アイリス・アポロは野に咲いて
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「やあ」
フランクに、場違いに、そう声を掛けられて振り向けば、そこにいたのはお屋形様。嘘だろうこのクソ忙しい時に。誰か嘘と言って。そんな願いを知ってか知らずか、お屋形様はいつもの飄々とした佇まいで「そんなに構えないでよ、泉江。大変だろうと思って加勢に来たんだ」と仰った。
「加勢に」
「ああ」
どこまで本気なのやら。お屋形様は相変わらず、意図を読ませてくれない。
「警察とやりあうんだろう?」
「はい」
「じゃあ、私も出るよ」
「いえ、お屋形様の手を煩わせる訳には」
「でも、狡いじゃないか、泉江。君達だけがこの祭りに参加するなんて」
「祭り、ですか」
「そう、祭り。嘘喰いを中心にして、夜行に父さん、警察にSAT、外務卿に立会人が参加するんだろう?滅多にない機会じゃないか。私も混ぜてよ」
「いえ…有り難いお言葉ですが、お屋形様にこの様なことをさせる訳にはいきません。ここは私共にお任せください」
「つれないこと言わないでよ」
「いえ、危険です」
彼はため息をつき、腰に手を当てた。
「やらせてよ、でないと晴乃君に怒られる」
「怒っ…ええ…」
「ホントホント。相手を選べって、泉江からも言っておいてよ」
「はい…」
アイツは一体何を怒ったんだろう。とはいえ、お屋形様がここに来たことを思えば、なんとなく想像がつく。
つまりは、加勢しろと。
ならば、前の言葉はきっと、人任せにするな、かな。
考えているうちに、胸の中を満たしていた重たい何かが引いていくのを感じた。アイツの言葉はいつも正しい。アイツにしか実現できないだけで。
でも、お前の望みなら叶えよう。
「そういうことでしたら」
「うん、やらせてくれないと怒られるからね」
「では、どうしましょう」
「そうだな、警察庁を任せてよ。話をつけてあげる」
「ありがとうございます。では、私は帝国タワーにて水際を」
「そうだね。あ、もちろん晴乃君も召喚しないとね。タワー内に置いとけばいいか」
「…何の為に?」
「嫌がらせ」
「んん…はい」
フランクに、場違いに、そう声を掛けられて振り向けば、そこにいたのはお屋形様。嘘だろうこのクソ忙しい時に。誰か嘘と言って。そんな願いを知ってか知らずか、お屋形様はいつもの飄々とした佇まいで「そんなに構えないでよ、泉江。大変だろうと思って加勢に来たんだ」と仰った。
「加勢に」
「ああ」
どこまで本気なのやら。お屋形様は相変わらず、意図を読ませてくれない。
「警察とやりあうんだろう?」
「はい」
「じゃあ、私も出るよ」
「いえ、お屋形様の手を煩わせる訳には」
「でも、狡いじゃないか、泉江。君達だけがこの祭りに参加するなんて」
「祭り、ですか」
「そう、祭り。嘘喰いを中心にして、夜行に父さん、警察にSAT、外務卿に立会人が参加するんだろう?滅多にない機会じゃないか。私も混ぜてよ」
「いえ…有り難いお言葉ですが、お屋形様にこの様なことをさせる訳にはいきません。ここは私共にお任せください」
「つれないこと言わないでよ」
「いえ、危険です」
彼はため息をつき、腰に手を当てた。
「やらせてよ、でないと晴乃君に怒られる」
「怒っ…ええ…」
「ホントホント。相手を選べって、泉江からも言っておいてよ」
「はい…」
アイツは一体何を怒ったんだろう。とはいえ、お屋形様がここに来たことを思えば、なんとなく想像がつく。
つまりは、加勢しろと。
ならば、前の言葉はきっと、人任せにするな、かな。
考えているうちに、胸の中を満たしていた重たい何かが引いていくのを感じた。アイツの言葉はいつも正しい。アイツにしか実現できないだけで。
でも、お前の望みなら叶えよう。
「そういうことでしたら」
「うん、やらせてくれないと怒られるからね」
「では、どうしましょう」
「そうだな、警察庁を任せてよ。話をつけてあげる」
「ありがとうございます。では、私は帝国タワーにて水際を」
「そうだね。あ、もちろん晴乃君も召喚しないとね。タワー内に置いとけばいいか」
「…何の為に?」
「嫌がらせ」
「んん…はい」