわかるって言ってましたよ。ねえ亜面立会人」
「はい。聞きました」
「テレパシーかよ」
「私達とは立っているステージが違うな…」
緊張感のかけらもなくひそひそ話し合う五人組を横目に、伏龍は嗤う。
「へえ、なんでも?」
「まだ、分かるつもりだけど」
「もう無理だよ。何年離れたと思ってるの?」
伏龍は空虚に笑いながら、転がってくる。望み通り網目から指を出して紐を解いてやれば、彼女はお返しとばかりに網をひっぺがえして俺を自由にした。
「結婚するぞ」
「は?馬鹿じゃないの!」
呵々大笑。
「家庭に入れって?やだね、誰が私を置き去りにした男なんかと!」
「俺だってアンタみたいな考え無し御免だよ!四の五の言ってらんねえだろ、どんな形でもここから離れろ!」
「絶対やだ!私は弥鱈君がなんと言おうと、もう賭郎の事務さんだ!」
「てんめっ…!俺がどんな思いでアンタを置き去りにしたか分かってんだろ!」
「じゃあさ!弥鱈君だって分かってるはずだよ!私がどんな思いで弥鱈君を追いかけてきたか!」
「なんでっ…!」
「なんで?なんでだって?ほら、弥鱈君はもう私のこと分かんなくなってるんだよ!」
彼女は笑う。ざまあみろ、ざまあみろ。ぼろぼろと流れ出る大粒の涙。なんで泣いてんだよと問えば、弥鱈君の分だよばーかと返ってきた。その言葉はあの時とそっくりそのままで、俺も泣きたい気持ちになった。
俺たちは変わってしまった。しかし、根っこは変わらないままなのだろう。多分。
「うるさい」
「笑うな」
「んん?!」
コンマと置かずに門倉立会人が疑問符をうかべたが、生憎俺たちは睨み合いで忙しいので対応しかねる。
「のうメカ、今おかしなかったか?」
「おかしかった」
「でもさっき弥鱈立会人、なんでもわかるって言ってましたよ。ねえ亜面立会人」
「はい。聞きました」
「テレパシーかよ」
「私達とは立っているステージが違うな…」
緊張感のかけらもなくひそひそ話し合う五人組を横目に、伏龍は嗤う。
「へえ、なんでも?」
「まだ、分かるつもりだけど」
「もう無理だよ。何年離れたと思ってるの?」
伏龍は空虚に笑いながら、転がってくる。望み通り網目から指を出して紐を解いてやれば、彼女はお返しとばかりに網をひっぺがえして俺を自由にした。
「結婚するぞ」
「は?馬鹿じゃないの!」
呵々大笑。
「家庭に入れって?やだね、誰が私を置き去りにした男なんかと!」
「俺だってアンタみたいな考え無し御免だよ!四の五の言ってらんねえだろ、どんな形でもここから離れろ!」
「絶対やだ!私は弥鱈君がなんと言おうと、もう賭郎の事務さんだ!」
「てんめっ…!俺がどんな思いでアンタを置き去りにしたか分かってんだろ!」
「じゃあさ!弥鱈君だって分かってるはずだよ!私がどんな思いで弥鱈君を追いかけてきたか!」
「なんでっ…!」
「なんで?なんでだって?ほら、弥鱈君はもう私のこと分かんなくなってるんだよ!」
彼女は笑う。ざまあみろ、ざまあみろ。ぼろぼろと流れ出る大粒の涙。なんで泣いてんだよと問えば、弥鱈君の分だよばーかと返ってきた。その言葉はあの時とそっくりそのままで、俺も泣きたい気持ちになった。
俺たちは変わってしまった。しかし、根っこは変わらないままなのだろう。多分。