バレンタイン
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乙骨side
(憐ちゃんに言われた通り、自分の部屋で開けてみたけどこれは……。)
あの後憐ちゃんからバレンタインのプレゼントを貰った僕は、皆と別れ自室に一人ベッドの上に座っていた。あれだけ一人で、しかも自室で開封することを念押しされれば、その選択肢以外ないと思う。
憐ちゃんから貰ったプレゼントを早速開けてみると、1枚のメモのみが、入っていた。どうりで予想よりも軽いと思った。そのメモにはこう書いてあった。
《このメモを見たら、一人で私の部屋に来てください。……待っています By憐》
なんでわざわざメモのみを入れた箱をラッピングしてまで、僕に渡してきたのか……。もしかして……憐ちゃんの部屋でチョコを貰えるということだろうか。
(皆にからかわれるのが嫌で、こんな方法で僕に渡そうとしているのかな……照れ屋な憐ちゃんらしい。可愛いな……。)
「考え込んでる場合じゃなかった……!早く憐ちゃんの部屋に行かなくちゃ。」
彼女から貰える《本命》のプレゼントを期待して、足早に自室の扉を開け、メモに従い彼女の部屋に向かうのだった。
─────── 少し聞きたい事もあるからね。
コンコン
貴「はーい、ちょっと待って。」
彼女の部屋の扉をノックする。扉の向こうから、心地の良い声が聞こえた。そわそわしながら彼女が出てきてくれるのを待つ。
ガチャッ
貴「約束通り一人で来てくれたんだね……ありがとう。さぁ、中に入って?」
乙「……うん、おじゃまします。」
彼女の部屋の中に案内される。今までは何かするにしても、扉の前だけだったから彼女の自室に入るのはこれが初めてだ。基本構造は一緒だけど、彼女の部屋は僕に比べ、某有名なネズミのキャラクターのぬいぐるみなど、可愛いらしいぬいぐるみが多数置かれていた。彼女は小さい頃から、可愛らしいマスコットやぬいぐるみが好きだった。あの頃の好みは健在で、実家から持ってきており、自室に置いてあるらしい。
貴「ごめんね、私の部屋に呼び出したりして……。でもすぐ終わるから、ちょっと待ってて!」
乙「待ってるから大丈夫だよ。ゆっくりでいいからね?」
僕を待たせないようにする為か、走ってキッチンの方へ向かう彼女に僕は、ゆっくりでいい事を伝える。プレゼントを期待している反面、聞きたい事をどう話に切り出すか、悩みながら僕は彼女が来るのを待った。
貴「お待たせ〜憂太!これがホントのハッピーバレンタイン!その……シンプルなチョコなんだけど、私なりに一生懸命頑張って作ってみたの……受け取ってほしいな。」
キッチンの方から、戻ってきた彼女の手に抱えられていたのは、皆とは違う包装の箱だった。顔も少し赤くなっている彼女は、少し目線を外しながらも、僕の為に作ってくれたチョコを両手で渡してくれた。
乙「ありがとう憐ちゃん……!本当に嬉しいよ!……早速だけど開けていい?凄く楽しみにしてたんだ!」
貴「ふふっどうぞ?あんまり期待しないで欲しいけどね!お店の物に比べてみたら全然だから。」
彼女は謙遜していたけど、大切な人から貰える気持ちのこもったプレゼントは誰だって嬉しいもの。少なくとも今の僕は、誰が見ても浮かれていることが分かるぐらい、嬉しかった。そして中身を見てみると、ハートの形のチョコが敷き詰められていた。
小さい頃にも幼い憐ちゃんや里香ちゃんから何回か貰っているが、あの頃とは違い、〝付き合っている憐ちゃん〟から貰えた本命のチョコレート……今まで貰った時も嬉しかったけど、今も本当に嬉しい。
乙「本当にありがとう憐ちゃん!貰ったチョコ……大事に食べるね。でも憐ちゃんから貰った物が、無くなるのが嫌だからちょっとだけとっておこうかな〜。」
貴「……とっておかないですぐ食べてよ?!傷んじゃって憂太がお腹壊す所は見たくないから!」
乙「…………うん、分かったよ。」
貴「その間は何?!ちゃんとすぐ食べてね!」
凄い勢いで、憐ちゃんから止められてしまった。でも過去に、憐ちゃんから貰った物は全部大切に保管してある僕にとっては真剣な悩みだった。不器用ながらも、頑張って折ってくれた少し曲がった折り鶴、公園で見つけたと言ってくれた四つ葉のクローバー、幼い頃の拙い文章で僕宛てに書かれていた手紙等。
人によってはガラクタに見えるかもしれないけど、僕にとっては大切な彼女がくれた大事な宝物。お互い離れていた期間だって捨てるなんていう考えは一切浮かばなかった。
今でも大切な宝物……今回くれたチョコだってね。でもそれは彼女がいなかったら、僕の手元にはなかった物達。……君がいなければ意味が無い物達。
乙「僕にとってはね、君がくれたものは全部大切な宝物なんだ。このチョコレートだってそうだよ……。何より大切な憐が、僕の為にくれた物だからね。」
最愛の彼女が、僕の知らない所で傷ついている事が許せない……。君を傷つけるものは何であろうと、誰であろうと許さない。そうなった原因の排除と対策を考える。だから隠さずに教えて欲しい……──────。
乙「そんな君が僕の知らない所で、傷ついている事が許せないんだ。ねぇ、憐ちゃん……。君が隠しているその左腕の包帯は、チョコレートを作る時に負った怪我のせいで巻いているのかな。」
……例え彼女自身がつけた傷だとしても、僕は絶対に見逃さない。
(憐ちゃんに言われた通り、自分の部屋で開けてみたけどこれは……。)
あの後憐ちゃんからバレンタインのプレゼントを貰った僕は、皆と別れ自室に一人ベッドの上に座っていた。あれだけ一人で、しかも自室で開封することを念押しされれば、その選択肢以外ないと思う。
憐ちゃんから貰ったプレゼントを早速開けてみると、1枚のメモのみが、入っていた。どうりで予想よりも軽いと思った。そのメモにはこう書いてあった。
《このメモを見たら、一人で私の部屋に来てください。……待っています By憐》
なんでわざわざメモのみを入れた箱をラッピングしてまで、僕に渡してきたのか……。もしかして……憐ちゃんの部屋でチョコを貰えるということだろうか。
(皆にからかわれるのが嫌で、こんな方法で僕に渡そうとしているのかな……照れ屋な憐ちゃんらしい。可愛いな……。)
「考え込んでる場合じゃなかった……!早く憐ちゃんの部屋に行かなくちゃ。」
彼女から貰える《本命》のプレゼントを期待して、足早に自室の扉を開け、メモに従い彼女の部屋に向かうのだった。
─────── 少し聞きたい事もあるからね。
コンコン
貴「はーい、ちょっと待って。」
彼女の部屋の扉をノックする。扉の向こうから、心地の良い声が聞こえた。そわそわしながら彼女が出てきてくれるのを待つ。
ガチャッ
貴「約束通り一人で来てくれたんだね……ありがとう。さぁ、中に入って?」
乙「……うん、おじゃまします。」
彼女の部屋の中に案内される。今までは何かするにしても、扉の前だけだったから彼女の自室に入るのはこれが初めてだ。基本構造は一緒だけど、彼女の部屋は僕に比べ、某有名なネズミのキャラクターのぬいぐるみなど、可愛いらしいぬいぐるみが多数置かれていた。彼女は小さい頃から、可愛らしいマスコットやぬいぐるみが好きだった。あの頃の好みは健在で、実家から持ってきており、自室に置いてあるらしい。
貴「ごめんね、私の部屋に呼び出したりして……。でもすぐ終わるから、ちょっと待ってて!」
乙「待ってるから大丈夫だよ。ゆっくりでいいからね?」
僕を待たせないようにする為か、走ってキッチンの方へ向かう彼女に僕は、ゆっくりでいい事を伝える。プレゼントを期待している反面、聞きたい事をどう話に切り出すか、悩みながら僕は彼女が来るのを待った。
貴「お待たせ〜憂太!これがホントのハッピーバレンタイン!その……シンプルなチョコなんだけど、私なりに一生懸命頑張って作ってみたの……受け取ってほしいな。」
キッチンの方から、戻ってきた彼女の手に抱えられていたのは、皆とは違う包装の箱だった。顔も少し赤くなっている彼女は、少し目線を外しながらも、僕の為に作ってくれたチョコを両手で渡してくれた。
乙「ありがとう憐ちゃん……!本当に嬉しいよ!……早速だけど開けていい?凄く楽しみにしてたんだ!」
貴「ふふっどうぞ?あんまり期待しないで欲しいけどね!お店の物に比べてみたら全然だから。」
彼女は謙遜していたけど、大切な人から貰える気持ちのこもったプレゼントは誰だって嬉しいもの。少なくとも今の僕は、誰が見ても浮かれていることが分かるぐらい、嬉しかった。そして中身を見てみると、ハートの形のチョコが敷き詰められていた。
小さい頃にも幼い憐ちゃんや里香ちゃんから何回か貰っているが、あの頃とは違い、〝付き合っている憐ちゃん〟から貰えた本命のチョコレート……今まで貰った時も嬉しかったけど、今も本当に嬉しい。
乙「本当にありがとう憐ちゃん!貰ったチョコ……大事に食べるね。でも憐ちゃんから貰った物が、無くなるのが嫌だからちょっとだけとっておこうかな〜。」
貴「……とっておかないですぐ食べてよ?!傷んじゃって憂太がお腹壊す所は見たくないから!」
乙「…………うん、分かったよ。」
貴「その間は何?!ちゃんとすぐ食べてね!」
凄い勢いで、憐ちゃんから止められてしまった。でも過去に、憐ちゃんから貰った物は全部大切に保管してある僕にとっては真剣な悩みだった。不器用ながらも、頑張って折ってくれた少し曲がった折り鶴、公園で見つけたと言ってくれた四つ葉のクローバー、幼い頃の拙い文章で僕宛てに書かれていた手紙等。
人によってはガラクタに見えるかもしれないけど、僕にとっては大切な彼女がくれた大事な宝物。お互い離れていた期間だって捨てるなんていう考えは一切浮かばなかった。
今でも大切な宝物……今回くれたチョコだってね。でもそれは彼女がいなかったら、僕の手元にはなかった物達。……君がいなければ意味が無い物達。
乙「僕にとってはね、君がくれたものは全部大切な宝物なんだ。このチョコレートだってそうだよ……。何より大切な憐が、僕の為にくれた物だからね。」
最愛の彼女が、僕の知らない所で傷ついている事が許せない……。君を傷つけるものは何であろうと、誰であろうと許さない。そうなった原因の排除と対策を考える。だから隠さずに教えて欲しい……──────。
乙「そんな君が僕の知らない所で、傷ついている事が許せないんだ。ねぇ、憐ちゃん……。君が隠しているその左腕の包帯は、チョコレートを作る時に負った怪我のせいで巻いているのかな。」
……例え彼女自身がつけた傷だとしても、僕は絶対に見逃さない。