ミスミソウの駆け引き
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「今日はチビ助を潰したるでの」
と、門倉さんが笑って言う。
「晴乃、今日は良ければ私の車で送って行こうか?」
と、夕湖が誘ってくれる。
「おい伏龍、今日は忘れず酌をしに来いよ!」
と、ヰ近さんが肩を叩いてくる。
みんな、何を馬鹿なことを。
「そもそも私は事務だし、厳密に言えば賭郎に軟禁されているだけのただの教員なんですよねえ」
一体皆さん何を勘違いしてるんでしょうね、と首を傾げれば、滝さんが「ほんとにな」と笑う。そう、賭郎幹部の忘年会に事務が行けるはずがないのだ。
「まあ、堅苦しい会だ。皆気が乗らねえから、勘違いして伏龍が乱入したら面白えとか思ってんだろ」
「なんですかそれ、酷いなあ」
「そんだけ暇なんだあの会。許してやれ」
「いやあ、怒ってるわけじゃないですよ。そりゃ、流石にそれはないだろとは思ってますが」
まあなあ、と滝さんは肩をすくめて自分の仕事に戻ってしまう。私もため息を一つついて、ボールペンを握る。立会人さんが全員いなくなってしまうまであとちょっと。それまでに今日までの仕事を終わらせなければ。
とかなんとか思ってたら、事務室に乱入者。
「晴乃君晴乃君、忘年会行かない?」
「は?え、お屋形様?何を仰ってるのかしら?」
「いや、私気付いたんだよね。君がいる方が盛り上がるかもしれないって」
「多分それ気のせいですね」
「いやいや、私が思うんだから間違いないよ」
「いやいや、人間ですもの。間違ったり勘違ったりの連続です。思いつきで行動するのはやめましょ」
「そう言わず」
「というか、嫌ですよさすがに。出席者の顔触れ見たら私なんか不釣り合いって分かるじゃないですか」
「そうかな?」
「そうですよ」
「どうしても嫌?」
「どうしても嫌です」
「そう」
お屋形様は腕組みをすると、わざとらしくため息をついた。
「じゃあ、目蒲は粛正ね」
「飲み会不参加で?!分かりました行きます行きます行きますよ!ちょっと待っててくださいすぐに着替えますー!」
私は事務室を飛び出す。納得はいかないけど、とんでもないところで目蒲さんの命がかかってしまったから仕方がない。
みんなどんな顔をするのやら。私は走りながらキリキリする胃を押さえた。
と、門倉さんが笑って言う。
「晴乃、今日は良ければ私の車で送って行こうか?」
と、夕湖が誘ってくれる。
「おい伏龍、今日は忘れず酌をしに来いよ!」
と、ヰ近さんが肩を叩いてくる。
みんな、何を馬鹿なことを。
「そもそも私は事務だし、厳密に言えば賭郎に軟禁されているだけのただの教員なんですよねえ」
一体皆さん何を勘違いしてるんでしょうね、と首を傾げれば、滝さんが「ほんとにな」と笑う。そう、賭郎幹部の忘年会に事務が行けるはずがないのだ。
「まあ、堅苦しい会だ。皆気が乗らねえから、勘違いして伏龍が乱入したら面白えとか思ってんだろ」
「なんですかそれ、酷いなあ」
「そんだけ暇なんだあの会。許してやれ」
「いやあ、怒ってるわけじゃないですよ。そりゃ、流石にそれはないだろとは思ってますが」
まあなあ、と滝さんは肩をすくめて自分の仕事に戻ってしまう。私もため息を一つついて、ボールペンを握る。立会人さんが全員いなくなってしまうまであとちょっと。それまでに今日までの仕事を終わらせなければ。
とかなんとか思ってたら、事務室に乱入者。
「晴乃君晴乃君、忘年会行かない?」
「は?え、お屋形様?何を仰ってるのかしら?」
「いや、私気付いたんだよね。君がいる方が盛り上がるかもしれないって」
「多分それ気のせいですね」
「いやいや、私が思うんだから間違いないよ」
「いやいや、人間ですもの。間違ったり勘違ったりの連続です。思いつきで行動するのはやめましょ」
「そう言わず」
「というか、嫌ですよさすがに。出席者の顔触れ見たら私なんか不釣り合いって分かるじゃないですか」
「そうかな?」
「そうですよ」
「どうしても嫌?」
「どうしても嫌です」
「そう」
お屋形様は腕組みをすると、わざとらしくため息をついた。
「じゃあ、目蒲は粛正ね」
「飲み会不参加で?!分かりました行きます行きます行きますよ!ちょっと待っててくださいすぐに着替えますー!」
私は事務室を飛び出す。納得はいかないけど、とんでもないところで目蒲さんの命がかかってしまったから仕方がない。
みんなどんな顔をするのやら。私は走りながらキリキリする胃を押さえた。