世紀末の魔術師【完】
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次の日、私達はそれぞれ車に乗って、横須賀にある香坂さんのお城に向かう。私は白鳥さんの運転する車に乗った。そこで香坂さんと色々話す機会があり、香坂さんが暮らすパリでの生活を色々と教えて貰った。パリには、エッフェル塔、ルーブル美術館と芸術溢れる豊かな街だとか。この時間で距離が縮まり、私は夏美さんと、夏美さんは私のことを憐ちゃんと呼称が変わるぐらい仲良くなれたのだ。夏美さんは「パリに遊びに来るなら、案内するから言ってね…!」と言ってくださった。
……それなら大きな鐘の音が聞けるノートルダム大聖堂に、いつかは行ってみたいかな……。
車で向かって数時間、私達は横須賀のお城に辿り着いた。
蘭「わぁ……ホントに綺麗なお城!」
白「ドイツのノイシュバンシュタイン城に似てますね……シンデレラ城のモデルになったと言われてる……。」
貴「そうなんだ……。」
シンデレラ城って有名なお城だもんね。そんなに凄いお城だったんだ。
ブロロロー……
外の門から黄色い車が中に入ってくる。車の中から出てきたのは、小さい子ども達と、お爺さんが1人。どうやら話を聞いてると、コナンくんの学校のお友達らしい。
小「いいか、お前達!中へは絶対入っちゃイカンぞ!」
歩/元/光「「「は〜い!!わかってま〜す!!」」」
小五郎さんの注意に元気な返事を返している。
貴「ふふっ可愛い……。」
大人びいてるコナンくんのお友達だから、てっきりみんな大人びいてるかと思ったけど、ちゃんと小学生で安心した。
歩「お姉さん、誰??」
光「きっと蘭さんのお友達ですよね?」
元「髪長ぇねーちゃんだな〜。」
子ども達が私に向かって口々に言う。私もこの子達と初めて会うから、自己紹介が必要かな。
貴「初めまして、神崎憐だよ。そばかすくんの言う通り、蘭の友達かな。君達の名前は?」
それぞれ子ども達が順番に話し始める。
歩「歩美は吉田歩美だよ!よろしくね、憐お姉さん!」
光「僕は円谷光彦です。」
元「俺は小嶋元太だぜ。」
ショートヘアの女の子が、吉田歩美ちゃん。そばかすくんが円谷光彦くんで、小太りの男の子が小嶋元太くんだね。
歩「それで博士の後ろにいる女の子が、灰原哀ちゃんだよ!」
博士というのが恐らく一緒に来たあのお爺さんの事で、その後ろにいる女の子と言えば……いた。
コナンくんと何やら話しているウェーブがかった茶髪のボブの女の子。あの子か……この子は他の子達と雰囲気が違う。コナンくんと同じ大人っぽい子だな。
貴「皆はどんな集まりなの?」
個性豊かな面々だな。この子達がどういった経緯で仲良くなったのか知りたくなった。
歩「歩美達は、少年探偵団なの!」
貴「少年探偵団?」
光「僕達は暗号、人探し、窃盗、殺人事件と数々の難事件を解いてきたんですよ!」
元「俺達に解けない謎はねぇよな〜。」
貴「さ、殺人事件?!」
子どもの関わる領域超えてると思うんだけど?!……今の子達ってどうなってるの??やっぱりそれが普通なの??というかそんな殺人事件に関わることあるの?!
(私がこの子達の親なら、死ぬほど心配してしまうよ……。)
貴「す、凄いね〜皆!で、でも子どもだけで関わると危険だから、ほんとに気をつけてね……。」
歩/光/元「「「はーい!!」」」
元気に返事してくれたけど、ほんとに守ってくれるのかな。
私が少年探偵団の子達と話してる間に、最後に遅れて乾さんも加わった。少年探偵団達は、コナンくんに届け物をする為に博士さんと一緒に来ただけなので、城には入らない。……でも子どもは好奇心の塊。小五郎さんの注意なんか聞き流してるんだろうな。
それはさておき最後の参加者乾さんも加わったので、香坂さんの案内で城の中へと入っていく。
(……エッグの謎と……あと必ず、来るよね……?キッド……)
自分の目的を再認識しながら……──────
西洋の甲冑とタペストリーが飾られている騎士の間
多くの絵画が飾られている貴婦人の間
彫像が置かれている皇帝の間
(うわぁ〜……どれも綺麗……)
沢部さんから城の間を案内してもらうことに……それぞれの部屋には、素敵な美術品がたくさん置かれていたのだ。私は特に詳しい訳では無いけれど、そんな私でも見ていて楽しいし、感心するものばかりで本当に来てよかった。
乾「うわあぁ〜〜〜〜〜〜っ!!」
突如聞こえたこの間ではない、別の間から聞こえた乾さんの叫び声。聞こえた方へ皆で向かうと、そこには貴婦人の間で、財宝に手を伸ばした状態で手枷を嵌められた乾さんの姿が。その頭上には沢山のナイフが吊るされていた。
沢「81年前、喜市様が作られた防犯装置です。この城には、まだ他にもいくつか仕掛けがありますから……ご注意ください。」
沢部さんが手枷を鍵で外す。乾さんは今回の仕掛けに驚いて息切れを起こしているようだ。
(夏美さんのご好意で城の中を見せてもらえるだけでも有難いのに、あまつさえ城にある財宝を盗もうだなんて、なんて人なの……。)
密かに軽蔑していると、白鳥さんが乾さんが持ってきた大量の道具をかき分けて懐中電灯のみ渡していた。
コ「ねぇ、このお城に地下室は?」
沢「ありませんが……」
コ「じゃ、1階にひいおじいさんの部屋は?」
沢「それでしたら、執務室がございます……。」
コナンくんの発言により、執務室に行くことになった。
────── 執務室
沢「どうぞ……」
沢部さんに案内された部屋は、今まで案内された間とは雰囲気が違っていた。その当時の日常的な風景を撮影した写真、喜市さんの写真が展示されていた。
コ「ねぇ、夏美さん!ひいおばあさんの写真は?」
香「それがね、1枚もないの……だから私は曾祖母の顔を知らないんだ……。」
貴「そうなんですね……でも、きっと夏美さんのような美しい方だっただろうなって思いますよ。」
香「ふふっそうかしら……ありがとう、憐ちゃん。」
夏美さんって見目麗しく、所作も綺麗だから、こんな女性になりたいと憧れるな。
皆で飾られた写真を見ていると、乾さんが1枚の写真を指さして声を上げる。
乾「おい!この男、ラスプーチンじゃねーか?」
セ「むっ……えぇ、彼に間違いありません!ゲー・ラスプーチンというサインもありますからね!」
(……ラスプーチン!)
聞き覚えのある名前に私もラスプーチンの写真を見あげた。
蘭「お父さん、ラスプーチンって?」
小「い、いや……俺も世紀の大悪党だったという事くらいしか……」
蘭「憐は知ってる?」
小五郎さんは朧気な知識で蘭に答える。その答えで満足出来なかったのか、蘭は私にまでラスプーチンは誰かと問うてきた。
貴「私も詳しくは知らないけど、当時の大臣の娘や皇太子様の病を治して、皇帝一家に気に入られて、国政において絶大な権力を持った聖職者の人って聞いてるよ。でも色んな立場の人から反感を買ってて、結局ロシア帝国の将来を憂いだ貴族と軍部によって暗殺されちゃったんだって。」
蘭「へぇ〜……」
貴「あとラスプーチンって色んな女性と遊んでいた好色家だったらしいから、私はあまり好きじゃないんだよね……。」
乾「嬢ちゃん、よく知ってるな。
ヤツは怪僧ラスプーチンと言われ、皇帝一家に取り入ってロマノフ王朝滅亡の原因を作った男だ!一時は権勢を欲しいままにしたが、最後は皇帝の親戚筋に当たる、ユスポフ公爵に殺害されたんだ……。川から発見された遺体は、頭蓋骨が陥没し、片方の目が潰れていたそうだ。」
蘭「えっ!?」
貴「!?」
私の大まかな知識で蘭に伝わるか不安だったが、私の説明の後に乾さんが改めて解説してくれた。
私のこの知識は、双子の弟玲於から聞いたものだから、合ってるとは思うけど詳細はよく知らないため、乾さんのわかりやすい説明のおかげで、ラスプーチンへの理解が深まった。
(ラスプーチンも片目が潰されていた……片目を潰されていたと言えば、キッドも片目を狙撃されていた。
単眼鏡 がなきゃキッドも同じように……っ!……。)
ギュッと自分の両腕を組む。嫌な結末を想像してしまう……でも生きていると信じているから……想像は想像のままで終わらせたい。
白「………。」
白鳥さんがこちらを見ていたことにも気づかず、私は不安になっていた。
白「乾さん……今はラスプーチンより、もう1つのエッグです!」
小「そうは言ってもなぁ……こんな広い家の中から……どうやって探しゃいいんだ?」
タバコを吸い始めた小五郎さんの意見に心の中で同意する。お城って広いから、闇雲に探してもそう簡単には見つからない気がする。
小「何かヒントはないのかね?夏美さん……」
香「これと言って……」
コ「おじさん!ちょっと貸して!!」
小五郎さんのタバコを奪い取り、下に屈んで何かを探し出すコナンくん。
小「コ、コラ!!子供が火遊びするんじゃ……」
コ「下から風が来ている……!」
「「「えっ?」」」
コナンくんの機転の良さにより、少しずつ謎が解明されていく。
……それなら大きな鐘の音が聞けるノートルダム大聖堂に、いつかは行ってみたいかな……。
車で向かって数時間、私達は横須賀のお城に辿り着いた。
蘭「わぁ……ホントに綺麗なお城!」
白「ドイツのノイシュバンシュタイン城に似てますね……シンデレラ城のモデルになったと言われてる……。」
貴「そうなんだ……。」
シンデレラ城って有名なお城だもんね。そんなに凄いお城だったんだ。
ブロロロー……
外の門から黄色い車が中に入ってくる。車の中から出てきたのは、小さい子ども達と、お爺さんが1人。どうやら話を聞いてると、コナンくんの学校のお友達らしい。
小「いいか、お前達!中へは絶対入っちゃイカンぞ!」
歩/元/光「「「は〜い!!わかってま〜す!!」」」
小五郎さんの注意に元気な返事を返している。
貴「ふふっ可愛い……。」
大人びいてるコナンくんのお友達だから、てっきりみんな大人びいてるかと思ったけど、ちゃんと小学生で安心した。
歩「お姉さん、誰??」
光「きっと蘭さんのお友達ですよね?」
元「髪長ぇねーちゃんだな〜。」
子ども達が私に向かって口々に言う。私もこの子達と初めて会うから、自己紹介が必要かな。
貴「初めまして、神崎憐だよ。そばかすくんの言う通り、蘭の友達かな。君達の名前は?」
それぞれ子ども達が順番に話し始める。
歩「歩美は吉田歩美だよ!よろしくね、憐お姉さん!」
光「僕は円谷光彦です。」
元「俺は小嶋元太だぜ。」
ショートヘアの女の子が、吉田歩美ちゃん。そばかすくんが円谷光彦くんで、小太りの男の子が小嶋元太くんだね。
歩「それで博士の後ろにいる女の子が、灰原哀ちゃんだよ!」
博士というのが恐らく一緒に来たあのお爺さんの事で、その後ろにいる女の子と言えば……いた。
コナンくんと何やら話しているウェーブがかった茶髪のボブの女の子。あの子か……この子は他の子達と雰囲気が違う。コナンくんと同じ大人っぽい子だな。
貴「皆はどんな集まりなの?」
個性豊かな面々だな。この子達がどういった経緯で仲良くなったのか知りたくなった。
歩「歩美達は、少年探偵団なの!」
貴「少年探偵団?」
光「僕達は暗号、人探し、窃盗、殺人事件と数々の難事件を解いてきたんですよ!」
元「俺達に解けない謎はねぇよな〜。」
貴「さ、殺人事件?!」
子どもの関わる領域超えてると思うんだけど?!……今の子達ってどうなってるの??やっぱりそれが普通なの??というかそんな殺人事件に関わることあるの?!
(私がこの子達の親なら、死ぬほど心配してしまうよ……。)
貴「す、凄いね〜皆!で、でも子どもだけで関わると危険だから、ほんとに気をつけてね……。」
歩/光/元「「「はーい!!」」」
元気に返事してくれたけど、ほんとに守ってくれるのかな。
私が少年探偵団の子達と話してる間に、最後に遅れて乾さんも加わった。少年探偵団達は、コナンくんに届け物をする為に博士さんと一緒に来ただけなので、城には入らない。……でも子どもは好奇心の塊。小五郎さんの注意なんか聞き流してるんだろうな。
それはさておき最後の参加者乾さんも加わったので、香坂さんの案内で城の中へと入っていく。
(……エッグの謎と……あと必ず、来るよね……?キッド……)
自分の目的を再認識しながら……──────
西洋の甲冑とタペストリーが飾られている騎士の間
多くの絵画が飾られている貴婦人の間
彫像が置かれている皇帝の間
(うわぁ〜……どれも綺麗……)
沢部さんから城の間を案内してもらうことに……それぞれの部屋には、素敵な美術品がたくさん置かれていたのだ。私は特に詳しい訳では無いけれど、そんな私でも見ていて楽しいし、感心するものばかりで本当に来てよかった。
乾「うわあぁ〜〜〜〜〜〜っ!!」
突如聞こえたこの間ではない、別の間から聞こえた乾さんの叫び声。聞こえた方へ皆で向かうと、そこには貴婦人の間で、財宝に手を伸ばした状態で手枷を嵌められた乾さんの姿が。その頭上には沢山のナイフが吊るされていた。
沢「81年前、喜市様が作られた防犯装置です。この城には、まだ他にもいくつか仕掛けがありますから……ご注意ください。」
沢部さんが手枷を鍵で外す。乾さんは今回の仕掛けに驚いて息切れを起こしているようだ。
(夏美さんのご好意で城の中を見せてもらえるだけでも有難いのに、あまつさえ城にある財宝を盗もうだなんて、なんて人なの……。)
密かに軽蔑していると、白鳥さんが乾さんが持ってきた大量の道具をかき分けて懐中電灯のみ渡していた。
コ「ねぇ、このお城に地下室は?」
沢「ありませんが……」
コ「じゃ、1階にひいおじいさんの部屋は?」
沢「それでしたら、執務室がございます……。」
コナンくんの発言により、執務室に行くことになった。
────── 執務室
沢「どうぞ……」
沢部さんに案内された部屋は、今まで案内された間とは雰囲気が違っていた。その当時の日常的な風景を撮影した写真、喜市さんの写真が展示されていた。
コ「ねぇ、夏美さん!ひいおばあさんの写真は?」
香「それがね、1枚もないの……だから私は曾祖母の顔を知らないんだ……。」
貴「そうなんですね……でも、きっと夏美さんのような美しい方だっただろうなって思いますよ。」
香「ふふっそうかしら……ありがとう、憐ちゃん。」
夏美さんって見目麗しく、所作も綺麗だから、こんな女性になりたいと憧れるな。
皆で飾られた写真を見ていると、乾さんが1枚の写真を指さして声を上げる。
乾「おい!この男、ラスプーチンじゃねーか?」
セ「むっ……えぇ、彼に間違いありません!ゲー・ラスプーチンというサインもありますからね!」
(……ラスプーチン!)
聞き覚えのある名前に私もラスプーチンの写真を見あげた。
蘭「お父さん、ラスプーチンって?」
小「い、いや……俺も世紀の大悪党だったという事くらいしか……」
蘭「憐は知ってる?」
小五郎さんは朧気な知識で蘭に答える。その答えで満足出来なかったのか、蘭は私にまでラスプーチンは誰かと問うてきた。
貴「私も詳しくは知らないけど、当時の大臣の娘や皇太子様の病を治して、皇帝一家に気に入られて、国政において絶大な権力を持った聖職者の人って聞いてるよ。でも色んな立場の人から反感を買ってて、結局ロシア帝国の将来を憂いだ貴族と軍部によって暗殺されちゃったんだって。」
蘭「へぇ〜……」
貴「あとラスプーチンって色んな女性と遊んでいた好色家だったらしいから、私はあまり好きじゃないんだよね……。」
乾「嬢ちゃん、よく知ってるな。
ヤツは怪僧ラスプーチンと言われ、皇帝一家に取り入ってロマノフ王朝滅亡の原因を作った男だ!一時は権勢を欲しいままにしたが、最後は皇帝の親戚筋に当たる、ユスポフ公爵に殺害されたんだ……。川から発見された遺体は、頭蓋骨が陥没し、片方の目が潰れていたそうだ。」
蘭「えっ!?」
貴「!?」
私の大まかな知識で蘭に伝わるか不安だったが、私の説明の後に乾さんが改めて解説してくれた。
私のこの知識は、双子の弟玲於から聞いたものだから、合ってるとは思うけど詳細はよく知らないため、乾さんのわかりやすい説明のおかげで、ラスプーチンへの理解が深まった。
(ラスプーチンも片目が潰されていた……片目を潰されていたと言えば、キッドも片目を狙撃されていた。
ギュッと自分の両腕を組む。嫌な結末を想像してしまう……でも生きていると信じているから……想像は想像のままで終わらせたい。
白「………。」
白鳥さんがこちらを見ていたことにも気づかず、私は不安になっていた。
白「乾さん……今はラスプーチンより、もう1つのエッグです!」
小「そうは言ってもなぁ……こんな広い家の中から……どうやって探しゃいいんだ?」
タバコを吸い始めた小五郎さんの意見に心の中で同意する。お城って広いから、闇雲に探してもそう簡単には見つからない気がする。
小「何かヒントはないのかね?夏美さん……」
香「これと言って……」
コ「おじさん!ちょっと貸して!!」
小五郎さんのタバコを奪い取り、下に屈んで何かを探し出すコナンくん。
小「コ、コラ!!子供が火遊びするんじゃ……」
コ「下から風が来ている……!」
「「「えっ?」」」
コナンくんの機転の良さにより、少しずつ謎が解明されていく。