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夕方
毛利探偵事務所
コナンside
蘭「今日のカラオケ楽しかったね〜コナンくん。」
コ「う、うん……!」
蘭「園子に感謝ね。良いストレス発散になったわ〜。」
コ「よ、良かったね、蘭姉ちゃん。」
蘭「新一ったら全然連絡くれないんだもの……園子に同意するわけじゃないけど、あいつへのストレスが溜まってるのかもね。」
コ「あはは……。」(俺へのストレスってなんだよ。)
学校終わりに、カラオケに来ていた俺達。夕方まで楽しい時間は続いた。主に蘭と園子が次々曲を入れては歌っていたけどな。蘭はストレス発散出来たと言っていたが、俺は一つ気になる事があった。
(顔色が悪い。……カラオケの時から、辛そうな表情を見せていたけど、熱がある訳でも、身体に異常がある訳でもない。……一体何なんだ、蘭に起きているこの症状は……。)
蘭「あ〜!!教科書がない!きっと学校に置いてきちゃったんだ……。どうしよう〜、教科書がないと宿題出来ないのに……まだ間に合うよね?取りに行かなくちゃ!」
コ「え?今から行くの?もうすぐ外、真っ暗になっちゃうよ?」
鞄の中を漁っていると思ったら、珍しく蘭が学校に忘れ物をしたらしい。まだ空は明るいとはいえ、これからどんどん日が落ちていく時間だ。いくら空手の関東大会優勝者で、そこらの人間より強い蘭でも、こんな時間に外に出ていくのは心配になる。宿題は明日でも良いじゃないかと、それとなく諭しても、断固として首を横にしか振らなかった蘭。
蘭「ごめんね、コナンくん。悪いけど、夕飯は帰ってきてからね。」
コ「僕も一緒に行く!」
蘭「でも……」
コ「大丈夫だよ!ほら、早く行こ?」
心配する蘭を他所に、俺は玄関の方に歩いていった。実際に行動に移してしまえば、許さるざるを得ない。蘭には悪いが、このまま放ってはおけない。
(嫌な予感がする……こんな蘭を、このまま一人にしておけない。)
帰ってきたおっちゃんとすれ違ったが、気にせず外に飛び出す。これで何事もなければいいのだ……何事もなければ……。
─────────────────────
帝丹高校
蘭「やっぱり夜の学校って不気味ね。何で忘れ物しちゃったんだろう……。」
コ「過ぎたことを気にしててもしょうがないよ!教科書見つかった?」
蘭「うん!コナンくんのおかげでスムーズに見つけられたよ。ありがとう、コナンくん。」
コ「じゃあ帰ろう、蘭姉ちゃん。」
俺達は帝丹高校に行き、そこで蘭や高校生の俺、工藤新一が所属しているクラスの教室で、今回の目的である教科書を見つけることが出来た。蘭にも特に変わった様子は見受けられない。もう用は済んだのだから大丈夫なはずだ……それなのに、この違和感はなんだ……。
ドサッ
コ「蘭!!」
蘭が動く気配がなかったので、心配になり蘭の方へ振り返ってみたら、ちょうど蘭が倒れ始めている所だった。俺は慌てて蘭の身体を抱きとめる。何か可笑しい……。
(蘭の意識がない?!クソ!……やっぱりあの時の顔色の悪さからか?何か原因があったのか?!)
コ「おい蘭!しっかりしろ!蘭!蘭!」
(駄目だ、俺の声に反応しない。不味い!この体じゃ蘭を運ぶ事が出来ない……!一体どうしたら……。)
その時背中に悪寒が走る……。いつの間にか異様な空気に包まれていることに気がついた。肌寒いような、暗く重い空気……何だ、この気持ち悪い空気は。その気持ち悪い空気は上の方から感じる……恐る恐る顔をあげた俺の目に映ったのは……──────
ソノコ……チョウ……ダイ……?ケケケッ!!
言葉に表すのもおぞましい……見た事もない〝ナニカ〟がいた……。
早く逃げなければと思う程、足が竦む。子どもひとりで、高校生を抱えてあの〝ナニカ〟から逃げ切ることなんて出来るのだろうか……。しかし、必ずやらなければならないことがひとつある……。蘭だけは……俺が守る。
(せめて蘭だけでも……蘭!)
俺は蘭の上に覆いかぶさった。その時何処からか、声が聞こえた。
貴「坊や!顔を上げないで、じっとしててね!」
蘭に覆いかぶさったまま、顔を下にしているせいで、誰が話しかけているのか分からないけど、女の声が聞こえてきた。
ヒュンッ!
パシュッ
アッアアアアアァアアアア!!
コ「なんだ……!?」
顔をあげた時には、その〝ナニカ〟は消えかかっており、代わりに帝丹高校の制服を着た女が立っていた。この女を俺は見た事がない……。
貴「この子はアンタが弄んでいい人間じゃない……純粋で清き心を持つこの子を……アンタが汚していい存在じゃない!!」
アァアアアァ……アァ……。
(彼女は誰だ?俺達を助けてくれた……のか?それに……あの化け物を、その矢でやったのか?!見た所普通の女にしか見えないけど……。)
俺達を助けてくれた見知らぬ彼女は、化け物を矢で射った後に、鋭い眼光で消えいく化け物を見つめながら吐き捨てた。そして、こちらの方を振り返ると、笑顔を浮かべながら近寄ってきた。
貴「もう大丈夫よ、坊や。小さいのに、お姉ちゃんを守れて偉いね!」
コ「お姉さんは一体……。」
貴「大丈夫、私は貴方達の味方だよ。もう怖い事も起きないから。とりあえず、ここから出ようか。さぁ、その子をおぶるから手伝ってくれる?」
コ「……分かったよ。……ありがとう、お姉さん。」
アァアアアアア……!!
その瞬間、彼女の背後にいた消えていく化け物が、最後の力を振り絞り、雄叫びをあげながら彼女を殺そうと腕を伸ばした。
コ「危ない!……。」
危機を知らせるが、これじゃあ間に合わない……!
貴「!?貴方達だけでも守る……!」
ザシュッ!
乙「憐!大丈夫?!」
目の前にいた恐ろしい化け物は、1人の男によって始末された。あまりの速さに目で追いきれていなかったが、恐らく男が持っている刀で化け物を切ったのだろう。黒い髪に、この辺じゃ見かけない白い制服、そして目元には、うっすらと隈が残っている……刀を持っていなければ、ごく普通の男子学生に見える。
だが、先程から起きている数々の出来事……、恐ろしい化け物、そして一体どんな手口か知らないが、そんな化け物を殺す事が出来る弓と矢を持った女と、刀を持った男……。
(何なんだ一体……何が起きている……。)
信じ難いが、普通じゃない……。確実に俺の知らない何かが起きている……。
貴「うん、大丈夫!ごめん……詰めが甘かった。憂太が居なかったら危なかったね。ありがとう、憂太!」
乙「間に合って良かったよ。……本当に次からは気をつけてね!憐が大怪我する所、見たくないから……。」
貴「えっ?!憂太!ここ人が居るから!あの坊やが見てるから!!だから離れて!!」
乙「……駄目、油断した罰だよ。大丈夫、もうこの学校の呪いは全部祓ったから。……しばらくこうさせてね。」
貴「わ、わざわざ抱き締めなくても……ってあれ、段々腕の力強くなってない?!本当は怒ってるよね?!ごめんなさい憂太ーーー!!」
仲睦まじい二人の姿を唖然と見つめる事しか出来なかった。
毛利探偵事務所
コナンside
蘭「今日のカラオケ楽しかったね〜コナンくん。」
コ「う、うん……!」
蘭「園子に感謝ね。良いストレス発散になったわ〜。」
コ「よ、良かったね、蘭姉ちゃん。」
蘭「新一ったら全然連絡くれないんだもの……園子に同意するわけじゃないけど、あいつへのストレスが溜まってるのかもね。」
コ「あはは……。」(俺へのストレスってなんだよ。)
学校終わりに、カラオケに来ていた俺達。夕方まで楽しい時間は続いた。主に蘭と園子が次々曲を入れては歌っていたけどな。蘭はストレス発散出来たと言っていたが、俺は一つ気になる事があった。
(顔色が悪い。……カラオケの時から、辛そうな表情を見せていたけど、熱がある訳でも、身体に異常がある訳でもない。……一体何なんだ、蘭に起きているこの症状は……。)
蘭「あ〜!!教科書がない!きっと学校に置いてきちゃったんだ……。どうしよう〜、教科書がないと宿題出来ないのに……まだ間に合うよね?取りに行かなくちゃ!」
コ「え?今から行くの?もうすぐ外、真っ暗になっちゃうよ?」
鞄の中を漁っていると思ったら、珍しく蘭が学校に忘れ物をしたらしい。まだ空は明るいとはいえ、これからどんどん日が落ちていく時間だ。いくら空手の関東大会優勝者で、そこらの人間より強い蘭でも、こんな時間に外に出ていくのは心配になる。宿題は明日でも良いじゃないかと、それとなく諭しても、断固として首を横にしか振らなかった蘭。
蘭「ごめんね、コナンくん。悪いけど、夕飯は帰ってきてからね。」
コ「僕も一緒に行く!」
蘭「でも……」
コ「大丈夫だよ!ほら、早く行こ?」
心配する蘭を他所に、俺は玄関の方に歩いていった。実際に行動に移してしまえば、許さるざるを得ない。蘭には悪いが、このまま放ってはおけない。
(嫌な予感がする……こんな蘭を、このまま一人にしておけない。)
帰ってきたおっちゃんとすれ違ったが、気にせず外に飛び出す。これで何事もなければいいのだ……何事もなければ……。
─────────────────────
帝丹高校
蘭「やっぱり夜の学校って不気味ね。何で忘れ物しちゃったんだろう……。」
コ「過ぎたことを気にしててもしょうがないよ!教科書見つかった?」
蘭「うん!コナンくんのおかげでスムーズに見つけられたよ。ありがとう、コナンくん。」
コ「じゃあ帰ろう、蘭姉ちゃん。」
俺達は帝丹高校に行き、そこで蘭や高校生の俺、工藤新一が所属しているクラスの教室で、今回の目的である教科書を見つけることが出来た。蘭にも特に変わった様子は見受けられない。もう用は済んだのだから大丈夫なはずだ……それなのに、この違和感はなんだ……。
ドサッ
コ「蘭!!」
蘭が動く気配がなかったので、心配になり蘭の方へ振り返ってみたら、ちょうど蘭が倒れ始めている所だった。俺は慌てて蘭の身体を抱きとめる。何か可笑しい……。
(蘭の意識がない?!クソ!……やっぱりあの時の顔色の悪さからか?何か原因があったのか?!)
コ「おい蘭!しっかりしろ!蘭!蘭!」
(駄目だ、俺の声に反応しない。不味い!この体じゃ蘭を運ぶ事が出来ない……!一体どうしたら……。)
その時背中に悪寒が走る……。いつの間にか異様な空気に包まれていることに気がついた。肌寒いような、暗く重い空気……何だ、この気持ち悪い空気は。その気持ち悪い空気は上の方から感じる……恐る恐る顔をあげた俺の目に映ったのは……──────
ソノコ……チョウ……ダイ……?ケケケッ!!
言葉に表すのもおぞましい……見た事もない〝ナニカ〟がいた……。
早く逃げなければと思う程、足が竦む。子どもひとりで、高校生を抱えてあの〝ナニカ〟から逃げ切ることなんて出来るのだろうか……。しかし、必ずやらなければならないことがひとつある……。蘭だけは……俺が守る。
(せめて蘭だけでも……蘭!)
俺は蘭の上に覆いかぶさった。その時何処からか、声が聞こえた。
貴「坊や!顔を上げないで、じっとしててね!」
蘭に覆いかぶさったまま、顔を下にしているせいで、誰が話しかけているのか分からないけど、女の声が聞こえてきた。
ヒュンッ!
パシュッ
アッアアアアアァアアアア!!
コ「なんだ……!?」
顔をあげた時には、その〝ナニカ〟は消えかかっており、代わりに帝丹高校の制服を着た女が立っていた。この女を俺は見た事がない……。
貴「この子はアンタが弄んでいい人間じゃない……純粋で清き心を持つこの子を……アンタが汚していい存在じゃない!!」
アァアアアァ……アァ……。
(彼女は誰だ?俺達を助けてくれた……のか?それに……あの化け物を、その矢でやったのか?!見た所普通の女にしか見えないけど……。)
俺達を助けてくれた見知らぬ彼女は、化け物を矢で射った後に、鋭い眼光で消えいく化け物を見つめながら吐き捨てた。そして、こちらの方を振り返ると、笑顔を浮かべながら近寄ってきた。
貴「もう大丈夫よ、坊や。小さいのに、お姉ちゃんを守れて偉いね!」
コ「お姉さんは一体……。」
貴「大丈夫、私は貴方達の味方だよ。もう怖い事も起きないから。とりあえず、ここから出ようか。さぁ、その子をおぶるから手伝ってくれる?」
コ「……分かったよ。……ありがとう、お姉さん。」
アァアアアアア……!!
その瞬間、彼女の背後にいた消えていく化け物が、最後の力を振り絞り、雄叫びをあげながら彼女を殺そうと腕を伸ばした。
コ「危ない!……。」
危機を知らせるが、これじゃあ間に合わない……!
貴「!?貴方達だけでも守る……!」
ザシュッ!
乙「憐!大丈夫?!」
目の前にいた恐ろしい化け物は、1人の男によって始末された。あまりの速さに目で追いきれていなかったが、恐らく男が持っている刀で化け物を切ったのだろう。黒い髪に、この辺じゃ見かけない白い制服、そして目元には、うっすらと隈が残っている……刀を持っていなければ、ごく普通の男子学生に見える。
だが、先程から起きている数々の出来事……、恐ろしい化け物、そして一体どんな手口か知らないが、そんな化け物を殺す事が出来る弓と矢を持った女と、刀を持った男……。
(何なんだ一体……何が起きている……。)
信じ難いが、普通じゃない……。確実に俺の知らない何かが起きている……。
貴「うん、大丈夫!ごめん……詰めが甘かった。憂太が居なかったら危なかったね。ありがとう、憂太!」
乙「間に合って良かったよ。……本当に次からは気をつけてね!憐が大怪我する所、見たくないから……。」
貴「えっ?!憂太!ここ人が居るから!あの坊やが見てるから!!だから離れて!!」
乙「……駄目、油断した罰だよ。大丈夫、もうこの学校の呪いは全部祓ったから。……しばらくこうさせてね。」
貴「わ、わざわざ抱き締めなくても……ってあれ、段々腕の力強くなってない?!本当は怒ってるよね?!ごめんなさい憂太ーーー!!」
仲睦まじい二人の姿を唖然と見つめる事しか出来なかった。