霽れとその先の恋について
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『イェア!』
『イェア!』
『イェア!』
『配信待ちじゃないんだから』
『おつあご〜』
『おいこら』
『おつあごってなんだ?』
『とあるVTuberの配信待ちの時に使う言葉。ファウストは気にしなくて大丈夫です』
『ファウストくんLINE入れられたんだね』
『あきらにやってもらった』
その日の夜。
さっそく作られた「イケメンと愉快な仲間たち」のグループチャットでは、現在進行形で会話が進んでいる。
「グルラ作ろー」と言った美穂に「なんだそれ?」とファウストが返し、「グループLINEですよ」と言ったら「LINEってなんだ」と返され。わかったのは、ファウストのスマホにはLINEが入っていないということだった。
日本に来てから買い与えられたというそれの中には、なんとノーマルなアプリの他には「ねこあつめ」しか入れられていないという事態で。ほぼねこあつめ専用ゲーム機となっていたそれに、私がその場でLINEをインストールしたのだ。
『よかったよかった』
『ファウストくん打ち込み無理しなくていいからね。ボイスメッセージでもいいよ』
『大丈夫だ』
『なら話に入るよ』
『まず当日なんの耳つけるかだよね』
『これとかどうよ』
『あーかわいい』
『うち制服の色淡いしこれが合うと思う』
『それは僕もつけるのか』
『つけるよ』
『ディズニーはこれつけないと入れないからね』
『嘘教えんのやめろやwww』
『うそなのか』
『嘘だよwww』
『お金どんくらい持ってく?』
『二万は確実』
『持ち込み禁止なのきついよね』
『夢の国だから仕方ない』
『ファウストくんどんくらい持ってく?』
『まだ日本のお土産の相場がわからないから悩んでる』
『あーそっか』
『ディズニーはとにかく高いから多めに持ってくといいですよ。ご飯も飲み物も全部パーク内で買わなきゃダメなので』
『そうなのか』
『ファウストくんディズニー行ったことない?ドイツで』
『ドイツにディズニーリゾートはない』
『ないんだ』
『大きな遊園地ならあるけど、僕は田舎にいたからそこにも行ったことはない』
『完全に遊園地初めて?』
『初めて』
『滾る』
『こら』
『ならいっぱい遊ばなきゃね』
『年パス勢だから本気出すわ』
『頼もしくて笑う』
『ファウストは気になる乗り物とかありますか?』
『乗り物ではないと思うんだが』
猫のアイコンのファウストから写真が送られてきた。いっせいに既読がつく。
『ジェラトーニ』
『ジェラトーニだ』
『気になる?』
『これはパークにいるのか?』
『グリーディングはないよね確か』
『でもショーには出るしぬいも売ってるよ』
『ぬい?』
『ぬいぐるみのことです』
『会えはするのか』
『会えますよ』
『ならいい』
『ファウストくんもしかしなくてもめっちゃ猫好きだよね』
『仲間ができてよかったね晶』
『とてもうれしいです』
『晶、やばいくらい猫好きだもんね』
『やばくはないです』
『当日のご飯って食べるところもう決まってるよね?』
『そこで食べながら解説かなんか聞くらしいですね』
『じゃあその他食べ歩き系かな買うとしたら』
『ポップコーンとかね』
『ファウストくんはバケット買うといいよ』
『今調べた。買う』
『モンスターズインクだと予想』
『いや、家の形のやつ』
『かわいかった』
『思った以上に可愛かった』
『そういえばお客様の中にティックトッカーはいらっしゃいますか』
『我 陰キャぞ』
『我も』
『私もTikTokはやってない』
『やってるけど今回は撮らん』
『なんだそれ』
『動画投稿アプリです。ディズニーではだいたい踊ってます』
『絶対入れない』
『ストーリーの撮影は許可してほしい』
『陰キャだからインスタとかわからん』
『陰スタグラム』
『草』
『Instagramは僕はやってない』
『でもファウストくんTwitterはアカウントあるでしょ多分 ROM専の垢』
『アカウントはある。ROM専ってなに』
『閲覧専用でツイートをしないアカウントのことです』
『じゃあ僕のはROM専だな』
『ほらな』
『記念写真は撮ろうね』
『それは撮る』
『僕もうつるのかそれ』
『ど真ん中に立たせる』
『容赦なくて笑う』
『写真苦手そうなのにwww』
『得意ではない』
『ほらwww』
『私も映るんで撮りましょ』
『真木女神晶』
『やさしい』
『当日制服だよね?』
『そうですね』
『制服ディズニー最高 学校はよくわかってる』
『スケジュール見た感じ緩めだし最高よね』
『晴れるかな』
『予報的に晴れ』
『最高』
『集合何時だっけ』
『朝五時半』
『早すぎワロタ』
『そうか?普段からその時間に起きてるけど』
『ファウストくん健康的だな』
『見習いたい』
『うちのおじいちゃんと同じ起床時間』
『ファウストくんおじいちゃん説』
『祖母と同じ時間に起きてたから』
『おばあちゃんの方だった』
『いい孫』
『かわいい』
『てかそろそろ日付変わるね』
『だから眠かったのか』
『ファウストくん普段何時に寝てるの?』
『21時』
『同い年とは思えない健康的な生活』
『私これからイベランするのに……』
『オタク寝ろ』
『明日も学校あるんやでオタク』
『じゃあ僕は寝る。おやすみ』
『おやすみ』
『おやすみー!』
ピコン、とスマホが鳴る。
見てみるとファウストとの個人チャットにメッセージがきていた。
『僕の文、おかしいところはなかったか?』
『なかったですよ。完璧でした』
『ならよかった。きみも早く寝るようにな。おやすみ』
『おやすみなさい』
それでスマホは静かになった。
「ファウスト、女子の中にいても何も違和感ないな……」
これが美形のなせる技なのだろうか。
私はスマホをケーブルに繋ぎ、布団を被った。
『イェア!』
『イェア!』
『配信待ちじゃないんだから』
『おつあご〜』
『おいこら』
『おつあごってなんだ?』
『とあるVTuberの配信待ちの時に使う言葉。ファウストは気にしなくて大丈夫です』
『ファウストくんLINE入れられたんだね』
『あきらにやってもらった』
その日の夜。
さっそく作られた「イケメンと愉快な仲間たち」のグループチャットでは、現在進行形で会話が進んでいる。
「グルラ作ろー」と言った美穂に「なんだそれ?」とファウストが返し、「グループLINEですよ」と言ったら「LINEってなんだ」と返され。わかったのは、ファウストのスマホにはLINEが入っていないということだった。
日本に来てから買い与えられたというそれの中には、なんとノーマルなアプリの他には「ねこあつめ」しか入れられていないという事態で。ほぼねこあつめ専用ゲーム機となっていたそれに、私がその場でLINEをインストールしたのだ。
『よかったよかった』
『ファウストくん打ち込み無理しなくていいからね。ボイスメッセージでもいいよ』
『大丈夫だ』
『なら話に入るよ』
『まず当日なんの耳つけるかだよね』
『これとかどうよ』
『あーかわいい』
『うち制服の色淡いしこれが合うと思う』
『それは僕もつけるのか』
『つけるよ』
『ディズニーはこれつけないと入れないからね』
『嘘教えんのやめろやwww』
『うそなのか』
『嘘だよwww』
『お金どんくらい持ってく?』
『二万は確実』
『持ち込み禁止なのきついよね』
『夢の国だから仕方ない』
『ファウストくんどんくらい持ってく?』
『まだ日本のお土産の相場がわからないから悩んでる』
『あーそっか』
『ディズニーはとにかく高いから多めに持ってくといいですよ。ご飯も飲み物も全部パーク内で買わなきゃダメなので』
『そうなのか』
『ファウストくんディズニー行ったことない?ドイツで』
『ドイツにディズニーリゾートはない』
『ないんだ』
『大きな遊園地ならあるけど、僕は田舎にいたからそこにも行ったことはない』
『完全に遊園地初めて?』
『初めて』
『滾る』
『こら』
『ならいっぱい遊ばなきゃね』
『年パス勢だから本気出すわ』
『頼もしくて笑う』
『ファウストは気になる乗り物とかありますか?』
『乗り物ではないと思うんだが』
猫のアイコンのファウストから写真が送られてきた。いっせいに既読がつく。
『ジェラトーニ』
『ジェラトーニだ』
『気になる?』
『これはパークにいるのか?』
『グリーディングはないよね確か』
『でもショーには出るしぬいも売ってるよ』
『ぬい?』
『ぬいぐるみのことです』
『会えはするのか』
『会えますよ』
『ならいい』
『ファウストくんもしかしなくてもめっちゃ猫好きだよね』
『仲間ができてよかったね晶』
『とてもうれしいです』
『晶、やばいくらい猫好きだもんね』
『やばくはないです』
『当日のご飯って食べるところもう決まってるよね?』
『そこで食べながら解説かなんか聞くらしいですね』
『じゃあその他食べ歩き系かな買うとしたら』
『ポップコーンとかね』
『ファウストくんはバケット買うといいよ』
『今調べた。買う』
『モンスターズインクだと予想』
『いや、家の形のやつ』
『かわいかった』
『思った以上に可愛かった』
『そういえばお客様の中にティックトッカーはいらっしゃいますか』
『我 陰キャぞ』
『我も』
『私もTikTokはやってない』
『やってるけど今回は撮らん』
『なんだそれ』
『動画投稿アプリです。ディズニーではだいたい踊ってます』
『絶対入れない』
『ストーリーの撮影は許可してほしい』
『陰キャだからインスタとかわからん』
『陰スタグラム』
『草』
『Instagramは僕はやってない』
『でもファウストくんTwitterはアカウントあるでしょ多分 ROM専の垢』
『アカウントはある。ROM専ってなに』
『閲覧専用でツイートをしないアカウントのことです』
『じゃあ僕のはROM専だな』
『ほらな』
『記念写真は撮ろうね』
『それは撮る』
『僕もうつるのかそれ』
『ど真ん中に立たせる』
『容赦なくて笑う』
『写真苦手そうなのにwww』
『得意ではない』
『ほらwww』
『私も映るんで撮りましょ』
『真木女神晶』
『やさしい』
『当日制服だよね?』
『そうですね』
『制服ディズニー最高 学校はよくわかってる』
『スケジュール見た感じ緩めだし最高よね』
『晴れるかな』
『予報的に晴れ』
『最高』
『集合何時だっけ』
『朝五時半』
『早すぎワロタ』
『そうか?普段からその時間に起きてるけど』
『ファウストくん健康的だな』
『見習いたい』
『うちのおじいちゃんと同じ起床時間』
『ファウストくんおじいちゃん説』
『祖母と同じ時間に起きてたから』
『おばあちゃんの方だった』
『いい孫』
『かわいい』
『てかそろそろ日付変わるね』
『だから眠かったのか』
『ファウストくん普段何時に寝てるの?』
『21時』
『同い年とは思えない健康的な生活』
『私これからイベランするのに……』
『オタク寝ろ』
『明日も学校あるんやでオタク』
『じゃあ僕は寝る。おやすみ』
『おやすみ』
『おやすみー!』
ピコン、とスマホが鳴る。
見てみるとファウストとの個人チャットにメッセージがきていた。
『僕の文、おかしいところはなかったか?』
『なかったですよ。完璧でした』
『ならよかった。きみも早く寝るようにな。おやすみ』
『おやすみなさい』
それでスマホは静かになった。
「ファウスト、女子の中にいても何も違和感ないな……」
これが美形のなせる技なのだろうか。
私はスマホをケーブルに繋ぎ、布団を被った。
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