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コナンside
肌に刺さった独特な空気
(こ、この感じ……奴だ!!奴はもうこの中にいる!!)
怪盗が紛れ込んでいることを確信する。だが、どいつもこいつも怪しく見えてきやがる……いまだ俺は奴を見つけられずにいた。せめて奥さんが言っていたあの言葉の意味が分かれば……。
奥さんの言葉の意味について考えていると、カードを落とした富沢さんに対し、真田さんがかけた言葉から着想を得て、キッドの魂胆が見えてきた。
コ「大丈夫、捕まえられるさ。奴は魔法使いじゃない……。タネも仕掛けもある、人間なんだから……。」
富「えぇっ?!怪盗キッドのメッセージが!?」
園「そうよ!さっき蘭が引いたカードの裏に貼ってあったのよ!」
天才奇術師 が披露したカードのマジックショーで、蘭が引いたカードの裏にキッドの予告状が貼ってあったことにより、大勢の招待客にも怪盗キッドが、この船に乗り込んでいることが知れ渡った。
ガヤ…ガヤ…ガヤ…ガヤ
茶「皆さん、冷静に!!冷静に!!」
流石に他の客達も騒ぎ出す頃か……。警察の声も意味が無いようだ。
「警部!!あと10分足らずで本船は東京港に入港します!!」
中「よぉし、この部屋の出入口を固めろ!!誰一人、外に出してはならんぞ!!」
(さぁ、シッポを出せ!怪盗キッド!!仕掛けるんなら客達が浮き足立ってる…この時をおいて他はないぜ…。)
園「ちょ、ちょっと蘭……胸の真珠どこいったの?」
蘭「えっウソ……。」
貴「あれじゃない?蘭の真珠って……。」
蘭「あ……ほんとだ。すみませーん!!誰かその真珠拾ってください!!」
蘭の真珠を誰かが拾おうとしたその時、煙が出て弾け飛んだのだ。
「し、真珠だ…真珠が爆発した!!」
「えぇっ!?」
それだけではなく、床に落ちていた他の真珠達も煙をあげ客達の足元で次々に爆発した。
「爆弾よ、爆弾!」
「に、逃げろ!!」
その爆発によってパーティー会場はパニックに陥り、我先にと人の大群が出入口の扉まで押し寄せていた。
朋「あっ…!」
園「マ、ママ!!」
逃げ惑う人々に押されて、倒れた奥さんに蘭と神崎が駆け寄る。
蘭「大丈夫ですか?」
朋「あ、ゴメンなさいね…蘭ちゃん。」
園「あれ…?ママのも無くなってるわよ、黒真珠…。」
朋「え?……き、きゃあぁああああ!!キッドよ!!キッドに【漆黒の星】を盗まれましたわ!!」
奥さんの悲鳴共に扉に押し寄せていた客達が、外へと一気に解放される。警察は、外へ逃げる客の中にキッドがいると予想をつけ、逃げ出した客を追いかけて行ったが、それは間違いだ。やっと分かったぜ……キッドが誰に変装してるのか。
蘭「憐!今は人が多くて危ないから、私から離れないでね!」
貴「う、うん……。」
そう言って奴は自分の手と神崎の手を繋いだ。何だか妙だ……何か分からないが、違和感がある。しかし、アイツを捕まえるチャンスは今しかない。
コ「蘭ねーちゃん、憐ねーちゃん!僕らも捕まえに行こう!!」
蘭「え??」
貴「コナンくん??」
戸惑う奴の手を引っ張り出す。必然的に手を繋がれている神崎まで走り出す形になった。
コ「分かったんだよ!怪盗キッドの正体が!!」
蘭「え〜〜〜〜〜っ!!」
貴「ほんとっ!?」
俺は蘭と神崎を連れて、機関室まで誘導したのだった。
──────────────────────
コナンくんが蘭を引っ張っていったおかげで、蘭と手を繋いでいる私まで機関室に移動させられた。そこでコナンくんは、サッカーボールでリフティングしながら自分の推理を私達に説明してくれたのだ。漆黒の星の本当の持ち主だったりとか、真田さんが蘭に披露したトランプのマジック、そのことから怪盗キッドの正体が分かったというのだ。
(本当に小学生なの?!……高校生の私達よりも頭良いんじゃ……それに、サッカーもうまい……工藤くんの親戚なだけある。)
コナンくんの推理通りに考えると辻褄が合うからきっとそうなんだろうけど、上のような考えが思い浮かんだことに、ちょっと悲しくなってしまった。だけど世界は広い……天才小学生がいても不思議じゃないのかもね。でも、コナンくんの話によると怪盗キッドは真田さんじゃないみたい。
蘭「じゃー誰なのよ?」
コ「もう一人いるじゃない…カードをスリ替えられる人が…。そう、その人物は床にカードをバラまかせ、拾うふりをしてカードを一枚抜き、メッセージを貼り付けた……。それを手のひらに忍ばせて、あたかもカードの束から引いたかのように見せかけたんだ……。だよね?蘭ねーちゃん
いや……怪盗キッドさんよぉ!!」
貴「えっ……!!」
隣にいる友人が、実は怪盗キッドだったってこと??そんな、まさか……。恐る恐る蘭の方に顔を向ける。どう見たって毛利蘭その人にしか見えない……。でも、そうなると……怪盗キッド(真田さん)が撃たれた時、私が悲鳴をあげて泣き崩れた時にすぐに駆け寄ってくれたのも、逃げ惑う人々に押し潰されないよう手を繋いでくれたのも全部……────────────
(蘭じゃなくて、キッドだった……?)
その間も私を置いてコナンくんの指摘はポンポン飛び出す。その都度蘭も否定しているようだが、コナンくんはキッドだと確信しているようで、全然怯んでいない……自信満々みたいだ。……というかさっきまでの可愛い口調はどこへ行ったの?ってぐらい大人顔負けの推理と口調で蘭を追い詰めていく。蘭の顔にも焦りの表情が見えてきた。警察を呼ぼうとして壁にかけてある受話器を外すも、コナンくんの完璧なコントロールで放たれたボールによって壊される。
コ「そう……優れた芸術家の殆どは死んでから名を馳せる……。お前を巨匠にしてやるよ怪盗キッド……監獄という名の墓場に入れてな……。」
貴「…………。」
コナンくんの推理を認めたら、あの時感じた手の温もりも蘭じゃなくて怪盗キッドってことになってしまう。それはそれで複雑なのだ……私は蘭だったから嬉しかったのか、それとも……────
蘭「……参ったよ、降参だ。この真珠は諦める。奥さんに伝えてくれ、パーティーを台無しにして悪かったって……。」
コ「今更何を……。」
蘭 は、両手をあげてしおらしい態度で白状した。その際今回盗んだ漆黒の星もコナンくんに投げていた。
貴「……蘭じゃなくて……本当にキッドなの……?」
キ「……申し訳ありません、お嬢さん。私は貴方のご友人ではなく、怪盗です。」
貴「……っ!」
コ「憐ねーちゃん、大丈夫?」
貴「……うん、大丈夫。」
大丈夫と言うしかない。本人が認めたのだから……蘭ではなく怪盗キッドなのだと……。顔や体型など見た目は毛利蘭しか見えないのに、声は男の人だ……しかも、声が……快斗に似ている。
(……あの時の声と同じ。やっぱり江古田で麻生先生から助けてくれたのは、怪盗キッドだったんだ。……声だけ聞いたら快斗なのにな。)
顔を上げることが出来なかった。目の前にいる蘭が、キッドだったということが嫌でも分かってしまったから。そして、この蘭がキッドなら本物の蘭は今どこにいるのだろうか。
(……蘭の居場所も気になるし、今回も蘭に変装してたとはいえ、助けてくれたし、泥棒なのになんでそんな優しいの……なんで快斗の声に似てるのよ……もう何が何だか分からなくなってきた。)
頭の中でグルグル考え込む。だから、気づかなかったのだ……蘭 がすぐ側まで来ていたことに。
キ「……失礼、お嬢さん。」
貴「えっ……。」
蘭 に、いきなり白いハンカチを顔に当てられる。
コ「!?」
その白いハンカチに薬品がついていたのか、急に気が遠くなっていく。
……今回のことを含めて、貴方にお礼言えてないのにな……。
キ「───────。」
貴「っ……………。」
何か口を動かしているけど、よく分からない。意識を失う前に見た最後の光景は、申し訳なさそうにこちらを見つめていた蘭 の姿だった。
肌に刺さった独特な空気
(こ、この感じ……奴だ!!奴はもうこの中にいる!!)
怪盗が紛れ込んでいることを確信する。だが、どいつもこいつも怪しく見えてきやがる……いまだ俺は奴を見つけられずにいた。せめて奥さんが言っていたあの言葉の意味が分かれば……。
奥さんの言葉の意味について考えていると、カードを落とした富沢さんに対し、真田さんがかけた言葉から着想を得て、キッドの魂胆が見えてきた。
コ「大丈夫、捕まえられるさ。奴は魔法使いじゃない……。タネも仕掛けもある、人間なんだから……。」
富「えぇっ?!怪盗キッドのメッセージが!?」
園「そうよ!さっき蘭が引いたカードの裏に貼ってあったのよ!」
天才
ガヤ…ガヤ…ガヤ…ガヤ
茶「皆さん、冷静に!!冷静に!!」
流石に他の客達も騒ぎ出す頃か……。警察の声も意味が無いようだ。
「警部!!あと10分足らずで本船は東京港に入港します!!」
中「よぉし、この部屋の出入口を固めろ!!誰一人、外に出してはならんぞ!!」
(さぁ、シッポを出せ!怪盗キッド!!仕掛けるんなら客達が浮き足立ってる…この時をおいて他はないぜ…。)
園「ちょ、ちょっと蘭……胸の真珠どこいったの?」
蘭「えっウソ……。」
貴「あれじゃない?蘭の真珠って……。」
蘭「あ……ほんとだ。すみませーん!!誰かその真珠拾ってください!!」
蘭の真珠を誰かが拾おうとしたその時、煙が出て弾け飛んだのだ。
「し、真珠だ…真珠が爆発した!!」
「えぇっ!?」
それだけではなく、床に落ちていた他の真珠達も煙をあげ客達の足元で次々に爆発した。
「爆弾よ、爆弾!」
「に、逃げろ!!」
その爆発によってパーティー会場はパニックに陥り、我先にと人の大群が出入口の扉まで押し寄せていた。
朋「あっ…!」
園「マ、ママ!!」
逃げ惑う人々に押されて、倒れた奥さんに蘭と神崎が駆け寄る。
蘭「大丈夫ですか?」
朋「あ、ゴメンなさいね…蘭ちゃん。」
園「あれ…?ママのも無くなってるわよ、黒真珠…。」
朋「え?……き、きゃあぁああああ!!キッドよ!!キッドに【漆黒の星】を盗まれましたわ!!」
奥さんの悲鳴共に扉に押し寄せていた客達が、外へと一気に解放される。警察は、外へ逃げる客の中にキッドがいると予想をつけ、逃げ出した客を追いかけて行ったが、それは間違いだ。やっと分かったぜ……キッドが誰に変装してるのか。
蘭「憐!今は人が多くて危ないから、私から離れないでね!」
貴「う、うん……。」
そう言って奴は自分の手と神崎の手を繋いだ。何だか妙だ……何か分からないが、違和感がある。しかし、アイツを捕まえるチャンスは今しかない。
コ「蘭ねーちゃん、憐ねーちゃん!僕らも捕まえに行こう!!」
蘭「え??」
貴「コナンくん??」
戸惑う奴の手を引っ張り出す。必然的に手を繋がれている神崎まで走り出す形になった。
コ「分かったんだよ!怪盗キッドの正体が!!」
蘭「え〜〜〜〜〜っ!!」
貴「ほんとっ!?」
俺は蘭と神崎を連れて、機関室まで誘導したのだった。
──────────────────────
コナンくんが蘭を引っ張っていったおかげで、蘭と手を繋いでいる私まで機関室に移動させられた。そこでコナンくんは、サッカーボールでリフティングしながら自分の推理を私達に説明してくれたのだ。漆黒の星の本当の持ち主だったりとか、真田さんが蘭に披露したトランプのマジック、そのことから怪盗キッドの正体が分かったというのだ。
(本当に小学生なの?!……高校生の私達よりも頭良いんじゃ……それに、サッカーもうまい……工藤くんの親戚なだけある。)
コナンくんの推理通りに考えると辻褄が合うからきっとそうなんだろうけど、上のような考えが思い浮かんだことに、ちょっと悲しくなってしまった。だけど世界は広い……天才小学生がいても不思議じゃないのかもね。でも、コナンくんの話によると怪盗キッドは真田さんじゃないみたい。
蘭「じゃー誰なのよ?」
コ「もう一人いるじゃない…カードをスリ替えられる人が…。そう、その人物は床にカードをバラまかせ、拾うふりをしてカードを一枚抜き、メッセージを貼り付けた……。それを手のひらに忍ばせて、あたかもカードの束から引いたかのように見せかけたんだ……。だよね?蘭ねーちゃん
いや……怪盗キッドさんよぉ!!」
貴「えっ……!!」
隣にいる友人が、実は怪盗キッドだったってこと??そんな、まさか……。恐る恐る蘭の方に顔を向ける。どう見たって毛利蘭その人にしか見えない……。でも、そうなると……怪盗キッド(真田さん)が撃たれた時、私が悲鳴をあげて泣き崩れた時にすぐに駆け寄ってくれたのも、逃げ惑う人々に押し潰されないよう手を繋いでくれたのも全部……────────────
(蘭じゃなくて、キッドだった……?)
その間も私を置いてコナンくんの指摘はポンポン飛び出す。その都度蘭も否定しているようだが、コナンくんはキッドだと確信しているようで、全然怯んでいない……自信満々みたいだ。……というかさっきまでの可愛い口調はどこへ行ったの?ってぐらい大人顔負けの推理と口調で蘭を追い詰めていく。蘭の顔にも焦りの表情が見えてきた。警察を呼ぼうとして壁にかけてある受話器を外すも、コナンくんの完璧なコントロールで放たれたボールによって壊される。
コ「そう……優れた芸術家の殆どは死んでから名を馳せる……。お前を巨匠にしてやるよ怪盗キッド……監獄という名の墓場に入れてな……。」
貴「…………。」
コナンくんの推理を認めたら、あの時感じた手の温もりも蘭じゃなくて怪盗キッドってことになってしまう。それはそれで複雑なのだ……私は蘭だったから嬉しかったのか、それとも……────
蘭「……参ったよ、降参だ。この真珠は諦める。奥さんに伝えてくれ、パーティーを台無しにして悪かったって……。」
コ「今更何を……。」
貴「……蘭じゃなくて……本当にキッドなの……?」
キ「……申し訳ありません、お嬢さん。私は貴方のご友人ではなく、怪盗です。」
貴「……っ!」
コ「憐ねーちゃん、大丈夫?」
貴「……うん、大丈夫。」
大丈夫と言うしかない。本人が認めたのだから……蘭ではなく怪盗キッドなのだと……。顔や体型など見た目は毛利蘭しか見えないのに、声は男の人だ……しかも、声が……快斗に似ている。
(……あの時の声と同じ。やっぱり江古田で麻生先生から助けてくれたのは、怪盗キッドだったんだ。……声だけ聞いたら快斗なのにな。)
顔を上げることが出来なかった。目の前にいる蘭が、キッドだったということが嫌でも分かってしまったから。そして、この蘭がキッドなら本物の蘭は今どこにいるのだろうか。
(……蘭の居場所も気になるし、今回も蘭に変装してたとはいえ、助けてくれたし、泥棒なのになんでそんな優しいの……なんで快斗の声に似てるのよ……もう何が何だか分からなくなってきた。)
頭の中でグルグル考え込む。だから、気づかなかったのだ……
キ「……失礼、お嬢さん。」
貴「えっ……。」
コ「!?」
その白いハンカチに薬品がついていたのか、急に気が遠くなっていく。
……今回のことを含めて、貴方にお礼言えてないのにな……。
キ「───────。」
貴「っ……………。」
何か口を動かしているけど、よく分からない。意識を失う前に見た最後の光景は、申し訳なさそうにこちらを見つめていた