戦慄の楽譜【完結】
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────── 朝 帝丹高校
貴「おはよう〜蘭、園子!」
蘭「おはよう憐!」
園「……」
コンサート開園日から数日後、平日の朝、いつも通り少し遅れてやってきた憐は、先に着いているであろう友人二人に声をかける。それぞれ席に座っていた蘭はにこやかに挨拶を返したが、園子は瞼を閉じて静かに黙っていた。
貴「……?どうしたの園子??」
園「どうしたの?……っじゃないわよ!!」
いつもの明るい彼女ではない態度を不思議に思った憐が園子に問いかけると、急に顔つきを変えて園子は憐に事実を確認するように淡々と説明する。
園「聞いたわよ……憐、アンタ前に例の幼馴染くんとトロピカルランドにデートしに行ったそうじゃない」
貴「えっ?!ちょっと!?な、何で知ってるの?!」
園「今回だってそうよ……アンタ、私が誘ったあのコンサート……幼馴染くんと一緒に行ってたわよね」
貴「あ、あれは……ごめんなさい!!園子よりも前にアイツから誘われてた日だったから、園子の方を断ったんだけど……でも私、まさか園子に誘われてたコンサートに行くなんて思わなかったの!!当日まで知らされてなくて……現地に着いて初めて知ったのよ!!」
園子の追求に対し大きく目を見開き驚くも弁解を始める憐。しかし、園子の反応がなく不安に思っていると、彼女はニンマリ笑って声を上げた。
園「やぁ〜ね〜!!私が断られたのに、アンタがコンサートに来てたことを怒ってると思ってるの?そんな事で怒る訳ないじゃん!寧ろ私が怒ってんのはこっち!!幼馴染くんとデートしてるのに、なんで私達に報告しないのよ!!」
園子の怒りの原因が分かって一瞬安心するもふと我に返り、今度は憐の方が声を上げた。
貴「はぁ?!な、何言ってるの?!そんなんじゃないよ!!ていうか何で園子にいちいち報告しなきゃいけないのよ!!」
園「何でって……進展があるかどうかくらい教えてくれたって良いでしょ!?私も蘭もアンタの恋路を応援してるんだから!!」
貴「えっ?……」
蘭「私達憐の恋が実るように応援するし、その為にできることがあるなら言ってね。協力するから!」
貴「園子……蘭……」
申し訳ないけれど、どうせ自分を揶揄いたいのだろうと思っていた。……でも、違った。園子も蘭の真っ直ぐな瞳を見て憐は彼女達の真剣な思いを感じ取り、表情を改めた。
……そして、深呼吸をして改めて二人に向き直る。ずっと言えなかった感情……応援してくれる、二人に伝えたいと憐は強く思った。だから彼女達に伝えた……
貴「……二人とも聞いてくれる?実は私ね……小さい頃からずっと、アイツの事が ─────────」
長きに渡り隠されていた密かな恋心……
貴「大好きなんだ……─────────」
はにかみながら告げる彼女の微笑みが、あまりにも愛らしくて……普段の彼女の笑みとそう変わらない筈なのに、好きな人を思いながら話す憐の表情がキラキラして見えた蘭達は喜んで彼女の話を聞いていた。
一通り、自分の想いを伝えた憐は自分が想定よりも落ち着いていることに気づいた。それに、蘭も園子も茶化さずに自分に親身になって聞いてくれた……
貴(素敵な友人に恵まれている事に感謝ね……)
貴「蘭、園子……ありがとう!」
憐の言葉を聞いて、嬉しくなった蘭と園子は思いっきり憐の体に抱きついた。そして3人で暫く笑い合っていた。
蘭「ねぇ、憐……そういえば私、憐に話したい事があるの……」
徐に蘭が口を開く。その言葉を受けて憐は「なになに?」とワクワクしたような瞳で答えを待った。
蘭「前に話したじゃない?中学2年生の春頃に、私と新一の喧嘩が長引いた話……」
貴「うん!テニスの時に話してくれたやつだよね?流れてきた歌を聞いてたら仲直りしてたって……まさかその歌が何か分かったの?」
蘭「うん!前に行ったコンサートで、怜子さんの歌を聞いて思い出したの!……あの時聞いたのは怜子さんの〝Amazing Grace〟だった……」
貴「えっ!?!?」
憐の驚いた様子に、予想通りだと感じ、嬉しそうに笑う蘭は更に話を続ける。
蘭「それで怜子さんの歌を聞いた時、他にも思い出したことがあるのよ……。あの時、怜子さんの歌を聞いていたのは私達だけじゃなかった……」
園「それって他に誰かいたってことよね?」
蘭「うん……私達から離れた場所でね……一人涙を流しながら聞いていた女の子がいた。きっと怜子さんの歌に感動してたのよね。制服を着ていたその子が誰なのか……やっと思い出せたの」
園「勿体ぶらないで早く教えなさいよ〜!その女の子は誰なの?」
蘭は少し溜めて、憐の方へと顔を向けた。
蘭「あの時一緒に怜子さんの歌を聞いていたのは、憐でしょう……?」
貴「!!……」
園「えぇ?!ほ、本当に……?!」
衝撃の事実に園子も大袈裟に憐の方へと振り向いた。話を振られた憐は必死に思い出そうとした……
貴「…………あっ!!そういえば……あの時、知らない制服を着た女の子と男の子が、顔を背けながら歩いてた……
その二人組とすれ違った後、すぐ歌が聞こえてきたからあの二人組も聞いてるのかなとは思ったけど、まさか蘭と工藤くんだったの?!」
蘭「ほら……!やっぱりあの時の泣いていた女の子、憐だったんだね……!」
貴「あれ見られてたなんて恥ずかしいな……でも実は中学生の時に出会ってたなんて凄い偶然……っていうか今回はよく偶然が重なるね」
蘭「そうだね……!」
蘭と憐が思い出話に花を咲かせているのを黙っていられるはずもなく、二人の間に割って入る園子。
園「なーにアンタ達だけで盛り上がってんのよ!!私も混ぜなさいよ!!」
蘭「きゃっ!」
貴「うわっ!!危ないよ園子〜!!」
彼女達の笑い声は教室中に響いている。クラスメイト達はこの光景を見て珍しいと思った。なぜなら普段であれば、園子一人が騒がしくしているのが常である。蘭と憐は比較的穏やかで、園子ほど声をあげることはないのに、今日は珍しく蘭も憐も弾むような声が響いていた。きっととても良い事があったんだと結論付ける。こうした憐達の騒ぎは、始業を知らせるチャイムの音が鳴るまで続いた。
────────────────────────
────── 昼 商店街
歩/光/元「「「わーいっ!!博士の家で新作ゲームだー!!」」」
コ「コラお前ら、危ねぇから急に走り出すんじゃねぇぞ……」
学校から帰宅途中のコナン、歩美、光彦、元太、哀含む少年探偵団達は、ランドセルを背負って阿笠博士の家へと向かっていた。阿笠は子ども達に新作ゲームが出来たから遊びにおいでと子ども達を誘っていたのだ。歩美達はその知らせを受けて大喜び。浮き足立って、今にも走り出しそうな勢いで歩いていた。
そんな子ども達のワクワクする様子を見て満更でもないが、一応安全の為目を光らせているコナンとクスクス笑いながら見守っている哀……今日も平和に子ども達が日常を過ごしている中で、突如コナンだけが何かを感じ取った……。
コ「……」
哀「どうしたの江戸川くん。そんな顔をしていたらあの子達が怖がってしまうわよ」
コ「悪りぃ灰原……アイツら連れて先に行っててくれ」
哀「えっ?どうして……?」
コ「……別に大した用じゃねぇから。直ぐに追いつく。俺の事はいいから、先に博士ん家まで行っててくれ……」
哀「江戸川くん……」
前を向いたまま険しい顔をしているコナンは、子ども達を博士の家まで連れて行くよう哀に先へ行けと促す。急に顔つきが変わったコナンに対して、追求しようとするが彼の心情を慮り、それ以上告げなかった哀。
歩「コナンくんに哀ちゃん、どうしたの?突然黙っちゃって……」
光「二人は博士の新作ゲームが嬉しくないんですか?」
元「何でだよ〜!新作ゲームだぞ〜?コナンも灰原も楽しみじゃねーのか〜?」
静かになった二人に対して何かあったのかと前を歩いていた歩美、光彦、元太は振り返るがコナンは返答しなかった。
哀「どうやら江戸川くんは他にやることがあるみたいだから、私達は先に博士の家へ行きましょう?」
代わりに哀が答えを返し、止まっていた3人の背中を押して歩き始めた。
歩「えっ?でも良いのコナンくん?」
コ「……あぁ。俺もすぐ行くから先に行ってろよ」
光「……分かりました!」
元「早く来いよー!じゃねーとコナンが来る前にクリアしちゃうからな!」
コ「分かってるって……灰原頼むな」
哀は3人を連れてそのまま歩き出した。コナンは4人を見送った後、再び険しい表情に変えて足を止めた。そして振り返らずに口を開く。
コ「いつまで隠れてるつもりだ……?」
背後に呼びかけていても返答は無く、車の排気音や通行人の話し声が響くだけだった。その様子にコナンは苛立ちながら背後を振り返る。……背後には誰もいなかった。しかし、彼は鋭い眼光で、少し離れた電柱を睨みつけるようにに見ていた。誰もいないわけがない……下校中、ずっと視線を感じていた。後をつけられていると気づいた瞬間、子ども達をどうやって早く帰すか、後をつけている人物の正体は誰か……思考を巡らせていた。
一つだけ分かっていることとすれば、この視線に敵意は感じられないこと。後をつけられている為不快な事には変わりないが、事件性はないと判断した。そして、少年探偵団達がいなくなってもその視線が無くならないのは、後をつけている人物の標的は自分自身だと気づいた。
先程も言っている通り、不快である事には変わらない為、彼は攻めの姿勢を崩さない。
コ「出てこないんなら、こっちから行くぜ!」
彼はキック力増強シューズに手をかけた瞬間、電柱の陰から慌てて飛び出した人物がいた。
「おいおい!?こんな往来のど真ん中で物騒なシュートぶちかまそうとすんなよ!!危ねぇだろ!!」
コ「やっぱりオメーかよ……黒羽」
しゃがみ込み蹴る体勢を立て直し、目の前に立つ人物と向かい合う。電柱の陰から現れたのは、自身の宿敵〝怪盗キッド〟の本来の姿、黒羽快斗だった。
コ「コソコソ俺の後をつけてきやがって……一体何の用だよ、コソ泥が」
快「コソ泥じゃねぇよ!!……ったく。お前が一人になる機会を伺ってただけだっつーのに、何でそこまで言われなきゃなんねーんだよ」
快斗はコナンの態度に不機嫌になりながら呟く。
コ「ったりめーだろう!俺の正体がバレてなきゃ直ぐに監獄にぶち込んでやってんのに……んで?一体何の用だよ」
快「西多摩市の音楽の森、堂本ホール……」
コ「!?」
驚いたコナンの様子に、快斗は口元に笑みを浮かべた。
快「先日そのホールでコンサートが行われている間に爆破事件が起きた。しかし、なんとホールの中にいた観客達は気づかず、コンサートは最後まで行われた。その間ホールの中にいた観客達は皆無事で、その事件も人知れず解決されていた……」
コ「……」
快「日本で有名なソプラノ歌手、秋庭怜子が素晴らしい歌声を披露したコンサートでもある……名探偵、お前も来てたんだろ?このコンサートに……
────── そしてそのコンサートの裏側で起きていた事件を解決した……そうだろう?」
そして彼は根拠となる理由を話し始める。裏側で起きていた事件の概要、それに関わる関係者達の素性、まるでその現場に居合わせたかのように何故かやたら詳しいのだ。
コ(コイツ……事件の関係者じゃないのに、やけに詳しいな。さては、警官にでも変装して聞き出したんだろうが、何故そんな事をする必要性がある……?)
妙に自信たっぷりに言い切る快斗の言動に不自然さを覚えるコナン。しかし、隠した所で彼の放つ推理はあっているのだから意味が無いし、そもそも隠す意味もない……あるとすれば、自分の事情だけが相手に知られていることが気に食わない。
コ「……あぁ、そうだ。お前の言う通り、俺はあのコンサートに行っていたし、怜子さんを助け、事件も解いた。それに間違いはない……それがどうした……?」
それは事実だと認めた上で、彼は堂々した出で立ちで言葉を返す。その様子に、快斗は感心した声をあげる。
快「ちょっとは動揺すんのかと思ったけど、態度を変えないどころか強気に刃向かってくるとはな……まぁ、名探偵らしいか」
コ「お前が俺達の情報を掴んでいるように、俺も大体の事情は把握してるぜ」
快「へぇ〜……それは一体どんな……?」
コ「お前もあのコンサートに来ていた……しかも、一人ではなく誰かと同伴で……」
快「!?」
今度は快斗の方が表情を崩す。この展開は彼にも想定外だった。
コ「プライベートの誘いだったんだろ?相手はお前の幼馴染、神崎だ」
快「……いや〜参ったな。何で分かるんだよ」
コ「バーロー……以前テメーが蘭や神崎の予定があるか確認してきた日……あれはこのコンサート開演日だった。それに当日ホール内でお前と神崎の姿を、歩美達が目撃してんだよ……」
快「あちゃ〜、お前らが来てたことは知っていたが、真逆気づかれてたとはな」
隠した所で、互いに相手の思惑は把握済み。無闇な探り合いは無意味だと悟る。一瞬ピリついた空気は、快斗の一声でとけていく。
快「ちょっと落ち着けって……俺はお前と言い争いたい訳じゃない……お前に感謝を伝えに来たんだぜ……」
コ「……?」
快「……ありがとうよ、
そう彼は穏やかに言い放つ。訝しげな視線を送っていたコナンだが、ある考えが思い浮かぶ。敵である自分に、わざわざ本来の姿を見せに来てまで感謝を告に来た理由……それは彼の幼馴染、神崎の為なのだろう。詳しい詳細までは分からないが、あの時と怜子さんの歌を聞いて泣いていた神崎……彼女に怜子の歌を聞かせる為に連れて来ていたと彼は解釈した。江戸川コナンにではなく、工藤新一に向かって言っていると小さな名探偵は感じ取った。
新「別にお前の為じゃねぇよ……俺はただ、俺とアイツの中にある、あの音だけは消させる訳にはいかなかっただけだ……」
小さな名探偵の返答に……あぁ、こういう奴だったと快斗は認識を改める。正義感に溢れ、大切な人を守る為に命を賭して犯罪者達と戦い、真実をひたすら追い求める名探偵……汚れた自分と似て非なる存在。彼の名は江戸川コナンであり、工藤新一……己が認めた好敵手。……敵ながら天晴だ。
快「フッ……そうかよ。用はこれだけだ……悪かったな、手間取らせて……じゃあな名探偵」
小さな名探偵が自分の礼を素直に受け取る訳がないと予想していた快斗は、焦ることもなく彼の返答を受け取った。そして、歩き出し彼の横を通り抜けて別れの言葉を告げる。快斗が通り過ぎた瞬間、コナンは聞こえる声量で呟く。
コ「3年前の春、桜舞う夕暮れ時……ある女性が河川敷で歌を歌っていた……」
快「……」
コナンの呟きに足を止める快斗。彼が静かに語り出した話の導入部分から、彼は直ぐに情景が浮かび上がった。
コ「その女性はソプラノ歌手で、歌っていた曲は、〝Amazing Grace〟……亡くなった婚約者が気に入っていた曲、神の恵に感謝し作られた賛美歌だ」
快(急に何なんだ一体……)
彼は訝しげに思いながらも耳を立てて静かに聞いている。少年の雰囲気が一気に変わったからだ。
コ「その歌声は聞く人の心を惹き付け、魅了した……その歌声を聞いていたのは中学2年生になったばかりの男女二人組。互いに喧嘩をしていたが、この歌声を聞いて自然と関係を修復した。
しかし、この時聞いていたのはこの二人組だけじゃない……他に学生服を着た中学生くらいの女の子がいた。その女の子は涙を流し、一心不乱に聞いていた……」
快「!?」
身に覚えしかない話の内容に、彼は全身に鳥肌がたった。
快(何で名探偵がその事を知ってるんだ!?コイツの話す女の子ってのはどう考えても……憐……)
とりあえず話を最後まで聞こう。名探偵は俺に何かを伝えようとしている。
コ「泣いている女の子は一人でいる様子だった。しかし、後からもう一人別の人間がやってくる。その人間は彼女と同い歳くらいの男だった。学生服を着たその男は男女二人組とすれ違い、必死な形相で何かを探していた……少なくともその時すれ違った男はそう思った」
快(まさかあの時、すれ違った学生カップルって……)
コ「学生服の男は泣いている彼女の隣に並び、暫く一緒に歌を聞いた後、彼女を連れて行ってしまった。今思えば、男が必死に探していたのはその彼女だったという事に、今更ながら気づいたぜ……
もう分かっていると思うが、歌っていた女性は秋庭怜子さん……怜子さんの歌を聴いて泣いていた女の子は神崎、そして彼女を連れて行ったのは黒羽……オメーだったんだな」
コナンは得意気に笑った。……忘れかけていた謎がふとした瞬間に解けるのは、これはこれで気持ちが良いと感じた。それに比べ、快斗は3年越しに判明した人物達に驚きを隠せないでいた。すれ違った学生男女二人組が、まさか自分の好敵手とその想い人の彼女だったとは……
快「……ハハハッ!なるほどな!流石の俺も驚いた……まさかあの時の学生カップルが、名探偵達だったとはな!」
コ「バッ!バーロー!カップルじゃねーよ!!……」
形勢逆転、立場が逆転し今度は快斗が笑いを零す。彼も思い出の中にいた名も無き二人組の正体が分かって喜んでいた。何せ名探偵を揶揄うネタが増えたのだ……それを活かす手はない。そんな事を考えて、面白おかしく笑っているとコナンが「笑うな!」と声をあげた。
快「やっぱり名探偵に直接会いに行って正解だった……思わぬ真実が判明するってのも面白いな!」
コ「はぁ……とにかく用は終わったか」
快「……あぁ、終わった」
コ「じゃあ俺は行くぜ……アイツらが早く来いってうるせぇからな」
快「おーおー小学生は元気だね〜……」
コ「うるせぇ!!お前も早く行けよ……さっきお前を探す神崎を見かけたぞ」
コナンの言葉を聞いて途端に慌て始めた快斗。どうやら彼は憐と一緒に買い物しに近くのスーパーにやってきていたが、丁度よく通り過ぎていく少年探偵団を見つけ、これ幸いとコナンが一人になる瞬間を待って後をつけてきた。スーパーの横を通り過ぎる時、「快斗どこ行ったのよ〜……」と困った様子で辺りを見回している憐の姿を見かけていた。
快「ヤベェ!そういえば憐に卵買ってくるよう言われてんだった!早く戻んねーと!!じゃあな、名探偵!!」
軽く手を挙げた後、背を向けて走り出す快斗の姿をコナンはジト目で見ていた。ため息を吐くと、彼も目的の阿笠の家がある方に向かい、足早に歩き出す。……彼等の縁は案外本人達が思っているよりも早く結ばれていたのだった。
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