梅の遊撃
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ヒュウウ、と音がしたので私は空を見上げる。そこにあったのは夜空を蛇行する光の線。花火だ。それはひゅるひゅると上空高くへと進み、突然円形に弾けた。
「たーまやー」
誰も叫ぶ気配がなかったので、みんなの空気を壊さぬ程度の声量で呟いた。プロトポロスでは誰も日本風に楽しまないらしい。
「たまや?」
マー君が問いかけてくるので、「日本では花火を見るとそう言うんだよ。いい花火だねーみたいな意味で」と教えておく。すると、マー君はうきうきになって「たーまやー!」と花火に向かって叫んだ。
「お。マー君風情だね」
同じく空を見上げていた貘様が視線を下げ、マー君に笑いかけた。
「花火きれいよ!貘兄ちゃんも見たか?」
「うん、見た見た」
にこにこと笑い合う二人の向こう側に、また花火が上がる。今度は梶様が「たーまやー」と言ったので、私も一緒になって「たーまやー」と言った。
「平和ですね」
私は言った。本当は全然平和なんかじゃないのは知っていたけれど、平和を崩すのは他でもない私達なのは、知っていたけれど。
「たーまやー」
誰も叫ぶ気配がなかったので、みんなの空気を壊さぬ程度の声量で呟いた。プロトポロスでは誰も日本風に楽しまないらしい。
「たまや?」
マー君が問いかけてくるので、「日本では花火を見るとそう言うんだよ。いい花火だねーみたいな意味で」と教えておく。すると、マー君はうきうきになって「たーまやー!」と花火に向かって叫んだ。
「お。マー君風情だね」
同じく空を見上げていた貘様が視線を下げ、マー君に笑いかけた。
「花火きれいよ!貘兄ちゃんも見たか?」
「うん、見た見た」
にこにこと笑い合う二人の向こう側に、また花火が上がる。今度は梶様が「たーまやー」と言ったので、私も一緒になって「たーまやー」と言った。
「平和ですね」
私は言った。本当は全然平和なんかじゃないのは知っていたけれど、平和を崩すのは他でもない私達なのは、知っていたけれど。