オリジナル・原作沿い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
雲ひとつない星月夜、三日月をバックに白い怪盗はビルの屋上を飛び回り、颯爽と今宵の獲物を盗みに、博物館に忍び込む。
狙いはインド最大のサファイア……〝ブルーバースデー〟……キッド専任捜査官の中森銀三が、今宵もキッドを捕まえる為、あの手この手で策を立て、捕まえようと試みる。今回はブルーバースデーのチェーンに超小型高感度センサーが着いており、盗まれても追跡を続け、いずれ怪盗のアジトに辿り着くようになっている。
今回もまたいつものように怪盗に宝石を盗まれてしまったが、作戦通り。作戦が上手くいった中森はそのまま追跡を続けるよう、大声で部下に指示を出していた。
キ「MISSION Completeだ!サンキュー玲於!今回もお前がハッキングしてくれたおかげで、難なくクリア出来たぜ」
玲「どういたしまして…今回も上手くいって良かった…!」
ビルの屋上で1人佇むキッドは、盗んできた青い宝石を眺めながら、虚空へ話しかける。彼の目的であった、ブルーバースデーは己の手の中に……今回玲於は寺井から貰った専用PCから、警察の持つ電子機器にハッキングをかけた。またそれだけでなく、警察に簡易的に変装、盗聴器を仕掛け、話を盗聴し、得た情報を元に、宝石を盗む算段を企てる。
見事彼らの作戦は上手く行き、宝石を盗み出した。そしてその結果を快斗の自宅にある隠し部屋から、サポートしていた玲於に報告していたのだ。
玲「ブルーバースデーのチェーンには、超小型高感度センサーが取り付けてある。簡単に外すことは出来ないそうだから、ブルーバースデーは頃合いを見て返した方が良さそうだね」
キ「そうだな……いっけね!もうこんな時間か…早く戻らねーと青子の誕生パーティーが終わっちまう…」
玲「もうこんな時間か……ふぅ……」
キ「緊張してんのか?らしくないぜ玲於」
玲「当たり前だろ〜……だって今日は大切な日なんだから……」
キ「まぁそうだな〜……でもこの怪盗キッド様がサポートしたんだぜ!大舟に乗ったつもりでいけよ…!」
玲「うん……君が親友で本当に良かった……!ありがとう……」
キ「…その言葉を言うのはまだ早いぜ。俺の今夜の仕事は2つ……1つはブルーバースデーを盗むこと。もう1つはお前の依頼……鳶っきりのマジックショーをやって忘れられない夜にしたい……。2つ目の依頼はまだ完了していない」
キッドは自身のシルクハットを被り直した。まだ彼への依頼は完了していない……報酬を頂くのはまだ早いのだ。
キ「それまで残しとけよ!……おっとそろそろ本当に帰らないとまずいな」
玲「了解!じゃ、僕は先に準備してるから!一旦切るね。」
「おう!」
プツッと音と共に通信は切断される。玲於は安心してイヤホンを外す。そして快斗が帰ってきた頃に、青子の誕生パーティーに参加できるよう準備を整えておこうと、早速自分も支度し始めた。だから、快斗が不穏な人物に襲撃されているなど夢にも思わなかった……。
──────────────────────
青「フーッ」
青子がケーキに刺さっているロウソクの火を消す。それと憐達が同時にクラッカーを鳴らした。
貴「誕生日おめでとう青子!」
恵「おめでとうー青子♡」
「「「「「おめでとうー!!」」」」」
青「ありがとう〜みんな!」
憐の声を初めとして、次々に青子を祝う声があげられる。多くの人物に祝われた青子は、満面の笑みでお礼を言った。
恵「で、旦那はどこよ?」
青「だ、旦那?」
「決まってるじゃない〜!」
「「快斗くん/玲於くんのことよ〜♡」」
恵子達の茶化す声と共に上がった青子の旦那候補の男達。友人達から上がった名前は、2人の人物を指していた。互いに口にした途端、予想外だったのか、互いに顔を見合わす。そして、直ぐに言い合いになる事態になったのだ。
「玲於くんも分かるけど、青子の旦那は快斗くんでしょ!いっつも夫婦喧嘩してるじゃない!」
「何言ってるのよ!玲於くんこそ青子の旦那でしょ!誰にでも分け隔てなく優しい玲於くんが、青子にはより対応が優しくなるのよ!絶対玲於くんだって!」
「絶対快斗くんだって!」
「玲於くん!!」
「「もう〜!!」」
恵「ちょっとアンタ達、落ち着きなさいよ」
ヒートアップしていた言い合いを恵子が止める。互いにゼーハーゼーハー息を吐いて、自身の心を落ち着かせる友人達。
「じゃあ恵子はどっちだと思うのよ!」
「憐ちゃんはどっちだと思う?!」
友人達は自分達だけでは拉致があかないと感じ、第三者に意見を求めるようにした。
貴「う〜ん……身内贔屓じゃないんだけどさ、正直玲於の方がオススメかな。だって姉の私から見ても、あの子は紳士で優しくて色んな人にモテると思うし……」
青「ちょっと憐、何言ってるの!」
真っ赤な顔で青子が憐に詰め寄る。
貴「でもね……快斗は困ってたら助けてくれるし、人を喜ばすことが凄く好きだから、きっと一緒に居たら幸せになれると思うよ……」
青「!!」
恵「……」
「「「……」」」
憐の発言により周りが一気に静かになる。友人達が揃って黙った為、何か失言をしてしまったと慌てている憐。しかし、それは違う……彼女達は黒羽快斗のことを語る憐の表情があまりにも穏やかに笑うものだから……その純粋な想いに、思わず声が出せなかったのだ。
恵(ほんと昔から変わらないわね……青子の想いに気づいて遠慮していた憐だけど、学校が離れても快斗くんしか見ていないのね……)
恵「なんか安心したわ。憐って変わらないのね」
貴「えっ??変わらないって……??」
恵「良い意味よ!快斗くんLoveな所がね♡」
貴「はぁっ?!ちょっと何言ってんのよ!!どうしてそうなるわけ!!違うったら……!」
恵「ハイハイー分かったわよ!……照れ屋な憐ちゃん♡」
貴「恵子ーーーーー!!!」
今度は憐と恵子のじゃれ合いが始まる。憐は紅葉のように顔を赤くさせて訂正しているが、昔から彼女らの傍で関係を見守ってきた恵子にはお見通し……少なくとも憐と青子の想い人が同じであることを恵子は分かっていた。
2人とも大切な友達だから……どちらを応援しようか悩んでいた。しかし、恵子が悩んでいる間に憐は一人違う高校に行くことを決意してしまう。そして段々と道が別れ、離れてしまったのだ。青子から話は聞いていても、又聞きのようなもので自分が直接会えている訳では無い。
何故あの時もっと声をかけられなかったのか。恵子は密かに後悔していた。中学生は色々な物事に敏感になり多感な時期。幼少時よりも更に人間関係が増えて、色んなことに影響をうける時期。
性別関係なく交流していたのが、同性同士の友人と一緒にいるのが当たり前のような時期である。そんな時期でも昔と変わらず、当たり前のように一緒に居た幼馴染4人組も交流関係が広まったことで、他者は2人の関係を揶揄い始める。
ちょっとした事が発端で青子と快斗が喧嘩をし始める。それに気づいた周りがまた夫婦喧嘩が始まったとからかい始める。青子と快斗に注目していて気づかない人間が殆どだが、恵子はそのからかいが始まる度に、憐や玲於が少し悲しそうな表情をしていたことを知っていた。
恵子には幼馴染達の快斗と玲於の気持ちまでは明確に分かっている訳じゃない。悲しげな表情を見た時から玲於は恐らく青子の事が好きなんだと分かった程度である。問題は快斗の方だが……
快『見てろよ〜憐!!スリー……、ツー
……、ワン……!さて、今俺が手に持っているカード……このカードは最初にお前が引いたカードだろ?』
貴『わぁ!……私が引いたクラブのA!何で私が引いたカードが、クラブのAだって分かったの?』
快『何でって……そりゃあ俺が天才手品師だからな!』
貴『ふふ!何それ〜!じゃあ今度は違うカードにするから、今度も当ててみてよ!』
快『おっ!別にいいぜー!どのカードにしても当ててやるよ!……言っとくけどなー、俺にはお前のことなんか全てお見通しだからな!』
貴『何よもうー……絶対そんな事ないもんねー!いくら幼馴染でも全部は分かるわけなんかないんだから!』
中学生だった時……授業後のちょっとした休み時間に行われていた黒羽快斗の小さなマジックショー。調子の良い彼なら、クラス中を巻き込んで、行いそうなものだが、意外とそうでも無い。
彼は新しいマジックを人に見せる際、最初の相手は憐にすると決めていた。理由としては単純で、彼女の喜ぶ姿が見たいから。披露する場所は問わず、彼がひとたび指を鳴らせばそこが彼の立つ舞台になる。新しいマジックが出来るようになる度に真っ先に憐に見せていた快斗。それを楽しそうに見ていた憐。一通り楽しんだ後に憐は、「このマジックって青子や玲於も知ってるの?……知らないの?!なら青子や玲於にも見てもらおうよ!きっと喜んでくれるよ…!」と言い出して、離れた席に座っている青子と玲於の元に快斗を連れていく。こんな光景が中学の時、度々クラスメイト達に見られていたのだ。
恵(あの時から快斗くんは青子にも憐にもちょっかいかけていたけど、他の女子や青子にはスカート捲りやセクハラ紛いなことをしていたのに、憐だけにはやっていなかったし、憐が困ってるとすぐ助けてたのよね……。
やっぱり快斗くんの好きな人って……)
青「もう憐ったら落ち着いてよ〜」
貴「青子……!違うからね、私は青子のことを応援してるんだから!」
恵子は、快斗の想い人が憐なのではないかと思いながら、彼女達のやり取りを眺めた。
狙いはインド最大のサファイア……〝ブルーバースデー〟……キッド専任捜査官の中森銀三が、今宵もキッドを捕まえる為、あの手この手で策を立て、捕まえようと試みる。今回はブルーバースデーのチェーンに超小型高感度センサーが着いており、盗まれても追跡を続け、いずれ怪盗のアジトに辿り着くようになっている。
今回もまたいつものように怪盗に宝石を盗まれてしまったが、作戦通り。作戦が上手くいった中森はそのまま追跡を続けるよう、大声で部下に指示を出していた。
キ「MISSION Completeだ!サンキュー玲於!今回もお前がハッキングしてくれたおかげで、難なくクリア出来たぜ」
玲「どういたしまして…今回も上手くいって良かった…!」
ビルの屋上で1人佇むキッドは、盗んできた青い宝石を眺めながら、虚空へ話しかける。彼の目的であった、ブルーバースデーは己の手の中に……今回玲於は寺井から貰った専用PCから、警察の持つ電子機器にハッキングをかけた。またそれだけでなく、警察に簡易的に変装、盗聴器を仕掛け、話を盗聴し、得た情報を元に、宝石を盗む算段を企てる。
見事彼らの作戦は上手く行き、宝石を盗み出した。そしてその結果を快斗の自宅にある隠し部屋から、サポートしていた玲於に報告していたのだ。
玲「ブルーバースデーのチェーンには、超小型高感度センサーが取り付けてある。簡単に外すことは出来ないそうだから、ブルーバースデーは頃合いを見て返した方が良さそうだね」
キ「そうだな……いっけね!もうこんな時間か…早く戻らねーと青子の誕生パーティーが終わっちまう…」
玲「もうこんな時間か……ふぅ……」
キ「緊張してんのか?らしくないぜ玲於」
玲「当たり前だろ〜……だって今日は大切な日なんだから……」
キ「まぁそうだな〜……でもこの怪盗キッド様がサポートしたんだぜ!大舟に乗ったつもりでいけよ…!」
玲「うん……君が親友で本当に良かった……!ありがとう……」
キ「…その言葉を言うのはまだ早いぜ。俺の今夜の仕事は2つ……1つはブルーバースデーを盗むこと。もう1つはお前の依頼……鳶っきりのマジックショーをやって忘れられない夜にしたい……。2つ目の依頼はまだ完了していない」
キッドは自身のシルクハットを被り直した。まだ彼への依頼は完了していない……報酬を頂くのはまだ早いのだ。
キ「それまで残しとけよ!……おっとそろそろ本当に帰らないとまずいな」
玲「了解!じゃ、僕は先に準備してるから!一旦切るね。」
「おう!」
プツッと音と共に通信は切断される。玲於は安心してイヤホンを外す。そして快斗が帰ってきた頃に、青子の誕生パーティーに参加できるよう準備を整えておこうと、早速自分も支度し始めた。だから、快斗が不穏な人物に襲撃されているなど夢にも思わなかった……。
──────────────────────
青「フーッ」
青子がケーキに刺さっているロウソクの火を消す。それと憐達が同時にクラッカーを鳴らした。
貴「誕生日おめでとう青子!」
恵「おめでとうー青子♡」
「「「「「おめでとうー!!」」」」」
青「ありがとう〜みんな!」
憐の声を初めとして、次々に青子を祝う声があげられる。多くの人物に祝われた青子は、満面の笑みでお礼を言った。
恵「で、旦那はどこよ?」
青「だ、旦那?」
「決まってるじゃない〜!」
「「快斗くん/玲於くんのことよ〜♡」」
恵子達の茶化す声と共に上がった青子の旦那候補の男達。友人達から上がった名前は、2人の人物を指していた。互いに口にした途端、予想外だったのか、互いに顔を見合わす。そして、直ぐに言い合いになる事態になったのだ。
「玲於くんも分かるけど、青子の旦那は快斗くんでしょ!いっつも夫婦喧嘩してるじゃない!」
「何言ってるのよ!玲於くんこそ青子の旦那でしょ!誰にでも分け隔てなく優しい玲於くんが、青子にはより対応が優しくなるのよ!絶対玲於くんだって!」
「絶対快斗くんだって!」
「玲於くん!!」
「「もう〜!!」」
恵「ちょっとアンタ達、落ち着きなさいよ」
ヒートアップしていた言い合いを恵子が止める。互いにゼーハーゼーハー息を吐いて、自身の心を落ち着かせる友人達。
「じゃあ恵子はどっちだと思うのよ!」
「憐ちゃんはどっちだと思う?!」
友人達は自分達だけでは拉致があかないと感じ、第三者に意見を求めるようにした。
貴「う〜ん……身内贔屓じゃないんだけどさ、正直玲於の方がオススメかな。だって姉の私から見ても、あの子は紳士で優しくて色んな人にモテると思うし……」
青「ちょっと憐、何言ってるの!」
真っ赤な顔で青子が憐に詰め寄る。
貴「でもね……快斗は困ってたら助けてくれるし、人を喜ばすことが凄く好きだから、きっと一緒に居たら幸せになれると思うよ……」
青「!!」
恵「……」
「「「……」」」
憐の発言により周りが一気に静かになる。友人達が揃って黙った為、何か失言をしてしまったと慌てている憐。しかし、それは違う……彼女達は黒羽快斗のことを語る憐の表情があまりにも穏やかに笑うものだから……その純粋な想いに、思わず声が出せなかったのだ。
恵(ほんと昔から変わらないわね……青子の想いに気づいて遠慮していた憐だけど、学校が離れても快斗くんしか見ていないのね……)
恵「なんか安心したわ。憐って変わらないのね」
貴「えっ??変わらないって……??」
恵「良い意味よ!快斗くんLoveな所がね♡」
貴「はぁっ?!ちょっと何言ってんのよ!!どうしてそうなるわけ!!違うったら……!」
恵「ハイハイー分かったわよ!……照れ屋な憐ちゃん♡」
貴「恵子ーーーーー!!!」
今度は憐と恵子のじゃれ合いが始まる。憐は紅葉のように顔を赤くさせて訂正しているが、昔から彼女らの傍で関係を見守ってきた恵子にはお見通し……少なくとも憐と青子の想い人が同じであることを恵子は分かっていた。
2人とも大切な友達だから……どちらを応援しようか悩んでいた。しかし、恵子が悩んでいる間に憐は一人違う高校に行くことを決意してしまう。そして段々と道が別れ、離れてしまったのだ。青子から話は聞いていても、又聞きのようなもので自分が直接会えている訳では無い。
何故あの時もっと声をかけられなかったのか。恵子は密かに後悔していた。中学生は色々な物事に敏感になり多感な時期。幼少時よりも更に人間関係が増えて、色んなことに影響をうける時期。
性別関係なく交流していたのが、同性同士の友人と一緒にいるのが当たり前のような時期である。そんな時期でも昔と変わらず、当たり前のように一緒に居た幼馴染4人組も交流関係が広まったことで、他者は2人の関係を揶揄い始める。
ちょっとした事が発端で青子と快斗が喧嘩をし始める。それに気づいた周りがまた夫婦喧嘩が始まったとからかい始める。青子と快斗に注目していて気づかない人間が殆どだが、恵子はそのからかいが始まる度に、憐や玲於が少し悲しそうな表情をしていたことを知っていた。
恵子には幼馴染達の快斗と玲於の気持ちまでは明確に分かっている訳じゃない。悲しげな表情を見た時から玲於は恐らく青子の事が好きなんだと分かった程度である。問題は快斗の方だが……
快『見てろよ〜憐!!スリー……、ツー
……、ワン……!さて、今俺が手に持っているカード……このカードは最初にお前が引いたカードだろ?』
貴『わぁ!……私が引いたクラブのA!何で私が引いたカードが、クラブのAだって分かったの?』
快『何でって……そりゃあ俺が天才手品師だからな!』
貴『ふふ!何それ〜!じゃあ今度は違うカードにするから、今度も当ててみてよ!』
快『おっ!別にいいぜー!どのカードにしても当ててやるよ!……言っとくけどなー、俺にはお前のことなんか全てお見通しだからな!』
貴『何よもうー……絶対そんな事ないもんねー!いくら幼馴染でも全部は分かるわけなんかないんだから!』
中学生だった時……授業後のちょっとした休み時間に行われていた黒羽快斗の小さなマジックショー。調子の良い彼なら、クラス中を巻き込んで、行いそうなものだが、意外とそうでも無い。
彼は新しいマジックを人に見せる際、最初の相手は憐にすると決めていた。理由としては単純で、彼女の喜ぶ姿が見たいから。披露する場所は問わず、彼がひとたび指を鳴らせばそこが彼の立つ舞台になる。新しいマジックが出来るようになる度に真っ先に憐に見せていた快斗。それを楽しそうに見ていた憐。一通り楽しんだ後に憐は、「このマジックって青子や玲於も知ってるの?……知らないの?!なら青子や玲於にも見てもらおうよ!きっと喜んでくれるよ…!」と言い出して、離れた席に座っている青子と玲於の元に快斗を連れていく。こんな光景が中学の時、度々クラスメイト達に見られていたのだ。
恵(あの時から快斗くんは青子にも憐にもちょっかいかけていたけど、他の女子や青子にはスカート捲りやセクハラ紛いなことをしていたのに、憐だけにはやっていなかったし、憐が困ってるとすぐ助けてたのよね……。
やっぱり快斗くんの好きな人って……)
青「もう憐ったら落ち着いてよ〜」
貴「青子……!違うからね、私は青子のことを応援してるんだから!」
恵子は、快斗の想い人が憐なのではないかと思いながら、彼女達のやり取りを眺めた。