CH1

「わっ?」
風に煽られたシーツが顔に張り付き、思わず声を上げる。
視界を塞ぐシーツに昨夜の熱が思い出され、一瞬にして全身が沸騰した。
と、くつくつ喉を鳴らす声が聞こえて振り返れば、腕を組んで楽しげに此方を見ている男の姿。
「…っ!」
反射的にハンマーを投げつけた自分は間違っていない…多分。


初出・2019年6月4日
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