からむ宿木
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「お話は聞きますよ、これが出来たら」
「ファ〜ック!そのアホ丸出しのパフェ作りを今すぐやめなさいモンキー!」
「かわいいパフェは女の子の夢なんですよっ…と…あー!倒れちゃった!」
メインデッキのカフェの一角を拝借してパフェ作りに勤しんでいた私だったが、ショートケーキが倒れてしまったので、諦めてカラカルさんの話を聞いてやることに決めた。一度パフェの上にショートケーキを乗せて豪勢に食べてみたかったんだけど、失敗したものは仕方がない。
「やっと顔を上げましたかモンキー!」
目の前で睨みを効かせてくるのはビリー・クレイグ、通称カラカル。その半歩後ろでマーティン・ブルース・ホワイト、通称グリーフマーティンがまごついている。絶対にタワー内にいるとは思っていたが、私一人の時に鉢合わせるとは運がない。
私じゃなくて、彼らがね。
「一応名乗りますけど、私伏龍晴乃です」
「モンキーで十分デース!」
「そう仰ると思ってました。で、どうなさったんですか。ここにいるのなんて味方か敵かなんだからさっさと殺せばいいものを…」
「Huh?自殺志願者ですか?」
「別に?で?どうしたんですか?」
「要求は簡単です…貴女の持つ情報を全て寄越しなさい!」
「櫛灘立会人からもう聞いたでしょ?欲張らないで下さいよ」
「あの変態はダメでした!口を開けば女神が助けてくれる女神が助けてくれると…」
「あの人粛正されたらいいのに」
「What?!」
「こっちの話です。でも…困ったな。こっちは聞きたい事なんて一つしかありませんし…一つだけなら答えましょうか?」
「NO!対等なハズがありません…アイデアルの総取りです!さあ、命が惜しければ…」
「そんなん、リュウウェイ君とリタちゃんに聞けばいいじゃないですか。アレ肝煎りのスパイなんでしょ?」
カラカルさんが鼻白む。ガンガンいこうぜ!
「あー、会員から攻めるってのも手ですよね?捨隈さんは?梟さんは?」
「Hey you…何故それを…」
「賭郎ですから」
嘘である。ここ最近の個人的なリサーチの成果だが、実は誰にも報告していない。最低限の義理でリュウウェイ君とリタちゃんだけ‘話し合った’。
「農耕民族舐めんなよ?」
「No way…では…貴女から聞くしかないようですね!」
「私拷問効きませんよ?一階で適当な黒服を拉致った方がいい…尤も、切間立会人と夜行立会人が許してくれたら、ですけど」
敢えて言おう。唯一の正解は目蒲さんを奪る事だった。でももう無理。密葬課と会敵した以上、今更行っても三つ巴になるだけ。わざとか偶然かは知らないが、二択で私を選んだのが運の尽きだったのだ。唯一こいつらを纏めて刺せる、私を選んだのが。
「さあ、私から質問いいですか?カラカルさんって本名忘れちゃったの?…あ、答えなくていいですよ。ふふ。正直なお答えをありがとう。ね、お礼にいい事教えてあげる。私が貴方のボスなら絶対に貴方とマーティンさんを組ませなかった。愛されてないんだね」
机に頬杖をついて上目遣い。勿論、煽る為である。
「何の事ですかー?さっきから…非常に不愉快です…」
「あっはっは。見下してた猿に足元掬われてやんの。嫌なら見下すのをやめるか…生まれた国に帰るか…ですよ」
「黙れこのっ、猿っ!」
「うわっ?!」
カラカルさんが豪快に机を蹴飛ばしてきたので、私も巻き込まれて吹っ飛ぶ。無茶苦茶痛かったしパフェも一緒に吹っ飛んだ。ふざけんなよ。
「痛ったー…やめてくださいよ…丸腰のレディー相手に…」
「黄色い猿の雌雄なんて興味がありませんが…そこまで言うならいいでしょう…後でゆっくり犯しながら話を聞いて差し上げましょう…。マーティン、私は鞍馬組をkillしに向かいます。アナタはこの女の四肢をへし折ってから来なさい」
「はい…了解です」
勝ち誇った顔で出て行ったカラカルさんだが、私には筒抜けである。私にビビって逃げたのだ。まあ、そうなると思っていた。プライドの高いあの人は、これ以上自分の作戦が崩壊しているのを知ることに耐えられない。実際は全ての情報は私の胸の中だから彼の作戦は順調そのものなのだが、彼がそんな事知る由もない。疑心暗鬼にさせる事が大切。そうすれば最後のマーティンさんとの不和の種も、ちゃーんと受け取って、大事に大事に育ててくれる。だからこそ、カラカルさんはまた二択を外した。残って私と対峙すべきはマーティンさんではなく、カラカルさんであるべきだった。マーティンさんだけがカラカルさん攻略の最後のピースを持っている。ざまあみやがれ。お前の弱さがお前の足元を掬うのだ。あの日夕湖を泣かせる原因を作ったお前だって事、私はちゃんと知っているのだ。
私は出来るだけ困った顔を作って、マーティンさんと対峙する。
「ファ〜ック!そのアホ丸出しのパフェ作りを今すぐやめなさいモンキー!」
「かわいいパフェは女の子の夢なんですよっ…と…あー!倒れちゃった!」
メインデッキのカフェの一角を拝借してパフェ作りに勤しんでいた私だったが、ショートケーキが倒れてしまったので、諦めてカラカルさんの話を聞いてやることに決めた。一度パフェの上にショートケーキを乗せて豪勢に食べてみたかったんだけど、失敗したものは仕方がない。
「やっと顔を上げましたかモンキー!」
目の前で睨みを効かせてくるのはビリー・クレイグ、通称カラカル。その半歩後ろでマーティン・ブルース・ホワイト、通称グリーフマーティンがまごついている。絶対にタワー内にいるとは思っていたが、私一人の時に鉢合わせるとは運がない。
私じゃなくて、彼らがね。
「一応名乗りますけど、私伏龍晴乃です」
「モンキーで十分デース!」
「そう仰ると思ってました。で、どうなさったんですか。ここにいるのなんて味方か敵かなんだからさっさと殺せばいいものを…」
「Huh?自殺志願者ですか?」
「別に?で?どうしたんですか?」
「要求は簡単です…貴女の持つ情報を全て寄越しなさい!」
「櫛灘立会人からもう聞いたでしょ?欲張らないで下さいよ」
「あの変態はダメでした!口を開けば女神が助けてくれる女神が助けてくれると…」
「あの人粛正されたらいいのに」
「What?!」
「こっちの話です。でも…困ったな。こっちは聞きたい事なんて一つしかありませんし…一つだけなら答えましょうか?」
「NO!対等なハズがありません…アイデアルの総取りです!さあ、命が惜しければ…」
「そんなん、リュウウェイ君とリタちゃんに聞けばいいじゃないですか。アレ肝煎りのスパイなんでしょ?」
カラカルさんが鼻白む。ガンガンいこうぜ!
「あー、会員から攻めるってのも手ですよね?捨隈さんは?梟さんは?」
「Hey you…何故それを…」
「賭郎ですから」
嘘である。ここ最近の個人的なリサーチの成果だが、実は誰にも報告していない。最低限の義理でリュウウェイ君とリタちゃんだけ‘話し合った’。
「農耕民族舐めんなよ?」
「No way…では…貴女から聞くしかないようですね!」
「私拷問効きませんよ?一階で適当な黒服を拉致った方がいい…尤も、切間立会人と夜行立会人が許してくれたら、ですけど」
敢えて言おう。唯一の正解は目蒲さんを奪る事だった。でももう無理。密葬課と会敵した以上、今更行っても三つ巴になるだけ。わざとか偶然かは知らないが、二択で私を選んだのが運の尽きだったのだ。唯一こいつらを纏めて刺せる、私を選んだのが。
「さあ、私から質問いいですか?カラカルさんって本名忘れちゃったの?…あ、答えなくていいですよ。ふふ。正直なお答えをありがとう。ね、お礼にいい事教えてあげる。私が貴方のボスなら絶対に貴方とマーティンさんを組ませなかった。愛されてないんだね」
机に頬杖をついて上目遣い。勿論、煽る為である。
「何の事ですかー?さっきから…非常に不愉快です…」
「あっはっは。見下してた猿に足元掬われてやんの。嫌なら見下すのをやめるか…生まれた国に帰るか…ですよ」
「黙れこのっ、猿っ!」
「うわっ?!」
カラカルさんが豪快に机を蹴飛ばしてきたので、私も巻き込まれて吹っ飛ぶ。無茶苦茶痛かったしパフェも一緒に吹っ飛んだ。ふざけんなよ。
「痛ったー…やめてくださいよ…丸腰のレディー相手に…」
「黄色い猿の雌雄なんて興味がありませんが…そこまで言うならいいでしょう…後でゆっくり犯しながら話を聞いて差し上げましょう…。マーティン、私は鞍馬組をkillしに向かいます。アナタはこの女の四肢をへし折ってから来なさい」
「はい…了解です」
勝ち誇った顔で出て行ったカラカルさんだが、私には筒抜けである。私にビビって逃げたのだ。まあ、そうなると思っていた。プライドの高いあの人は、これ以上自分の作戦が崩壊しているのを知ることに耐えられない。実際は全ての情報は私の胸の中だから彼の作戦は順調そのものなのだが、彼がそんな事知る由もない。疑心暗鬼にさせる事が大切。そうすれば最後のマーティンさんとの不和の種も、ちゃーんと受け取って、大事に大事に育ててくれる。だからこそ、カラカルさんはまた二択を外した。残って私と対峙すべきはマーティンさんではなく、カラカルさんであるべきだった。マーティンさんだけがカラカルさん攻略の最後のピースを持っている。ざまあみやがれ。お前の弱さがお前の足元を掬うのだ。あの日夕湖を泣かせる原因を作ったお前だって事、私はちゃんと知っているのだ。
私は出来るだけ困った顔を作って、マーティンさんと対峙する。