ふたりで恋する
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今日は初めての彼のお宅訪問なので緊張していた。
とは言っても、彼が住むのはあのアイドリッシュセブンが共同生活している寮なのだが。
【もう着きます】
と連絡を入れてから、程なくして玄関前に着いた。
ピンポーン
チャイムを鳴らすと途端にドタバタと大きな音が聞こえて、何事かと思う。
しかしすぐに扉が開いて、そこには私の彼である壮五くんがいた。
「なまえ、いらっしゃい。どうぞ入って。」
『お邪魔します。大きな音がしたけど大丈夫…?』
「あぁ、実は朝からみんなソワソワしていて。君が来るのを今か今かと待ちわびていたからビックリしたみたい。」
なんてことだ。
ますます緊張してきたな…。
リビングに通されると、いつもテレビでよく目にしているアイドリッシュセブンそのものの彼らがそこにはいた。
「「「いらっしゃいませー!」」」
「ようこそおいでくださいました!」
「会えて嬉しいです!今日はゆっくりしていってくださいね!」
「うおー!なんか緊張するなー」
「おいおい、始めっからそんなテンションでいったら彼女が引いちゃうでしょうよ」
「そうですよ。特に七瀬さんと六弥さん、少し落ち着いてください。」
『あはは、みなさんお会いできて光栄です。初めまして、みょうじなまえと申します。』
「あー、いいってそんな畏まらなくて!普通に寛いでってくれよな!」
『ありがとうございます、和泉さん。いつも楽しく番組拝見させてもらってます。』
「おっ、そうか。ありがとな!和泉だと一織もいるし、三月でいいって!」
そう言って人好きのする笑顔を振り撒いてくれる三月さんは、本当にテレビで見ているまんま頼れるお兄さんって感じだ。
「三月ずるーい。なまえさん、七瀬陸です!よろしくお願いします!」
「なんだよリク、いきなり名前呼びか?」
「あっ!いつも壮五さんが名前で呼んでるからつい…」
『構いませんよ。お好きなように呼んでください。』
「やった!じゃあやっぱりなまえさんで!俺のことも名前で呼んでください!」
「お兄さんも、なまえちゃんって呼ばせてもらおうかな。もちろん俺のことも名前で呼んでもらっていいぜ」
リーダーの大和さんとセンターの陸くんも、いつもアイドリッシュセブンを引っ張ってくれる存在だと聞いている。
「ハイ、ガール!初めまして、六弥ナギと申します。私のこともぜひ名前で呼んでいただけると嬉しいです!」
「六弥さん、距離が近すぎますよ。みょうじさん、私は上の名前で呼ばせていただきますが、兄さんの言う通り私のことも下の名前で呼んでください。」
ナギくんはさすが王子様。所作が綺麗だ。
それを言ったら一織くんも高校生とは思えないほど落ち着いていて、しっかりした印象だな。
「やっほーなまえさん。俺はもうとっくに名前呼びになってるもんね」
『ふふ、そうだね環くん』
環くんとはMEZZO"のラジオで一緒に仕事をさせてもらっているので既に見知った顔だ。
彼のゆるさにはなんだか和んでしまうな。
しかし私と環くんが談笑していると他のメンバーがこそこそと何か話しているのが気になった。
「おい壮五、あそこの二人は大丈夫なんだよな?」
「MEZZO"で愛憎劇とかならないか?」
「いや、大丈夫だと思いますけど…。」
「それにしても随分懐いている印象ですね。」
「環もなまえさんのこと好きなんだもんね…」
「恋とは時に男を狂わすものです。」
「環くんはいつもあんな感じなので…!」
みんなで何を話していたのかは気になるが、輪から抜け出た壮五くんに促されるようにそっと背中に手がまわされる。
「じゃあ顔合わせも済んだことだし、部屋に行こうか」
「「「えーーー!」」」
「なんでだよ!みんなでリビングにいればいいじゃん!」
「もう行っちゃうんですか?」
「私ももっとお話したいです!」
「こらこら、お前さん達は空気を読みなさい」
「そうだぞ、二人は外でデートとかはあんまり出来ないからこうして寮に来てもらったんだから!」
「ごめんね、みんな。」
そのまま背中を押されるようにして廊下に出てきた。
彼の部屋であろうドアが開かれると中に招かれ、リビングでの会話は私達には届かなかった。
「そーちゃん、笑ってたのに怖かった」
「ソウのあんな顔は初めて見たなー」
その後、決して邪魔してはいけないとメンバーの中で共通の認識ができたとか。
To be continued.
2023/2/6
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