捩花そよぐ夜の道
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人気の無い、夜の事務室での事。パソコンをいじっていた彼女が突然奇声を上げた。思わずそちらを見遣り、「ゴキブリか」と問い掛けた。焦り気味の声が帰ってくる。
「そんな…ゴキブリだったらどんなによかったか!」
「そんなにか」
「そんなにです!ああもうどうしよう完全に忘れてた…」
あからさまに狼狽を始めた彼女が流石に心配になり、歩み寄り「どうしたんだ」と問いかける。半泣きの彼女はおずおずとパソコンの画面を指差した。
「後藤立会人の報告書の…日付がどうした」
「もう…もう11月なんですよ…?」
「ああ…そうだな?」
暦の早さを嘆いているにしては大袈裟過ぎないか。何があったこれに。
「ライブが…!」
「…心配した俺が馬鹿だった」
「酷い!」
半年前からずっと楽しみにしてたのに!と食ってかかる彼女の両腕を持って抑えつつ、俺は少し反省する。元を辿ればこれも俺がここに閉じ込めたせい。大騒ぎするほどでもないなど、どの口が決めつけられようか。
「もう目蒲さん!代わりに行ってきて下さい!」
「はあ?!」
反省も吹っ飛んだ。こいつはどうしていつも予想の斜め上に行くんだ。
「そんな…ゴキブリだったらどんなによかったか!」
「そんなにか」
「そんなにです!ああもうどうしよう完全に忘れてた…」
あからさまに狼狽を始めた彼女が流石に心配になり、歩み寄り「どうしたんだ」と問いかける。半泣きの彼女はおずおずとパソコンの画面を指差した。
「後藤立会人の報告書の…日付がどうした」
「もう…もう11月なんですよ…?」
「ああ…そうだな?」
暦の早さを嘆いているにしては大袈裟過ぎないか。何があったこれに。
「ライブが…!」
「…心配した俺が馬鹿だった」
「酷い!」
半年前からずっと楽しみにしてたのに!と食ってかかる彼女の両腕を持って抑えつつ、俺は少し反省する。元を辿ればこれも俺がここに閉じ込めたせい。大騒ぎするほどでもないなど、どの口が決めつけられようか。
「もう目蒲さん!代わりに行ってきて下さい!」
「はあ?!」
反省も吹っ飛んだ。こいつはどうしていつも予想の斜め上に行くんだ。