からむ宿木
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「いい?晴乃。ここの線を切断すればAEDのセーフティが効かなくなるんだ」
「マーティン凄い!機械得意なの?」
「いや…これだけだよ。知っておけば即席でトラップが作れるからね」
「でも凄いよ!私も覚えよっと。ねえ、あといくつ作る予定?私も一つやってみたい」
「いくつかは決めてないけど…あるだけ作ればいいよねっ!探しに行こう!教えてあげたいんだ、友達として!」
「ありがとう!なんか、私たちどんどん仲良くなってる気がする!」
「ああ…!そうだね!深まってるのを感じるよ!」
私たちは手を繋いで歩き出す。接してみればマーティンは気弱ながらも気のいい兄ちゃんだった。これで友情度MAXになった途端殺しにさえこなければ普通に友達になるのだが、世の中上手くいかないものだ。
さて下階にAEDを探しに行こうと非常階段の扉を開けて、カンカンという、足音とはまた違う変な音を認める。
「何だろ?」
私は手すりから顔を出して下を覗いた。その不用意な行動をマーティンが咎めて手を引いてくれたが、遅かった。目の前に影がさす。
「よおうさぎちゃん。ぴょこぴょこ逃げて狼さんを喜ばせろや」
手すりに飛び乗ってきた、箕輪勢一だった。
「Oh my God!!」
頭が真っ白になった私の手を、マーティンが引く。でも、怖くはなかった。もう一つ足音が聞こえるのに気付いていたからだ。
「怖くない。だって、森の主は貴方じゃない」
「気取ってんじゃねえよ馬鹿女」
飛び上がってきた目蒲さんが箕輪さんの頭上にある鉄骨を両手で掴み、振り子の要領で箕輪さんの背を蹴飛ばす。私に突っ込んできそうになるのをマーティンが引っ張って助けてくれた。自ずと私は後ろによろける形になり、マーティンの広い胸板に抱かれることになった。
あらやだあすなろ抱き。
「おい待て馬鹿女そいつ誰だ」
「晴乃!君は私が守る!」
「えっうんマーティンありがとう」
「晴乃…?」
私が避けた事で地面に前転しつつ着地することになった箕輪さんが起き上がろうとする。しかし、目蒲さんがそれを許さない。
「つかさぁ…何で降りてきてんだお前!」
かなり非人道的な感じで、彼は箕輪さんの上に飛び乗った。片足は頭を踏みつけている。これはキレている。私に。
「違っ…!目蒲さん違うんですこれには深い訳が!」
「なあ…俺の予想の範疇にいるのはそんなに難しいか…?あぁ?それとも足りねえのは俺のキャパシティか?」
「いやっ…スミマセン私が悪かった!です!」
「てめぇやっぱり深い訳なんてねえんじゃねえか!!」
「ああ違うそうじゃなくて!とにかく落ち着いて下さい!」
「お前さえ従順なら俺はいつも冷静でいられるんだがなぁ!」
「…それが拉致ったお嬢さんへの言い草か?ゲゲゲの」
「…は?」
ぐぐ、と箕輪さんが身体に力を入れ、目蒲さんを上に乗せたまま身を起こす。嘘やん。目蒲さん筋肉ダルマだから滅茶苦茶重いよね?
「親父さんも運が良いのか悪いのか… 晴乃ちゃん、俺と一緒に来るんだ。お父さんが来てる」
「はぁ?」
目蒲さんが箕輪さんから飛び降りつつ、私の顔色を伺う。ややこしいことになってしまった。
「…私を連れて、すぐにタワーを出てくれますか?」
「悪いけど、君以外を葬ってからだ」
「そう…なら、目蒲さん、やっつけて下さい」
私はマーティンの手首を掴んで下の階へと走り出す。
「マーティン凄い!機械得意なの?」
「いや…これだけだよ。知っておけば即席でトラップが作れるからね」
「でも凄いよ!私も覚えよっと。ねえ、あといくつ作る予定?私も一つやってみたい」
「いくつかは決めてないけど…あるだけ作ればいいよねっ!探しに行こう!教えてあげたいんだ、友達として!」
「ありがとう!なんか、私たちどんどん仲良くなってる気がする!」
「ああ…!そうだね!深まってるのを感じるよ!」
私たちは手を繋いで歩き出す。接してみればマーティンは気弱ながらも気のいい兄ちゃんだった。これで友情度MAXになった途端殺しにさえこなければ普通に友達になるのだが、世の中上手くいかないものだ。
さて下階にAEDを探しに行こうと非常階段の扉を開けて、カンカンという、足音とはまた違う変な音を認める。
「何だろ?」
私は手すりから顔を出して下を覗いた。その不用意な行動をマーティンが咎めて手を引いてくれたが、遅かった。目の前に影がさす。
「よおうさぎちゃん。ぴょこぴょこ逃げて狼さんを喜ばせろや」
手すりに飛び乗ってきた、箕輪勢一だった。
「Oh my God!!」
頭が真っ白になった私の手を、マーティンが引く。でも、怖くはなかった。もう一つ足音が聞こえるのに気付いていたからだ。
「怖くない。だって、森の主は貴方じゃない」
「気取ってんじゃねえよ馬鹿女」
飛び上がってきた目蒲さんが箕輪さんの頭上にある鉄骨を両手で掴み、振り子の要領で箕輪さんの背を蹴飛ばす。私に突っ込んできそうになるのをマーティンが引っ張って助けてくれた。自ずと私は後ろによろける形になり、マーティンの広い胸板に抱かれることになった。
あらやだあすなろ抱き。
「おい待て馬鹿女そいつ誰だ」
「晴乃!君は私が守る!」
「えっうんマーティンありがとう」
「晴乃…?」
私が避けた事で地面に前転しつつ着地することになった箕輪さんが起き上がろうとする。しかし、目蒲さんがそれを許さない。
「つかさぁ…何で降りてきてんだお前!」
かなり非人道的な感じで、彼は箕輪さんの上に飛び乗った。片足は頭を踏みつけている。これはキレている。私に。
「違っ…!目蒲さん違うんですこれには深い訳が!」
「なあ…俺の予想の範疇にいるのはそんなに難しいか…?あぁ?それとも足りねえのは俺のキャパシティか?」
「いやっ…スミマセン私が悪かった!です!」
「てめぇやっぱり深い訳なんてねえんじゃねえか!!」
「ああ違うそうじゃなくて!とにかく落ち着いて下さい!」
「お前さえ従順なら俺はいつも冷静でいられるんだがなぁ!」
「…それが拉致ったお嬢さんへの言い草か?ゲゲゲの」
「…は?」
ぐぐ、と箕輪さんが身体に力を入れ、目蒲さんを上に乗せたまま身を起こす。嘘やん。目蒲さん筋肉ダルマだから滅茶苦茶重いよね?
「親父さんも運が良いのか悪いのか… 晴乃ちゃん、俺と一緒に来るんだ。お父さんが来てる」
「はぁ?」
目蒲さんが箕輪さんから飛び降りつつ、私の顔色を伺う。ややこしいことになってしまった。
「…私を連れて、すぐにタワーを出てくれますか?」
「悪いけど、君以外を葬ってからだ」
「そう…なら、目蒲さん、やっつけて下さい」
私はマーティンの手首を掴んで下の階へと走り出す。