水仙の闘争
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「弥鱈君とデートなんて何年ぶりだろうねえ」
楽しそうな伏龍。コイツが今賭郎勝負の真っ最中だなんて、誰が想像するだろう。昔からこうやって、トラブルの真っ只中にありながら麗らかに笑う、変なヤツなのだ。
まあでも、いいだろう。今回は伏龍曰く、「遊んで帰れば決着がついている」んだから。
お互いの仕事を入れ替えて1日過ごし、定時である17時に立会人たちによる信任投票。というのが今回の勝負だ。故に彼女は今束の間の休息を得て、夜行立会人はせっせと立会人達に珈琲を振舞っている。賭郎にとって今日は悪夢のような1日になる筈だ。彼女にそれについてご意見を伺えば、「ま、放置して助長させた自分たちが悪いよね」とすげない答え。
「私、怒ってるんだから。立会人さん達が一言'修行が必要'って教えてたら私に果たし状なんて送られてこなかったはずなのにさ。立会人さんたちの問題を立会人さんたちで解決してくれなかったから、こんな、軟禁されてるだけの部外者まで巻き込む事態になったんだよ?」
「言えねーよ、アンタ、相手はパーフェクト死神だぜ?」
「しーりーまーせーんー!完璧だろうが何だろうが不味いものは不味いでしよ!」
「流石、お屋形様に喧嘩売る女は言うことが違うねぇ~」
「今日パーフェクト死神の喧嘩買う女にランクアップしたしね」
「はぁ~」
「何そのため息は」
「アンタこんなに考え無しだったか?」
「うんにゃ、この時期は気が立つんだよ」
「初耳だな」
「ホラ、誰かさんに置き去りにされたのを思い出すからね」
けけけ、と意地の悪い笑みを浮かべて、彼女は歩き出す。三歩だけ大股で歩けばすぐに追いつける、昔と同じスピード。小気味のいい足音にのそのそした足音が重なる、懐かしいリズム。
「桜にはまだ早いかな」
「梅でも見に行くか」
目を見合わせて頷き合えば、四六時中一緒にいた頃が蘇る様だった。
楽しそうな伏龍。コイツが今賭郎勝負の真っ最中だなんて、誰が想像するだろう。昔からこうやって、トラブルの真っ只中にありながら麗らかに笑う、変なヤツなのだ。
まあでも、いいだろう。今回は伏龍曰く、「遊んで帰れば決着がついている」んだから。
お互いの仕事を入れ替えて1日過ごし、定時である17時に立会人たちによる信任投票。というのが今回の勝負だ。故に彼女は今束の間の休息を得て、夜行立会人はせっせと立会人達に珈琲を振舞っている。賭郎にとって今日は悪夢のような1日になる筈だ。彼女にそれについてご意見を伺えば、「ま、放置して助長させた自分たちが悪いよね」とすげない答え。
「私、怒ってるんだから。立会人さん達が一言'修行が必要'って教えてたら私に果たし状なんて送られてこなかったはずなのにさ。立会人さんたちの問題を立会人さんたちで解決してくれなかったから、こんな、軟禁されてるだけの部外者まで巻き込む事態になったんだよ?」
「言えねーよ、アンタ、相手はパーフェクト死神だぜ?」
「しーりーまーせーんー!完璧だろうが何だろうが不味いものは不味いでしよ!」
「流石、お屋形様に喧嘩売る女は言うことが違うねぇ~」
「今日パーフェクト死神の喧嘩買う女にランクアップしたしね」
「はぁ~」
「何そのため息は」
「アンタこんなに考え無しだったか?」
「うんにゃ、この時期は気が立つんだよ」
「初耳だな」
「ホラ、誰かさんに置き去りにされたのを思い出すからね」
けけけ、と意地の悪い笑みを浮かべて、彼女は歩き出す。三歩だけ大股で歩けばすぐに追いつける、昔と同じスピード。小気味のいい足音にのそのそした足音が重なる、懐かしいリズム。
「桜にはまだ早いかな」
「梅でも見に行くか」
目を見合わせて頷き合えば、四六時中一緒にいた頃が蘇る様だった。