京都姉妹校交流会
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
〜交流会終了後〜
東堂と乙骨と虎杖
東「久しいな、乙骨。」
乙「お久しぶりです、東堂さん。」
交流会終了後、東堂が乙骨に声をかけていた。
東「去年の交流会以来だな……。俺はあの敗北から、日々己を鍛え上げ、オマエと戦う事を待ち焦がれていた。」
乙「そ、そうだったんですね……。」
東「血沸き肉躍る戦いの場で、オマエと死闘を繰り広げる予定だったが、オマエは来なかった。その事実に嘆きもした。だが、オマエを責める意図はないぞ……そのおかげで俺は虎杖悠仁という素晴らしい親友 に出会えたのだからな……。」
乙「……💧」
端的に言うと乙骨は困っていた。東堂葵という人物は変わった所もあるが、悪い人物ではないというのが自分の認識だった。それ故によく分からない事を言われても無視する訳にもいかず、なんとか答えてみるが、かといって上手い返し方も分からない。自分は彼とは違い、戦いに関して歓喜するような性分では無い為、乙骨はちょっとした窮地に立たされていた。
乙「虎杖くんと仲良くなれたんですね。良かったです!虎杖くんは凄く良い後輩なので……。」
東「あぁ……女の趣味が良い。あれほど俺と同じ奴はそういない……素晴らしい逸材だ!」
乙「女の子の趣味……ですか……あはは。」
(僕の時と同じように聞いたのかな……💧)
自分の知る後輩の話になった為、自然に話題を変えようとするも、いつの間にか女性の好み の話になっていた為、結局先程の窮地と変わらなかった。
(ど、どうしよう……。)
東堂の対応に困っていると───
虎「先輩、大丈夫?!東堂、オマエも変に絡むんじゃねぇーよ!」
東堂に変な絡み方をされていると勘違いした虎杖が、二人の間に割って入った。
東「虎杖 !!丁度オマエの話をしていたのだ!」
虎「俺の話?」
乙「そうだよ!虎杖くんの女性の好み が東堂さんと同じだって聞いたんだ。」
虎「あ〜〜、そういや言ったな。」
虎杖が懐かしむように首を傾げながら答えた。
東「性癖にソイツの全てが反映される。女の趣味がつまらん奴はソイツ自身もつまらん。俺はつまらん男が大嫌いだ。」
虎「はいはい……。それで答えが気に入らなくて、伏黒ボコボコにしたんだろ。釘崎の話じゃまともな答えだったらしいのにな……同情するぜ、伏黒。」
(伏黒くんをボコボコにした?!……。)
返答が気に入らなかった東堂は伏黒をボコボコにしたと聞いて、自分の事のように感じ震え上がってしまった乙骨だった。
虎「そういや先輩も東堂に聞かれた?女の好み 。」
乙「えっ!?えっと……。」
話題が離れると思った矢先に、まさかの援護射撃を喰らい、動揺しながらもどう答えようか悩んでいると─────。
東「勿論聞いたぞ……。だが、コイツの答えは────。」
──────────回想 昨年の交流会
乙骨 side
乙『女の子の好み ?!なんで!?初対面なのに?!』
東『初対面だろうが構わん……早く言え。俺はあまり気は長くないぞ。』
乙『は、はい……!』
(とは言ったもののどうしよう……。女の子の好み って言ったって───。)
困りながらも視線は、後ろで五条と話している幼馴染の方へ……。
乙『………。』
病院で初めて見かけた時からずっと──────
東『ふむ、成程……そういう事か。悟と話している長い茶髪の女だろう……。』
乙『えっ?!?!なんで……。』
東『言葉を語らずともだな……。言わなくても視線に出ているぞ。』
乙『!?』
(初対面の人にバレる僕って……そんなに分かりやすい?!)
初対面の人に自分の好きな人がバレるハプニングに焦っていると、東堂さんはため息を吐きながらこう言った。
東『……容姿は悪くは無いが平凡だな。身長 も尻 もデカくない。期待損だな……つまらん奴だ。』
この時の事、いまだによく覚えている──────。
乙『……訂正してください。彼女は平凡なんかじゃない……誰よりも優しくて、笑顔が素敵な女の子です。よく知りもしないのに、勝手な事を言わないでください。』
勝手に期待をして、自分の好みに当てはまらなかったからという理由で、彼女を貶すような言葉は、いくら初対面で目上の人でも許せなかった。
この時の僕は、東堂さんに少しの怒りと失望を抱いた───。
東『フッ……面白い!それならオマエの実力で俺に訂正させてみろ……!俺が納得すれば、あの女の評価を訂正しよう……。これなら今回の交流会も退屈せずに済みそうだ。』
そう言って東堂さんは僕の目の前から去っていった。唐突に現れて唐突に去っていく。マイペースな人だな……。
貴『乙骨くん、大丈夫だった?なんか筋骨隆々な人に話しかけられてたみたいだけど……。』
乙『えっ?あっ……うん!大丈夫だよ……!』
遠くで五条先生と話していた憐ちゃんが、僕の傍に近寄ってきた。話を聞くと、どうやら僕と東堂さんが話終わるのを待ってたらしい……。
貴『それならいいけど……。それにしてもあんな強そうな人が、京都校にいるなんて信じられない!乙骨くん、大丈夫?殺人以外なら何でもありな交流会らしいから、大変かもしれないけど……。』
乙『そうなの?!あはは……。(凄く物騒だ……、僕生きて帰れるかな……💧)』
人数合わせで連れてこられた交流会……ただでさえ不安だったのに、憐ちゃんから詳細を聞いてより恐怖心も出てきた。自分は先輩達とやっていけるのかだろうか……。
貴『……ごめんね、私は里香が暴走した時の保険で連れてこられたから、交流会には参加しないし、役に立たないけど、でも……乙骨くんの事、ずっと応援してるから!。』
乙『……!!』
僕の不安そうな顔色を見た憐ちゃんが、一生懸命僕を励ましてくれた。彼女だって、僕のせいで参加をしないのに、連れてこられて、馴染めない空気に心細いはずなのに───。
だから僕は決めた──────
この交流会、勝っても負けても──────
乙『大丈夫だよ!僕、頑張るから……!(憐ちゃんがいてくれるから……。)』
僕は彼女の為に戦い、必ず彼女の元に帰る……。その為に僕の出来ることを全力でやる───そう決意したのだった。
──────────────────
虎「先輩、かっこいいじゃん!」
乙「あはは……ありがとう虎杖くん。あの時は必死だったから。」
虎「まぁ、憐にゾッコンな先輩なら答えもそうなるよな。それにしても東堂は……オマエ、もうちょいなんとかならんの?」
東「フン……。だが、交流会で分かった……奴もまた俺とは異なるが本物だと……。そして興味が湧いた……乙骨が愛した女に……神崎憐という人物に……。」
虎「あ〜はいはい。」
東堂との出会い話を虎杖に語った乙骨。懐かしい思いと同時に、あの日の交流会は里香が暴走した事もあり、色々大変だったが、それでも憐との大事な思い出なのだと再認識した。そしてその事に付随して、今回の交流会についてある事を思い出す……。
乙「そういえば、今回の交流会の団体戦……僕は出られなかったけど、虎杖くんと憐が東堂さんにお世話になったみたいですね……。」
虎「……先輩?」
何故だろう……急にこの場の空気が冷えてきた気がした。そして乙骨の様子が先程とは違う事に気がついた虎杖。
東「そうだ。虎杖 の成長の為にやった事だ。その虎杖 を守る為、立ち向かってきた神崎にも、拳をお見舞いしてやったぞ。
虎杖 を守ろうと、単独で残る心意気はともかくとして、術師としての実力は低いな。あれでは……───。」
虎「やめろ、東堂!頼むから黙ってくれ……!」
東堂は憐についての所見を話し始める。虎杖を守る為、単独で残った事心意気は認めるが、それに見合うだけの実力が足りていない事、接近戦に弱い所、諸々含め術師としての実力が低い事を指摘していた。
虎杖は乙骨の纏う空気が変わった事を察知し、東堂に話す事を止めるよう伝えるが時既に遅い───。
乙「確かに東堂さんの言う通り、憐は強くないのかもしれない。接近戦も苦手だと、本人も自覚しています。……ですが、彼女は自身の弱さを承知の上で、負傷していた虎杖くんを守る為に、貴方と対峙しました。例え貴方に敵わなくて、その後気を失っていたとしても、結果的に虎杖くんを守るという自分の目的を立派に果たしました。
だから僕は、彼女が弱いだなんて思わない───。」
東/虎「「………。」」
乙骨の盲目的な憐に対する主張に、静かに黙る
虎杖と東堂。それでも尚彼は口が止まらない───。
乙「それに彼女が自己責任で取った行動なので、僕が口を出すのも可笑しな話かもしれませんが、他ならぬ憐の事なので……。彼女を無意味に傷つけたり、悪く言うことは、少なくとも僕の前ではやめてください……でないと僕は貴方に対して、本気で何をするか分からない……。」
一年前の交流会……当時、乙骨憂太は特級過呪怨霊〝祈本里香〟に呪われていた。その〝里香〟が暴走……その力は凄まじく、憐や真希曰く〝東京校は圧勝〟だったのだと。
久しく感じていなかった〝敗北〟の二文字を己に叩きつけたこの男との再戦を……己はずっと待っていのだ。その再戦は、団体戦の日に乙骨が帰国していなかった為叶う事はなかったが、今の奴は神崎憐の事で静かに怒り、己に対し闘志を燃やしているようだった。今にもリカを出しそうな雰囲気だ。
今こそ果たせなかったリベンジマッチのチャンスなのでは……と考えた男の答えは───。
東「ならば……交流会で叶わなかったオマエとの死闘を今、ここで!!やろうではないか!!」
東堂も彼の闘志に答え、自ら構えの姿勢を取った。上級呪術師同士の戦いが、なんて事の無いグラウンドで勃発しようとしていた。
虎「いや、駄目ーーーーー!!こんな所でアンタらが戦ったら、グラウンドが抉れたり吹っ飛んじまうから!!!憐ーーーー!!!五条先生ーーー!!!助けてくれーーーー!!!!」
二人のやり取りを身近に見ていた虎杖が、慌てて二人の間に割って、止めた。虎杖の救援は直ぐに憐と五条の耳に入り、慌てて二人が仲を取り持った為、事なきを得たのだった──────。
~完~
東堂と乙骨と虎杖
東「久しいな、乙骨。」
乙「お久しぶりです、東堂さん。」
交流会終了後、東堂が乙骨に声をかけていた。
東「去年の交流会以来だな……。俺はあの敗北から、日々己を鍛え上げ、オマエと戦う事を待ち焦がれていた。」
乙「そ、そうだったんですね……。」
東「血沸き肉躍る戦いの場で、オマエと死闘を繰り広げる予定だったが、オマエは来なかった。その事実に嘆きもした。だが、オマエを責める意図はないぞ……そのおかげで俺は虎杖悠仁という素晴らしい
乙「……💧」
端的に言うと乙骨は困っていた。東堂葵という人物は変わった所もあるが、悪い人物ではないというのが自分の認識だった。それ故によく分からない事を言われても無視する訳にもいかず、なんとか答えてみるが、かといって上手い返し方も分からない。自分は彼とは違い、戦いに関して歓喜するような性分では無い為、乙骨はちょっとした窮地に立たされていた。
乙「虎杖くんと仲良くなれたんですね。良かったです!虎杖くんは凄く良い後輩なので……。」
東「あぁ……女の趣味が良い。あれほど俺と同じ奴はそういない……素晴らしい逸材だ!」
乙「女の子の趣味……ですか……あはは。」
(僕の時と同じように聞いたのかな……💧)
自分の知る後輩の話になった為、自然に話題を変えようとするも、いつの間にか女性の
(ど、どうしよう……。)
東堂の対応に困っていると───
虎「先輩、大丈夫?!東堂、オマエも変に絡むんじゃねぇーよ!」
東堂に変な絡み方をされていると勘違いした虎杖が、二人の間に割って入った。
東「
虎「俺の話?」
乙「そうだよ!虎杖くんの女性の
虎「あ〜〜、そういや言ったな。」
虎杖が懐かしむように首を傾げながら答えた。
東「性癖にソイツの全てが反映される。女の趣味がつまらん奴はソイツ自身もつまらん。俺はつまらん男が大嫌いだ。」
虎「はいはい……。それで答えが気に入らなくて、伏黒ボコボコにしたんだろ。釘崎の話じゃまともな答えだったらしいのにな……同情するぜ、伏黒。」
(伏黒くんをボコボコにした?!……。)
返答が気に入らなかった東堂は伏黒をボコボコにしたと聞いて、自分の事のように感じ震え上がってしまった乙骨だった。
虎「そういや先輩も東堂に聞かれた?女の
乙「えっ!?えっと……。」
話題が離れると思った矢先に、まさかの援護射撃を喰らい、動揺しながらもどう答えようか悩んでいると─────。
東「勿論聞いたぞ……。だが、コイツの答えは────。」
──────────回想 昨年の交流会
乙骨 side
乙『女の子の
東『初対面だろうが構わん……早く言え。俺はあまり気は長くないぞ。』
乙『は、はい……!』
(とは言ったもののどうしよう……。女の子の
困りながらも視線は、後ろで五条と話している幼馴染の方へ……。
乙『………。』
病院で初めて見かけた時からずっと──────
東『ふむ、成程……そういう事か。悟と話している長い茶髪の女だろう……。』
乙『えっ?!?!なんで……。』
東『言葉を語らずともだな……。言わなくても視線に出ているぞ。』
乙『!?』
(初対面の人にバレる僕って……そんなに分かりやすい?!)
初対面の人に自分の好きな人がバレるハプニングに焦っていると、東堂さんはため息を吐きながらこう言った。
東『……容姿は悪くは無いが平凡だな。
この時の事、いまだによく覚えている──────。
乙『……訂正してください。彼女は平凡なんかじゃない……誰よりも優しくて、笑顔が素敵な女の子です。よく知りもしないのに、勝手な事を言わないでください。』
勝手に期待をして、自分の好みに当てはまらなかったからという理由で、彼女を貶すような言葉は、いくら初対面で目上の人でも許せなかった。
この時の僕は、東堂さんに少しの怒りと失望を抱いた───。
東『フッ……面白い!それならオマエの実力で俺に訂正させてみろ……!俺が納得すれば、あの女の評価を訂正しよう……。これなら今回の交流会も退屈せずに済みそうだ。』
そう言って東堂さんは僕の目の前から去っていった。唐突に現れて唐突に去っていく。マイペースな人だな……。
貴『乙骨くん、大丈夫だった?なんか筋骨隆々な人に話しかけられてたみたいだけど……。』
乙『えっ?あっ……うん!大丈夫だよ……!』
遠くで五条先生と話していた憐ちゃんが、僕の傍に近寄ってきた。話を聞くと、どうやら僕と東堂さんが話終わるのを待ってたらしい……。
貴『それならいいけど……。それにしてもあんな強そうな人が、京都校にいるなんて信じられない!乙骨くん、大丈夫?殺人以外なら何でもありな交流会らしいから、大変かもしれないけど……。』
乙『そうなの?!あはは……。(凄く物騒だ……、僕生きて帰れるかな……💧)』
人数合わせで連れてこられた交流会……ただでさえ不安だったのに、憐ちゃんから詳細を聞いてより恐怖心も出てきた。自分は先輩達とやっていけるのかだろうか……。
貴『……ごめんね、私は里香が暴走した時の保険で連れてこられたから、交流会には参加しないし、役に立たないけど、でも……乙骨くんの事、ずっと応援してるから!。』
乙『……!!』
僕の不安そうな顔色を見た憐ちゃんが、一生懸命僕を励ましてくれた。彼女だって、僕のせいで参加をしないのに、連れてこられて、馴染めない空気に心細いはずなのに───。
だから僕は決めた──────
この交流会、勝っても負けても──────
乙『大丈夫だよ!僕、頑張るから……!(憐ちゃんがいてくれるから……。)』
僕は彼女の為に戦い、必ず彼女の元に帰る……。その為に僕の出来ることを全力でやる───そう決意したのだった。
──────────────────
虎「先輩、かっこいいじゃん!」
乙「あはは……ありがとう虎杖くん。あの時は必死だったから。」
虎「まぁ、憐にゾッコンな先輩なら答えもそうなるよな。それにしても東堂は……オマエ、もうちょいなんとかならんの?」
東「フン……。だが、交流会で分かった……奴もまた俺とは異なるが本物だと……。そして興味が湧いた……乙骨が愛した女に……神崎憐という人物に……。」
虎「あ〜はいはい。」
東堂との出会い話を虎杖に語った乙骨。懐かしい思いと同時に、あの日の交流会は里香が暴走した事もあり、色々大変だったが、それでも憐との大事な思い出なのだと再認識した。そしてその事に付随して、今回の交流会についてある事を思い出す……。
乙「そういえば、今回の交流会の団体戦……僕は出られなかったけど、虎杖くんと憐が東堂さんにお世話になったみたいですね……。」
虎「……先輩?」
何故だろう……急にこの場の空気が冷えてきた気がした。そして乙骨の様子が先程とは違う事に気がついた虎杖。
東「そうだ。
虎「やめろ、東堂!頼むから黙ってくれ……!」
東堂は憐についての所見を話し始める。虎杖を守る為、単独で残った事心意気は認めるが、それに見合うだけの実力が足りていない事、接近戦に弱い所、諸々含め術師としての実力が低い事を指摘していた。
虎杖は乙骨の纏う空気が変わった事を察知し、東堂に話す事を止めるよう伝えるが時既に遅い───。
乙「確かに東堂さんの言う通り、憐は強くないのかもしれない。接近戦も苦手だと、本人も自覚しています。……ですが、彼女は自身の弱さを承知の上で、負傷していた虎杖くんを守る為に、貴方と対峙しました。例え貴方に敵わなくて、その後気を失っていたとしても、結果的に虎杖くんを守るという自分の目的を立派に果たしました。
だから僕は、彼女が弱いだなんて思わない───。」
東/虎「「………。」」
乙骨の盲目的な憐に対する主張に、静かに黙る
虎杖と東堂。それでも尚彼は口が止まらない───。
乙「それに彼女が自己責任で取った行動なので、僕が口を出すのも可笑しな話かもしれませんが、他ならぬ憐の事なので……。彼女を無意味に傷つけたり、悪く言うことは、少なくとも僕の前ではやめてください……でないと僕は貴方に対して、本気で何をするか分からない……。」
一年前の交流会……当時、乙骨憂太は特級過呪怨霊〝祈本里香〟に呪われていた。その〝里香〟が暴走……その力は凄まじく、憐や真希曰く〝東京校は圧勝〟だったのだと。
久しく感じていなかった〝敗北〟の二文字を己に叩きつけたこの男との再戦を……己はずっと待っていのだ。その再戦は、団体戦の日に乙骨が帰国していなかった為叶う事はなかったが、今の奴は神崎憐の事で静かに怒り、己に対し闘志を燃やしているようだった。今にもリカを出しそうな雰囲気だ。
今こそ果たせなかったリベンジマッチのチャンスなのでは……と考えた男の答えは───。
東「ならば……交流会で叶わなかったオマエとの死闘を今、ここで!!やろうではないか!!」
東堂も彼の闘志に答え、自ら構えの姿勢を取った。上級呪術師同士の戦いが、なんて事の無いグラウンドで勃発しようとしていた。
虎「いや、駄目ーーーーー!!こんな所でアンタらが戦ったら、グラウンドが抉れたり吹っ飛んじまうから!!!憐ーーーー!!!五条先生ーーー!!!助けてくれーーーー!!!!」
二人のやり取りを身近に見ていた虎杖が、慌てて二人の間に割って、止めた。虎杖の救援は直ぐに憐と五条の耳に入り、慌てて二人が仲を取り持った為、事なきを得たのだった──────。
~完~