アイリス・アポロは野に咲いて
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このドアの向こうで、何が起きているのだろう。気になって気になって、でも覗く勇気はなく、私は諦めと共にマスターのドアを見上げた。背後では、八號の黒服たちがどうすべきかをごそごそと話し合っている。
黒服如きが何をしても無駄だ。あの人は強すぎる。
伏龍さんの横顔を思い出せば、自然と身震いが起きた。
がちゃ、とドアが開いて、目蒲立会人が出てきたのはちょうどそんなタイミング。
「あ」
「邪魔だ」
「す、すみません」
ぶっきらぼうな言葉を受けて竦む私を、引きずられている伏龍さんが笑った。
「目蒲さん、それは可哀想」
「黙れ」
「嫌ですよう」
彼女は「ごめんなさい」と私に笑いかけて、「そう、私、次の現場に行かないと」と続けた。
「だからお願いがあるんです。この番組が全て終わったら、蔵野健一にこの書類、書いてもらって下さい」
「こ、これ、ですか」
「うんこれ。さっき鴉山さんに書いてもらいましたよね?あれです」
「え、でも」
「大丈夫大丈夫。多分ね、オシケンさん、自分がやったって思い込んでるだけですから。真犯人は別にいる。きっと番組が終わる頃には、それが発覚してますよ。だから、本当はこんな、Lファイルなんかに頼らなくてもよかったの。でも、勘違いのせいでこんな真っ黒い所に依頼して、業を深めてしまったのね」
「なら…わざわざ書かせなくても」
「…そんな気もしますが、ほら、世の中何があるか分からないから、一応ね。それに…」
報いを、受けなきゃ。そう彼女は低く、強く言い切った。
「じゃ、すみませんが、お願いします」
「はい…あ、弥鱈立会人には?」
「へ?えーと、帝国タワーにおいでって、きっと楽しいよってお伝えください」
「た、のしい?」
「うん、是非、貴女も来るといいです。色んな人の戦いがみれますよ」
そう言ってウインクを一つこちらに投げ、彼女はそのまま目蒲立会人に引きずられていった。なんだあれ。
黒服如きが何をしても無駄だ。あの人は強すぎる。
伏龍さんの横顔を思い出せば、自然と身震いが起きた。
がちゃ、とドアが開いて、目蒲立会人が出てきたのはちょうどそんなタイミング。
「あ」
「邪魔だ」
「す、すみません」
ぶっきらぼうな言葉を受けて竦む私を、引きずられている伏龍さんが笑った。
「目蒲さん、それは可哀想」
「黙れ」
「嫌ですよう」
彼女は「ごめんなさい」と私に笑いかけて、「そう、私、次の現場に行かないと」と続けた。
「だからお願いがあるんです。この番組が全て終わったら、蔵野健一にこの書類、書いてもらって下さい」
「こ、これ、ですか」
「うんこれ。さっき鴉山さんに書いてもらいましたよね?あれです」
「え、でも」
「大丈夫大丈夫。多分ね、オシケンさん、自分がやったって思い込んでるだけですから。真犯人は別にいる。きっと番組が終わる頃には、それが発覚してますよ。だから、本当はこんな、Lファイルなんかに頼らなくてもよかったの。でも、勘違いのせいでこんな真っ黒い所に依頼して、業を深めてしまったのね」
「なら…わざわざ書かせなくても」
「…そんな気もしますが、ほら、世の中何があるか分からないから、一応ね。それに…」
報いを、受けなきゃ。そう彼女は低く、強く言い切った。
「じゃ、すみませんが、お願いします」
「はい…あ、弥鱈立会人には?」
「へ?えーと、帝国タワーにおいでって、きっと楽しいよってお伝えください」
「た、のしい?」
「うん、是非、貴女も来るといいです。色んな人の戦いがみれますよ」
そう言ってウインクを一つこちらに投げ、彼女はそのまま目蒲立会人に引きずられていった。なんだあれ。